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主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。 生温い目で見て頂けると幸いです、ホームページもあるよ。 http://reverend.sessya.net/
2024/11/25 (Mon)09:46
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2016/01/09 (Sat)21:15






「この美しい自然、蛮族などには勿体無い光景よ。いずれここも我らが…」

 トレーズ・ミドウィッチ、スカイリムの内戦問題を処理するためアルドメリ自治領より派遣されたアルトマーの将校。別名「リンダイの黒騎士」。現在は帝国軍と協力し、反乱軍ストームクロークと、突如出現したドラゴンの脅威を排除すべく活動している。








 リバーウッドにて潜伏中、スリーピング・ジャイアント亭で錬金材料を買い込み片っ端から賞味したところ、全身から緑色の、見るからに不健康そうな光を放つようになったトレーズ。
「…大丈夫か?」
「気遣いは無用!」
 店番のオーグナーがいつになく不安そうな表情で見守るなか、いかなる形であれノルドに憐れみをかけられることを是としないトレーズは強気な態度でぴしゃりと言いつけた。




 四六時中甲冑姿でいるのも疲れるので私服に着替えたトレーズ、しかし背後に感じる不穏な視線が気にかかる。
「誰かに監視されてる気がするな…」








 数日後、スカイリムの中心に位置する都市ホワイトランへドラゴンの脅威を伝え、リバーウッドの保護を求めるべくトレーズは出発した。
「べつにあの村がどうなろうと知ったことではないが、本来の任務を考えた場合、帝国派のホワイトランの庇護下へ置くほうが都合が良いな。それに、兵の派遣は周辺都市への挑発になる…すこし刺激してやる必要があるだろう」
 トレーズの目的はとっとと大規模な戦闘を起こし、内戦問題を終焉に導くことである。もっともその真意は、ストームクロークを壊滅させタロス信仰をスカイリムから根絶やしにすることで、そのうえで国政がガタガタになればなお都合が良い、という酷いものだったが。
「それにしても、妙な天気だ…」




 ホワイトラン正面のペラジア農園を通りがかったとき、山賊のような風体の戦士たちを目撃する。
「本当の戦士なら、巨人と戦える機会を棒に振るなんて考えないはずだけどね」
「ハァ?」
 いきなり「期待はずれだ」みたいなことを女戦士に言われ、兜の下で怪訝な表情を浮かべるトレーズ。
 視線を周囲に巡らせ、畑の土の上に横たわる巨人の死体を見たとき、トレーズはようやく事態を把握した。どうも、本来なら自分は「彼らが巨人と戦っている現場へ遭遇する予定だった」らしい。
 こういう現象を、トレーズは「世界のズレ」と呼んでいる。
 たとえて言うなら、星霜の書「エルダースクロールズ」に記された予言が的を外したかのような、本来起こり得ないはずのパラドクス。誰がどう見ても違和感のある光景を、なぜか、だれもが受け入れる奇妙な現象。
 それを明確な異常として知覚する能力をトレーズは持っていた。
 もちろん、それがわかったところで、どうなるものでもないのだが。
「それにしても気になるのはあの連中だ。同胞団などと名乗ったか…なんなんだ、あの原始人めいた装備は?かつて帝国に存在した、戦士ギルドのような存在らしいが…スカイリムのノルド人は、あれを傭兵として信頼できるのか?有り得んぞ」
 トレーズが思うに、金で仕事を請け負う戦士はその装備…というよりも見た目、見栄えにも気を遣って然るべきだと考えていた。良い装備というのは、戦士の社会的地位をダイレクトに反映するものだからだ。
 個人の能力が高ければそれで良い、というものではない(現代人的な感覚で言えば、セールスマンがフンドシ一丁で営業をしているようなものである)。
「やはり、こんなド田舎連中はさっさと滅ぼしたほうがいいな。うん」
 そうひとりごち、トレーズはホワイトランへと向かった。








 ホワイトラン首長バルグルーフとの謁見に臨んだトレーズは、ドラゴンに関する情報を集めるためブリークフォール墓地へと向かった。ちなみにソリチュードへの報告はバドバルが向かうことになっている。
 道中で待ち構える山賊を斬り伏せ、門をくぐり内部へと侵入する。


 殺した盗賊の所持していた、龍の爪をかたどった黄金のオブジェを使い最深部への扉を開く。
 墓地の奥は古代ノルドのアンデッド「ドラウグル」の巣窟となっていたが、トレーズの持つ「ナリル・モリの魔剣」はメリディアの加護を受けた対アンデッド用のエンチャントが付与されており、生ける屍どもを爆破焼却しながら先へと進んでいく。
 トレーズの先祖であるアイレイドの氏族リンダイは宿敵ネナラタの操るアンデッドの軍勢に苦戦させられた経緯があり、デイドラ・プリンスの一角メリディアへ祈ることによってオーロランの加勢を得ると同時に、対アンデッド用の宝剣をも賜っていた。それが、この剣である。
 もっとも…メリディアの加護をもってしてもネナラタと、アレッシアの攻勢を覆すことはできなかったのだが。なにより、あの悪名高い虐殺者ペリナル・ホワイトストレークに対してはリンダイの技術を総結集して造り上げた「ナリル・モリの装具」も無力に等しかった。
 ナリル・モリの装具…古代アイレイド語で「暗黒の終末」を意味する、剣、兜、鎧、篭手、具足の総称である。

 その後トレーズはホワイトランの宮廷魔術師ファレンガーの求めていた石版を入手し、帰還を果たす。








 しかし事態は急展開を迎えた。
 ホワイトランからそれほど離れていない監視塔がドラゴンの襲撃を受けたという。息せき切らせて報告に戻ってきた衛兵の言葉を聞き、バルグルーフは臣下のイリレスと多数の兵士の緊急派遣を決定する。
 トレーズもこれに同行することを決めた。ドラゴンがヘルゲンに出没したものと同じ個体か、そして自分の力がドラゴンに及ぶのかどうかを確かめるために。
「それに、ホワイトランは内戦の鍵を握る最重要都市だ。このままドラゴンに陥落されてはかなわん」




 西の監視塔へ舞い降りた龍はヘルゲンを襲ったものとは違い、幾らか力も弱かったが、それでも脅威であることに変わりなかった。
 多くの衛兵が炎や牙の餌食となり、自らも負傷しつつ、トレーズは剣を構えて突撃する。
「寿命が縮むから、なるべくこの技は使いたくなかったが…!」
 鎧の発光部が輝きを増し、血のように赤い光が剣に一点集中する。
 敵対者の命を喰らい、装着者の養分へ変換すると同時に、装具そのものの力と成すナリル・モリのウェルキンド・コア。その力のすべてを剣に集め、トレーズは連続した斬撃を繰り出した!
「喰らえ、ダゴン・メルディ( Destruction Driven )!!」
 膨大な魔力を帯びた剣の一撃はドラゴンの首を刈り取り、撥ね飛ばす!
 回転しながら宙を舞うドラゴンの首はなおも生命力を失っておらず、なんとその口から人語が飛び出した。
『見事だ、定命の者よ…満足だ、久しく満足なる戦いだったぞ。しかし我らドラゴンは不死、肉体死すともその魂は死なず。いずれまた会う機会もあろう…』
 ドズンッ、巨大な首が床に転がり、地面が大きく揺れる。
 しばらくドラゴンは無言のままだったが、その肉体が炎に包まれ、全身から放たれるオーラのようなものがトレーズの鎧に集束していく過程で突如、驚いたような声を上げはじめた。
『なに…これは、まさか…馬鹿な!貴様はドヴァキンではないはず、その…その装備はなんだ!?我の魂が吸われる、こんなことが…有り得ん!!』
 悲鳴とともにドラゴンの魂がナリル・モリの装具に吸収され、あとには巨大な骨だけが残された。
「フム、さすがは我が祖先の遺した装備だ。ドラゴンの命でさえ喰らうとみえる、おかげで力が湧いてきたぞ」
 普段から他者の生命を奪い生きているトレーズにとって、その対象が人間であろうと、ドラゴンであろうと、さほどに感想が変わるわけではない。
 しかしトレーズを取り巻く者たち、生き残りの衛兵やイリレスにとっては、そうではなかった。
「まさか、おまえは…ドラゴンボーンなのか!?」
「は?かめはめ波なぞ使えんぞ」
「そっちじゃない。おまえはドラゴンの魂を吸収しただろう、本来ならばドラゴンは不死の存在。肉体を滅ぼしてたところで何度でも蘇る…ドラゴンを滅ぼせるのは、その魂を喰らい不死性を奪うドラゴンボーンのみだ。おまえが、そうだというのか?」
「たぶん違うと思うぞ」
「いや、しかしだな…そうだ、ドラゴンボーンならばシャウトを使えるはずだ!力を声に変えて吐き出す能力だ、試してみてくれないか?」


 気が進まないながらも、兜を脱いだトレーズは周囲の視線が集まる中で雄叫びをあげる。
「…わうっ!」
「え?」
「え?」
 まるで子犬の遠吠えのような声に、衛兵一同はぽかんと口を開けてトレーズを凝視した。
「…真面目にやれ」
「やっとるわ!ドラゴンの魂を吸ったのは、我が氏族に代々伝わるこの鎧のおかげだ。言っただろう、私はドラゴンボーンではないと」
「うーん…」
「それにだ、その、ドラゴンボーンというのは龍の血脈を継ぎし者に与えられる資質なのであろう?あの薄汚い侵略者アレッシア、くそったれのレマン王家に抜け作セプティムの一族、そんな連中の血がこの私に混じっているはずがないだろうが!くだらん」
「おい貴様、いまの暴言を取り消せ!サルモールだろうと許さんぞ!?」
 そんなわけで…ドラゴン退治には成功したものの、グレイビアードの声も聞こえないこの状況で、世界はいったいどのように変化していくのか、それはまだ、誰にもわからない。



>>to be continued...








 どうも、グレアムです。
 三回目以降は普通のプレイ日記に終始すると書きましたが、どうにも癖というのは抜けないもので、なんとなく物語っぽい語り口になってしまうのは性分なのかもしれません。
 以下、作中の補足。
 トレーズの使う剣には実際にドーンブレイカーの特殊効果を付与してあります(爆発効果のみ、ベースは炎ダメージではなく体力吸収がエンチャントされています)。まだ画面写真で登場はしていませんが、発動効果を100%に設定してあるので、そのうちドラウグル相手に爆破祭りを敢行できると思います。ちなみにこの能力、内部的には「メリディアの怒り」という名前がついてます。おっかねぇ。いちおうアンデッドにのみ発動するフラグを外せばすべての敵を爆破できるようになるんですが、さすがにビジュアル的にうるさすぎるのと、赤い生命吸収のエフェクトが目立たなくなるので没にしました。
 古代アイレイドの祖先に執着を見せるトレーズですが、当人はまだ5~60年そこそこしか生きていないピチピチのエルフなので、祖先の怨恨を実感としているわけではありません。あくまで後づけの歴史認識で、そこにかなりの偏見も混じっているので、アレッシアの血筋や、かつてアイレイドと敵対した者たち(と、その末裔)については過剰に口汚くなる傾向にあります。
 もっともペリナル・ホワイトストレークだけは別枠で、あの人だけ名を口にするのも憚れる恐るべき存在として認識しているようです。名前聞くだけで小便漏らすレベル。というかペリナルのキチガイバーサーカーぶりはTES登場人物の中でもぶっちぎりでヤバイですよね。ニューベガスのジョシュア・グラハムに匹敵するくらい。というか別世界における同一存在だろこいつら。
 最後にトレーズがセプティム一族のことを「抜け作」と呼んでいますが、これは一族にまつわる数多くの醜聞や、ユリエル七世がジャガル・サルンに10年近くオブリビオンの時空に幽閉されていたこと、一族郎党暗殺者に滅ぼされたことなどを指しているようです。好意的でない(当事者ですらない)第三者であれば、それを「間抜け」と解釈をする可能性もあるのかな…ということで一つ。
 基本的にトレーズは耳の丸い人間族を見下しているのですが、その裏にはアイレイド滅亡以後4000年以上もの間人間族の支配が続いていたことに対するコンプレックスもあるようです。あと、エイドラが割と人間族びいきなところも気に入らないらしいです。彼女自身はデイドラを崇拝しているのですが(敬虔なメリディア信者です)。












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2016/01/07 (Thu)02:42





 ゲーム開始直後に交通事故に巻き込まれて手榴弾喰らってスタンガン喰らった挙句国粋主義者に拉致られて犯罪シンジケートとの戦いを強要された主人公を見たとき、俺は「あ、これ許せるクソゲーかもしれない」という淡い確信を抱いた。

シンジケートのボスは始末した。次は?
この直前のカーチェイスは作中でも屈指の難易度を誇る



 どうも、グレアムです。
 今回はHotline Miamiのフォロワーとして注目を浴びながら、その完成度の低さに大ブーイングを浴びたイロモノゲー「Bloodbath Kavkaz」をレビューしたいと思います。発売からだいぶ経ってるし詳細なレビュー待ちだったんですが、いつまで経ってもプレイレポの一つも見当たらないのでホリデーセールで購入してしまいました。
 はじめに書いておきますが、本ページではHotline Miamiと比べてどちらが面白いか優劣をつけるような真似はしません。そんなのは不毛だし無意味なので。マイアミと比べて面白いかどうか、などという視点からプレイするとまず間違いなく無価値なクソゲーでしかないので、上質なゲームを欲するおハイソなゲーマーはカフカスの存在は忘れてください。

 であらば本作はいったいどんなユーザーに向けた作品なのかというと、アングラ文化に多少なりと興味なり理解を持つ、わりとどうしようもないスカトロゲーマー向けです(俺は別にクソゲーが好きなわけではないので、こういう文章で「クソゲー愛好家」などという言葉は使いたくない)。
 エロ&グロ&ナンセンス。
 思えばマイアミもアングラなゲームではありましたが、そのストーリーテリングや演出などから見ても、どちらかというと「文化」あるいは「作品」たることを意識した上品さを持っていたように思います。一見悪趣味なグロゲーでしかないにも関わらず、あれだけの一般的評価を得られたのは、多くの人間が目を背けずにプレイを続けることができる絶妙な匙加減があったからなのでしょう。
 逆に言えば、アングラゲームとして見た場合にマイアミに足りないのは「突き抜けた下劣さ」でした。グロはともかくエロやナンセンスな要素はほぼ皆無というストイックさが芸術作品らしい風格を纏わせていたのです。

 そこへきて本作カフカスは文化や芸術とは無縁な馬鹿馬鹿しさに満ち溢れており、それは一切隠す気のない露悪趣味的な描写、ユーザーの体調を一切考慮しない過虐なまでのエフェクトの数々にも現れています。
 マイアミが「地下世界を外から見つめる人間が描いた作品」とするなら、カフカスは「地下世界の住人が描いた作品」と言えるでしょう。上品さというフィルターの存在しないカフカスはまさしく血とドラッグと精液が入り混じった悪徳の世界、そこに芸術性を内包するテーマが入り込む余地などないのです。



 若干小難しいことを書いたところで、ゲームシステムに軽く触れておきます。
 まず悪名高い言語設定に関してですが、現在これは起動後に選択できるようになっており、簡単に英語表示にできます。ゲームプレイ中の会話も翻訳されており、英語圏のレビュワーによると機械翻訳レベルらしいですが、言語体系的に英→日ほど頓珍漢な内容にはならないので、ストーリーの理解に支障はないと思われます。
 もっともゲームプレイ中にメニューからタイトル画面に戻るとインターフェースがすべてロシア語に戻るうえ、オプションから再度Englishを選択しても元に戻らないという不具合があります(会話ダイアログは英語のまま)。次回起動時には元に戻っています。
 操作はほぼマイアミを踏襲していますがなんとロックオンがないうえ、敵は全員銃火器で武装しているのでラフなプレイを強行しなければならないシーケンスが多いです。もっと敵はマイアミのような見敵必殺の凄腕スナイパーではなく反応が鈍いうえ、遠距離からあまり発砲してこない&射線を通す障害物であっても間にオブジェクトが挟まるとあまり撃ってこない点などを利用してうまく立ち回る必要があります。また主人公も体力自体は多くないものの自動回復するので、数初喰らう覚悟での突撃がそれなりに有効だったりします。
 中ボス戦や一部シーケンスの難易度はかなり高いですが、繰り返しリトライすればクリアできる程度だと思います。俺もクリアできたし大丈夫大丈夫。なおラスボスのプーチ…えーとMysterious Strangerは三連戦になりますが安地があるので一番ラクだと思います。
 残念ながらキーコンフィグは存在せず、左Ctrlでのスローモーションがかなりやりづらいです。というか、俺はまったく使いませんでした。せめてトグル式ならまだしも押しっぱなしはつらい…
 他はドアを破壊できる、インタラクト可能なオブジェクトにカーソルを合わせると名前が表示される等、一部マイアミより優れている部分もあります。




二大ヒロイン対決。あなたはどっちを助ける?

 カフカスの特徴であるロシアン・カルチャーのパロネタについでですが、残念ながら俺にはほとんどわかりませんでした(当たり前ですが)。強いて言えば作中で登場する回復アイテム(?)のシャウルマ(別名カフカス・ケバブ。以前コンコレ小説のウクライナ編を書いたときに調べたので名前を見たときちょっと驚いてしまった)と、作中で捕らわれのヒロイン…なのかなぁ…を演じるNyashuについて、くらいでしょうか。
 カフカスでヒロインを救出したあとはファミコン版ゴルゴ13ばりの選択肢が登場したあと、ファックシーンに突入します。よくSteamがこれ通したな。ファック中はエロフラッシュばりにスペースバーを連打するんですが、これが少しでも手を緩めるとあっという間にゲージが戻ってしまうため、Extremeのソリダスかってくらい過酷な連打を強いられます。
 マイアミでのジャケットとフッカーの関係は(少なくとも表面上は)プラトニックなものでしたが、カフカスは展開が早いです。まあ、フツーはヤるよな。このへんが両者の違いを如実に表しているのかもしれない。

あまりに露骨な誰得エロシーン(事後)。まぁ、その…俺得でした

 こんなもん誰が喜ぶんだって感じですが、スイマセン、あの、俺…けっこう喜びました。
 だって公開されてるアートのどこにもこんなJapanese Anime Styleなカワイコちゃんの姿は見当たらなかったし、アングラゲーったってSteam販売でこうもあからさまにズコバコ祭りするとは思ってなかったし、なにより全裸じゃなくてタイツのみってのが俺の嗜好に適合しすぎて、とんだサプライズだったぜこの…い、いいセンスしてやがる…!!

 ちなみにヒロインの出番はこれだけです。助けてヤり捨てて忘却の彼方です。さすがだ。
 さてこんな俺得金髪美女についてですが、おそらく元ネタはクリミア検察官のナタリア・ポクロンスカヤだと思われます。数年前にその美貌が話題になったおり日本で萌え系イラストが多数描かれ、それが本人に知られてちょっとした物議を醸したことがあるんですが、たぶんそのへんの関係でしょう。
 どうやら「あの有名人をゲームの中でファックしたい!」というような、キモチ悪いオタク的思考は国境を越えるようです。人間やることはどこも変わんねーなおい。まあインプやカコデーモンを萌え美少女化してファックしまくる宇宙海兵隊とかよりは健全だと思いますが。たぶん…
 なお俺は二次元にしか興味がないので、実在人物が元ネタだとわかった途端、ちょっと萎えました。



 そんなわけで、なんかものすごくどうでもいい部分に力を入れてしまいましたが、ハッキリ言って他人にオススメできる類のゲームでは間違ってもないので、Doomのキワモノ&ゲテモノ系Wadを好んでプレイするようなスカトロゲーマーでもなければスルーしたほうがいいでしょう。俺はけっこう好きというか、わりと楽しめましたが。
 ゲームシステム自体不親切な部分やハマりも多いので、多少の不具合は「ロシアゲーだから」で受け容れられる人のみ購入を考慮してください。
 ちなみにDLCのHovan Revengeについてですが、内容は物凄く短いうえ現状では英語字幕が存在せずダイアログがすべて透明のまま進行するので、買う必要はないです。買ったけどな俺は!!それも別につまらなくはなかったからSteamで親指上向きの評価押したけどな!!
 発売当初からアナウンスされていたマルチプレイやフリーローミングはまだ実装されてませんし、おそらく実装は期待しないほうがいいと思います。たぶん来ないんじゃねぇかなこれ…あ、レベルエディタは実装されてます。まだ触ってないですが。
 ついでにサントラも買いました。後悔はしてない。俺はけっこう好きだぜこれ。

 こんなクソゲーを持ち上げた手前いちおう補足で書いておくと、俺がレビューでこき下ろすのはゲームプレイ中に本気で不快を覚えたときだけです。それがBio ShockだったりFarcry3だったりMOH2010だったりArmA2だったりTerrariaだったりするんで、まあ、要するに俺が書くものなんてアテにはならないんですが。











2016/01/05 (Tue)22:16




 帝国軍によるストームクロークの処刑が行われていたとき、突如現れたドラゴンによってヘルゲンは灰燼に帰した。混乱のさなか、黒騎士と帝国軍兵士ハドバルは道中に立ち塞がるストームクロークの兵士や巨大蜘蛛、野生の熊といった障害を排除し、砦の地下から外界へと繋がる洞窟を抜けてヘルゲンの脱出に成功した。
 安堵する間もなく、二人の上空を漆黒のドラゴンが飛び去っていく…


「…どうやら行っちまったようだな。俺たちの存在には気づかなかったようだ」
 岩陰から様子を窺っていたハドバルは胸を撫で下ろし、事態の収束をみて納刀する黒騎士に向かって謝辞を述べた。
「助かったよ。俺一人では、あの場を脱することはできなかっただろう」
「ノルド人の礼なぞいらん。それより、これからどうするつもりだ」
「ソリチュードに戻ってトゥリウス将軍にこのことを報告せねばなるまい。しかし距離が遠いうえ、このあたりはストームクロークの縄張りでもある。ヘルゲンの異変を聞きつけて部隊が派遣される可能性もある、いまの状態で旅を続けるのは危険だ。ほとぼりが冷めるまで、しばらく身を隠す必要がある」
「心当たりでもあるのか?」
「そう遠くない場所に、リバーウッドという村がある。俺の生まれ故郷だ。叔父が鍛冶師でな、そこで匿ってもらおう」
 それまでは束の間の休息も許されない…二人は呼吸を整え、背中に追っ手がついていないことを確認すると、街道を外れて山沿いに移動をはじめる。




 注意を怠らなかったせいか、これといった問題もないまま二人はリバーウッドに辿り着いた。
 型で抜いたような牧歌的農村、戦乱などとは無縁の平和な場所…こんなところを争いに巻き込んではならない、と思っただろう。ここがノルドの土地でさえなければ。
 侵略者が他人から奪った土地でのうのうと、故郷だと?
 黒騎士はハドバルの「故郷」という言葉の意味を考えた。自分が生まれた土地。自身のルーツ。心に平穏をもたらず場所。故郷、故郷…か。
 流された血、屍の上に築かれた目前のボロ小屋が、ハドバルにとっての故郷であるという。自身の、ノルドの土地であるという。
 侵略者はいつもそうだ。自らが破壊し奪ったものを省みず、まるで何もかも最初からすべてが自分たちの所有物であったかのように振る舞う。それが、黒騎士には我慢ならなかった。
 この平和な光景が、我慢ならなかった。
 もっともそれを態度に出すことはなく、鍛冶師であるという叔父の家へ向かうハドバルの後を、黒騎士は黙ってついていく。




 鍛冶師は、名をアルヴォアといった。
「ハドバル!おまえ、どうしてここに…それに、隣にいるやつは何者だ?」
「頼む叔父さん、声を抑えてくれ…中で話そう。込み入った事情があるんだ」
 リバーウッド出身のストームクローク兵士も多いという、これまで表立って争いが起きたことはないというが、ウルフリックが捕えられ、内戦勃発が真実味を帯びた現在の状況では、何が発端で争いに発展するかわからない。
 ただならぬ事態であることは納得したらしいアルヴォアが、黒騎士の姿を一瞥して言う。
「珍しい装備だな。黒檀か?これだけのもの、俺にも作れるかどうか。それに、その光ってるのは…」
「流星硝子だ。この鎧と剣は我が一族に代々受け継がれた由緒正しきもの、我が氏族の技術の結晶だ。ノルドの鍛冶師風情が真似できるものではない」
 黒騎士の無遠慮な言葉に、アルヴォアが顔をしかめる。
 おそらく鍛冶師としての誇りがあるのだろう、文句を言いかけたアルヴォアを、ハドバルが慌てて止めに入る。
「待ってくれ、彼女は俺の命の恩人なんだ。彼女がいなければ、きっと俺は生きてここに立ってはいなかっただろう。本当に…色々と、複雑な事情があるんだよ。まず、話を聞いてほしい」
「うむ…」
 ハドバルの言葉に一応は納得したのか、アルヴォアは厳しい表情で黒騎士を睨みつけたあと、家の扉を開く。
 アルヴォアの家へ入るまえ、ハドバルが小声で黒騎士に耳打ちした。
「交渉は俺に任せてくれ。あんたがノルドを嫌いなのはわかってるが、頼むから口を閉じていてくれよ。これ以上事態をこじらせたくない」

 火の入った暖炉の前で、ハドバルはアルヴォアにヘルゲンで起きた一部始終を説明する。
 帝国軍がストームクロークの部隊と、指導者のウルフリックを捕えたこと。
 ヘルゲンで彼らを処刑したこと、そしてドラゴンの出現によって、処刑は最後まで完遂されなかったこと。逃げ延びた者のなかに、ウルフリックも含まれていること。
 ドラゴンの出現は脅威だが、それをストームクロークの活動と結びつけて考えるべきかどうか判断できないこと。
「なるほど、厄介なことになっているな。このあたりはストームクロークのシンパも少なくない、少し…ほとぼりが冷めるのを待ったほうがいいだろう。この家にあるものは自由に使っていい、ハドバル。装備も新調してやろう」
 叔父だからか、それとも帝国軍に装備を卸しているからか、アルヴォアは援助を請うハドバルに嫌な顔一つすることなく協力を申し出た。
 だが、件の黒騎士に対しては…ハドバルから「命の恩人」と聞かされていても、その正体に疑念を拭えないようだ。
「ハドバル、彼女は…」
「こいつは信用できるのか?」
 アルヴォアが言い終えるまえに、黒騎士が言葉をかぶせる。
 困惑の表情を浮かべながら、ハドバルは手のかかる生徒をあやす教師のような口調で言った。
「勘違いしてほしくはないんだが、多くのスカイリムの民が帝国や、ストームクロークのどちらかに加担して互いを憎しみ合っているわけじゃない。ただ、早く争いが終わるよう願っているだけだ。平和を願っているだけなんだよ」
「フン、奴隷根性の染みついたヒューマンらしい考えだ。反吐が出る」
 そうつぶやき、黒騎士はアルヴォアをねめつける。
 悪態をつく黒騎士に、アルヴォアも「どうやらこいつは面倒な性格らしい」と察したのか、すぐにつっかかることはなかったが、腕を組んで大きく息を吐くと、はっきりと大きな声で言った。
「…家の中では兜くらい脱いだらどうだ?」
 これに驚いたのは黒騎士ではなく、ハドバルだった。
 黒騎士の正体を…表向きのみ、ではあったが…知っている彼は、兜に手をかける黒騎士をいったん制止し、ことさら声のトーンを落としてアルヴォアに語りかけた。
「アルヴォア叔父さん、聞いてくれ。最後まで、いいかい。大きな声を出さないでくれよ…彼女の顔を見ても、決して驚いたり、追い出したりしないでやってくれ。彼女は…アルトマーなんだ」
「なに、アルトマー?まさか…サルモールか!?」
「静かに、頼むから…!彼女はアルドメリ自治領から、スカイリムに展開する帝国軍を支援するため派遣された交換将校なんだ。大使館とは独立して行動している。あくまで軍事行動の支援が目的で、タロス信仰者を見境なく連行するような絶滅主義者とは違う」
 ここで、黒騎士が会話に割って入る。
「別に違わんぞ。仕事が忙しくてノルド絶滅に割ける時間がないだけだ」
「あんたも煽らないでくれ!」
 とんでもない発言をする黒騎士に、ハドバルがひときわ大きな声で叫んだ。

 けっきょく…
 黒騎士はノルドを心底憎んではいるが、危害を加えるつもりはない…いまのところは、だが…ということ、あくまで目的は帝国軍の支援で、仕事に私情を挟む気はないということ、民間人に不利益になるようなことはしない、ということをアルヴォアに理解してもらい、ハドバルとともに匿ってもらえるよう約束を取りつける。
 しばらく言い争いが続いたあと、黒騎士は改めて兜を脱いだ。


 黒騎士の素顔を見たアルヴォアは、口を開いたまま呆然と彼女を見つめる。
 あるいはその造型が、一般的なエルフ族とはかけ離れたものであったからかもしれない。


「しばらく世話になるぞ、鍛冶師。いずれ貴様らも滅ぼしてやるが、それまでは首の皮を繋いでおいてやろう」
 ふっくらとした丸みのある頬、少女のようなあどけない顔つき、吸血鬼を彷彿とさせる真紅の瞳。


 彼女のことをある程度知っていた…逆に言えば、彼女がアルドメリから派遣されたアルトマーの将校であることしか知らなかったハドバルも、初めて見るその素顔に呆気に取られていた。
 さっきまでの重苦しい空気とはまた異なる沈黙に、黒騎士は怪訝な表情を浮かべる。
「…どうした?」

 彼女の存在は…ここスカイリムでは、あまりに異質なものだった。








トレーズ・ミドウィッチ
種族:アルトマー 年齢:不詳

 アルドメリ自治領より、スカイリムの内戦問題を解決するためソリチュードに派遣された交換将校。現地に駐在しているサルモール大使館とは独立して行動しており、ストームクローク壊滅を目的とした帝国軍の活動に携わっている。
 テュリウス将軍率いる帝国軍とともに国境付近でストームクロークを襲撃し、ウルフリック捕縛に一役買った功労者でもある。ヘルゲンでウルフリックの死を見届けアルドメリへ報告に戻る予定だったが、「世界を喰らいし龍」アルドゥインの出現によって予定が大きく狂うことになった。
 なお人前ではあまり素顔を晒さないが、そのことに大きな理由はないらしい。

 トレーズはかつてシロディールを支配していたアイレイドの血を引いており、第一紀の独立戦争時アレッシアに加担したネナラタによって滅ぼされた氏族リンダイの末裔である。
 その出自ゆえアイレイドを滅亡に追いやったアレッシアに起源を持つ帝国と、戦乱の口火を切り反乱軍を積極的に支援したスカイリムのノルドに対する憎悪はすさまじく、弱体化した帝国軍とアルドメリ軍が衝突した先の大戦では積極的に前線で戦い軍功を挙げた。
 現在はタロス信仰排除を最優先目標として掲げる軍内部の過激な一派に身を置いており、ストームクロークの対処に手間取る帝国に業を煮やした幹部の命令でスカイリムに派遣された。
 このことから、トレーズに課せられた任務は帝国軍を疲弊させるためスカイリムでの内戦を長引かせようと画策する大多数のサルモールの思惑に反する行動であり、彼らも一枚岩ではないことが察せられる。

 トレーズが身に纏う鎧と剣はリンダイの技術を総結集させたもので、もとは美しい白銀だったが長い歳月を経て傷や汚れが目立つようになり、現在は艶のある黒色塗装が施されている。
 赤く発光する結晶体はウェルキンド石の原料となる流星硝子を加工したもので、膨大な魔力を内包するそれらは装着者の身体能力を向上させ、魔法による攻撃を幾らか吸収するほか、他者の生命力を奪う力すら持つ。
 しかし装着者はリンダイの血を継ぎし者に限定され、資格なき者が身につけると全生命力を鎧に吸い取られ一瞬にして朽ちた屍となってしまう。
 なおシロディールに現存するアイレイドの遺跡に残された装備品はいずれも儀礼用で、戦闘用に加工されたものはほとんどが破棄ないし破壊されている。

 トレーズの最終的な目標はヒューマン(標準的な人型種族の総称)の殲滅、アルドメリの復権とエルフによるタムリエルの再支配であり、そのうえでリンダイを復興することである。
 いまのところ彼女が同胞と認めているのは血の近しいアルトマーのみで、ボズマーやダンマーにはそれほど友好的な感情を抱いておらず、また耳の丸い人間族は例外なく嫌っている。カジートは先の大戦で協力関係にあったことから「かわいいネコちゃん」と半ば愛玩動物に抱くのと似た感情を持っているが、アルゴニアンのことは「思考が読めない異質な生命体」と認識しているらしい。








 どうも、グレアムです。今回で設定を出したところで、前にも書いたように次回以降はゆるいプレイ日記になる予定です。基本的な設定さえ抑えておけばモチベーションが上がるというね。
 毎度のことですが本ブログにて書かれた諸設定は私見や独自設定がかなり盛られたもので、原作を理解するためのソースに用いるには不適当です。
 それと作中にて述べられる見解はあくまで「アイレイドの血を引くアルドメリ軍人であるトレーズの主観」として描かれているので、差別的表現や誇張に関しては俺自身の意見ではなく、創作表現の一部であることをご理解いただけると助かります。

 とまあ堅苦しいことを言ったところで、ゲームプレイに際して改造した部分なんぞを今回もチラリと書いていきますよチラ裏的に。チラッとだぞ。
 トレーズの種族はYgNordを改造したものですが、基本的にModで追加する独自種族は会話のヴァリエーションが汎用的なものに限られてしまいます(種族別の個性的な対応がなくなる)。
 そこでRaceCompatibility - Dialog ChangesというModを導入すると種族別の応対が発生するようになるんですが、YgNordはノルドベースであるがゆえ、NPCからノルドとして扱われてしまいます。トレーズはノルド嫌いの(=ノルドからも嫌われている)アルトマーという設定なので、これでは困るわけですね。
 そこでTES5Editを使って設定をササッと変えちゃいましょう。
 変更を加えるのはRaceCompatibility - Dialog Changesのesp…ではなく、種族Modのほうのespです。俺はECE(Enhanced Character Edit)に標準で付属してるYgNordを使っているので、この場合はECEのespを編集することになりますね。

 今回は作業の前に言っておきますが、データの改造はくれぐれも自己責任で、バックアップは怠らないようにしましょう。といってもTES5Editはデータ改変時にバックアップとってくれるので、あまり神経質になる必要はないと思いますが。

 まずは種族データが一通り入っているRaceツリーを開きましょう。ECEの場合そこには変更が加えられているバニラ種族のほかに、YgNordのデータが入っていると思われます。


 画像が無駄にデカイのは勘弁してけろ。ちなみに日本語表記が文字化けしてないのはUTF-8をサポートしている中国語版の実行ファイルを使っているため。調べれば簡単に出てくるけど、動作は保障されてないらしいのでこれも自己責任の世界ダナ。
 さてRaceデータの中に「KWDA - Keyword」という項目があり、これがNPCにどの種族と認識されるかの設定となっています(ひょっとしたら他にも役目があるかもしれんけど、正直、突っ込んで調べたわけじゃないのでよくワカラン)。
 YgNordはこのカテゴリの二行目が「ActorProxyNord」に設定されているため、ここを「ActorProxyHighElf」に変更します。これでNPCとの会話でアルトマー固有の台詞が聞けるようになります。
 ちなみに吸血化したときのYgNordRaceVampireというデータも入ってますが、こっちは吸血鬼化したときのダイアログが適用される設定になっているので、触らなくていいです。というか、吸血鬼になったときって違う種族に変わる処理になってたんだなぁ…
 あといま画像見て気づいたんですが、冷気耐性アップだのバトルクライだのといった種族固有の能力も「Actor Effects」の項目から変更できるので、気になった人はここも変えておきましょう。
 上に書かれたことを応用すれば、独自種族のダイアログを好みのものに設定することができるはずです。ただし上の場合、言うまでもないですがYgNordで作られたキャラはすべてアルトマーとして認識されます。

 ちなみに上に書かれたことがわからない、うまくいかない、反映されないという場合はおそらくTES5Editの基本的な使い方やデータの内部構造を理解できていないと思われるので(ましてロードオーダーのせいで変更箇所が反映されてないなんてのは論外です)、そういう人はこんなクソページを見てないでもっと丁寧に解説している初心者指南のページで勉強しましょう。











2016/01/03 (Sun)09:09





 スカイリム南部、帝国軍の砦を擁する村ヘルゲンへと続く街道を行く馬車には重苦しい空気が漂っていた。
 御者は作物を乗せた農民や交易品を抱えた商人ではなく帝国軍兵士で、荷車に乗せられているのは、いずれも手を拘束され動きを封じられた囚人たち。
 皮鎧に瑠璃色の布を巻いた兵士…スカイリム独立のため集結し、帝国やアルドメリと戦うため組織された反乱軍ストームクローク。その名の由来であるウィンドヘルム首長、決闘によって上級王トリグを殺害した反乱軍の指導者ウルフリック・ストームクロークもまた、厳重な拘束のもと荷台に押し込められていた。
 そのほかにも馬泥棒、密入国者などの犯罪者が捕えられている。




 ヘルゲンには多数の帝国軍兵士とともに、血塗れの斧を持った大柄な処刑人と、罪人の魂の救済のため祈りを捧げる神官が馬車の到着を待ち侘びていた。
 一人、また一人と馬車を降りていく囚人たちが呼び出され、処刑台へと向かっていく。
 必死な命乞いも虚しく首を落とされ、また逃走を図り背中を射抜かれる犯罪者たちとは違い、ストームクロークの兵士たちは死の寸前まで気丈な態度を崩すことはなかった。
 最後まで臆すことなく自らの正義を信じた彼らの姿は尊く…そしてそれが、それゆえに、「私にとって大変気に入らない、我慢ならないもの」だった。

 くだらない、なにをチンタラやっているのだ。さっさと皆殺しにすればいいものを、仕様のない格式にこだわって丁寧に一人づつ処刑するなどと…
 私が兜の下で不快な気分を噛み締めたとき、天空から獣の嘶きのような声が聞こえた。
 まさかそれが、これから起きる災厄の種になるなどとは、このときの私にはわかりようのないはずのことだった。そしてそれを理解する瞬間は、わずか数刻後に訪れた。




 漆黒の鱗に覆われた巨大な飛龍が砦の上に舞い降り、炎を吐いて村ごと人間を焼き払っていく。
 果たしてこれは偶然か、あるいは何者かが仕組んだことなのか。
 突然の来訪者に対抗する術を持たぬまま、私は帝国軍の兵士とともに砦の内部へと逃げ延びた。








「いったい…あれは、なんだ!?」
 重い鎧を着たまま村中を奔走した私は息せき切らせながら、隣の男…帝国軍兵士のハドバルに尋ねた。
 砦には帝国軍だけではなく、混乱のさなか拘束を解き難を逃れたストームクロークの兵士たちも避難している。ハドバルは剣を手に油断なく周囲を見回しながら、口を開いた。
「あれは…ドラゴンだ」
「ドラゴンだと!?スカイリムにはドラゴンがいるのか!?」
「いるというか…伝承には残っているが、この数百年、もしかすると数千年、誰もその姿を見た者はいなかった。俺でさえ未だに自分の目が信じられないほどだ」
「くそう…なんという失態!あの忌々しいウルフリックを逃がすとは!しかし、まさかとは思うが…あのドラゴンは、ウルフリックを助けるために来たのではあるまいな!?」
「いまのところは何とも言えないな。ただ、反乱軍がドラゴンを利用しているというのなら、一刻も早くテュリウス将軍にこのことを伝えなければなるまい。協力してはくれないだろうか?」
 その言葉とともに差し伸べられた手を、私は乱暴に叩く。
「勘違いするなよ貴様、私はあくまで本部からの命令で帝国に協力しているに過ぎん!それですら、我々に滅ぼされる寸前だった貴様らが泣きながら詫び命乞いをし和平なんぞというものを結んだゆえに首の皮を繋いでやっているのだ!そうでなければ、誰が耳の丸い連中なぞ…!」
「わかった、わかった。あんたがノルドを嫌いなのはよくわかった。ただ、いまは双方の利害のためにも助け合ったほうがいいと思わないか」
 私の苛烈な罵倒に面食らいながらも、ハドバルは努めて冷静に諭そうとしてくる。
 忌々しいことに、いまここでハドバルと争っていても事態は決して良くならないし、なにより私は本部から「できるだけ帝国を手助けしろ」という命令を受けている。
「ノルドめ…忌々しいノルドどもめ……!!」
 私の怨嗟の声を聞き流すハドバルとともに、安全な出口へと通ずる砦の地下へと向かう。




「死ね、帝国の手先め!」
「邪魔者は殺す!」
 途中で合流した帝国の尋問官とともに、私は行く手を阻むストームクロークの兵士たちを屠っていく。
「スカイリムはノルドのものだ!」
「ほう…」
 ザンッ!
 雄々しい叫び声を上げながら襲いかかってくるストームクロークの兵士を一刀のもとに斬り伏せ、私は血溜まりに転がる死体を見下ろして言った。
「ならば、タムリエルはエルフのものだ!」








The Elder Scrolls V : SKYRIM
スカイリム外典『アイレイドの逆襲:The Ayleid Strikes Back』



>>to be continued...








 どうも、グレアムです。あけましておめでとうございます。
 新年早々にSkyrimをニューゲームで始めてました。今回はいちおうストーリー仕立てで書いてますが、次回で基本設定を紹介したあとはゆるいプレイ日記に終始すると思います。SS書くつもりはないというか、いい加減一度はクリアしとかないとっていうコンセプトで作ったキャラなので。
 以前プレイしていたアルゴニアンのアーケイドもデータは残っているんですが、環境を再構築した手前、ちょっとモチベーションが下がってるんですよね…ただ今回は帝国ルートで進める予定なので、いずれストームクロークのルートで再開するだろうとは思います。

 キャラの基本情報は次回に譲るとして(今回名前も出さなかったのは意図的にやってます)、今回は装備について触れておきたいと思います。
 この装備のベースはLuxlucis armorというModで、Hellgate Londonに登場した装備を再現したものです。元は銀のボディに青い光を放つというものでしたが、これを画面写真のように黒いボディに赤い光へとリテクスチャ。さらに今回はMeshもいじってます。
 まずEmissive Color(発光部分の色)が青く設定されているので、これを赤に再指定。数値は適当に入力しました。【R: 0.95, G: 0.05, B: 0.05】くらいだったかな?またEmissive Multiple(発光の強さ)が2に設定されているのですが、個人的にこれはちょっと弱すぎる、もっとギンギラギンに眩しいくらいがハッタリきいてて好きなので10にしました。おかげでめっちゃ光ってます。
 さらに鎧本体もリッチに光ってほしいので、Specular Strengthを0.6から2へ変更。いい感じのグロス仕上げになりました。テッカテカです。
 ちょっとした改造ですが個人的にめっちゃ気に入ってます。モチベーション上がるぜえぇ。














2015/12/30 (Wed)23:39





 どうも、グレアムです。年の瀬ですね。
 というわけで一年の総括も兼ねて、これまで掲載したFallout3用のMod「For a Few Poses」のポーズ写真を一挙掲載したいと思います。主に自分用で。一つのページで全部見れたら便利なので。
 Fallout小説のほうは、じつは最近Skyrim熱が再燃してちょっと放置気味だという。ヤバイヤバイ。







【00~07】



【08~15】



【16~23】



【24~31】



【32~39】



【40~47】



【48~55】



【56~63】



【64~71】



【72~79】



【80~87】



【88~95】



【96~103】



【104~111】



【112~119】



【120~127】



【128~135】



【136~143】



【144~151】



【152~159】



【160~167】



【168~170】







 ハイ、というわけでですね、ちょっと画像が多くてページが若干重いことになってしまっているのではないかと思いますけれども、とりあえずゲームやりながら携帯でこのページ開いておけばポーズ探しが捗るとかそういう目論みなんでございますね。
 間もなく2016年がやってまいりますが、皆様はどんな年を迎えるのでしょうか。俺?俺は…聞くな。

 それでは、良いお年を!














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