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主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。 生温い目で見て頂けると幸いです、ホームページもあるよ。 http://reverend.sessya.net/
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2013/09/01 (Sun)13:51

 最近3作目のHuman Revolutionをクリアしたので、その流れで。PC版。



 システムは前作に比べてかなり簡素化されている。というより、ここまでくるともう簡素化ではなく別ゲーと呼んで差し支えない。これはこれで面白い試みだと思うので、あまり比べるもんでもないと思う。
 UIはやたら見づらいと評判だが、個人的にはこういった美術デザイン優先のインターフェースは大好きなので、まったく気にならなかった。むしろ、ゲームをゲームと割り切って単純に「見づらい」とする意見が多数を占めることにショックを覚える。ゲームには雰囲気も大事だと思うがなぁ…



 ロードが多い細切れのマップはもっとも批判の集中するところだが、これ、たぶん幾つかのマップを繋げてしまうとゲームプレイそのものが変化する可能性があるので出来なかったんじゃないかと思う。
 コンシューマ版をベースに開発されたことにいまさら疑う余地はないが(開発者がどう言おうともだ。といっても、おそらくはパブリッシャーの意向だろうが)、AIの仕様上、単純にマップを広げてしまうと銃撃戦が発生した場合に遠方からゾロゾロとNPCが集結して(あるいは非武装NPCが逃走して)、配置がめちゃくちゃになりかねない。マップをシームレスにしてしまうとマップ移動でリロードすることもできないので、下手をすると簡単に詰みの状態になる可能性がある。
 もちろんPC用に調整すればいいだけの話なのだが、レベルデザインからNPCの配置、AIの設計に至るまで見直すとなると膨大な労力がかかることになる。そして当時のIon Storm(あるいはEidos)にそれだけの体力はなかったはずだ。
 ともあれ、これは「こういうデザインのゲーム」として受け入れるしかないだろう。まあ、ロード時間の長さは擁護できないが…そういった意味では、「コンシューマ版のベタ移植」と批判されても仕方のない面はある。発売当初は動作が激重でまともにプレイできるユーザーが少なかったのも評価が低い一因だろう。逆に、コンシューマ版の評価は海外でも概ね良好だったらしい。



 金銭とアイテム売買のシステムは前作以上に機能していない気がする。前作では武器MODの必要量に比べ絶対数が少なかったためトレーダーに依存することも多かったのだが、本作ではきちんとマップを探索していればほとんどのアイテムが必要以上に入手できるようになっている。そのため律儀にアイテムを回収して多額のクレジットを持っているプレイヤーほどトレーダーを必要としなくなるという矛盾が発生する。
 これはそもそもトレーダーの登場数が少なく、取り扱うアイテムの種類も限定的であることも関係している。不要なアイテムを売るというアクションは行えないため金策の方法が限られており、さらにインベントリの容量が少ないため余計なアイテムを買いにくい(=余った金の消費がしづらい)という、金不足にも金余りにも不親切な設計だ。



 武器MODについての個人的な解釈、オススメの装着例などを挙げておく。事前知識として武器MODは1つの武器に2つまでしか装着することができず、外すことはできない。また武器によっては装着できないものがあるので注意。
 ピストルはSilencerとEMP Converterを装着したものがあると便利。監視カメラとスパイダーBOTを無音かつ一撃で停止させることができるため、隠密行動を取る際にはかなり有用になる(監視カメラはダメージを与え過ぎて破壊してしまうと警報が鳴ってしまうので注意)。
 ロケットランチャーにはAmmo ScavengerとRefire Rateを推奨。弾薬の消費量を抑えつつガンガン連射できる。
 Fragmentary Roundは弾に爆発属性を付与するMOD。はっきり言って戦闘中に使ってもあまり効果がよくわからない微妙性能なのだが、このMODの真価はオブジェクト破壊にこそある。このMODを装着していると鍵のかかった扉やロッカーを破壊することができるので、(隠密にこだわらなければ)マルチツールの消費量を劇的に抑えることができるようになる。ただしグレネード系は着弾とともに誘爆してしまうので注意。また近距離で使用するとプレイヤーもスプラッシュ・ダメージを喰らってしまう。
 Glass Destabilizerはガラスを溶かすMOD。警報装置と連動しているガラス(赤い線…レーザー?…のようなものが通っているもの)を安全に排除することができるが、使途がかなり限定されるため常用する武器に装着すべきではない。必要になったら適当な武器に組み合わせて使い捨てにするのが一番だろう。それなりの数は手に入る。
 Refire Rateは発射サイクルのレートを上げるMOD。サブマシンガンには装着できない。残念。



 ストーリー進行に関して。本作には5~6種類の勢力が存在し、どの勢力につくのかはプレイヤーの自由…と聞くとかなりプレイビリティに幅があるように思えるが、実際はWTOとOrderの2大勢力の対立を軸に終盤まで展開し、他の勢力は脇役程度にしか登場しないため、ストーリーの変化という点に関してはそれほどダイナミックな動きはないように思える。
 さらにゲームプレイ中は常に両勢力から相反する任務を請け負うといった形で展開し、どちらに加担しようと、加担しなかった側からはその場で叱責を受けるだけで完全に敵対するということにはならない。ストーリーに大きな変化が生じるのは終盤になってからで、それまではなんとなく「どうとでもなる」展開が続くため、今一つメリハリに欠けるような気がした。
 ただ、ラストのシーケンスは個人的にすべてのゲームの中でもトップクラスに入る面白さだと思う。いまさら10年前のゲームにネタバレもないと思うので書いてしまうが、ラストではすべての勢力同士の総力戦となり、プレイヤーは自分が加担する以外のすべての勢力を叩き潰し、指導者を抹殺することになる。そしてその結末が、人類の未来に極めて大きな影響を与えるのだ。
 個人的にはこの、IWの「行動にきちんと結末が伴うラストを描ききった点」をとても評価している。これは偉大な前作と言われた1作目でも成し得なかった点で、3作目が1作目の路線を継承して残念だった点でもあるのだが、あくまで「未来の可能性を仄めかす」ものに過ぎなかった(悪く言えば「投げっぱなし」だった)両作と異なり、IWでは「確定した未来の結末」が描かれている。いずれも人類の未来に決定的な影響を与えるもので、行動の選択における責任の重さというものを感じることができる。
 それだけに、途中までのなぁなぁでどうとでもなる展開がすこし残念ではある。いちおう、その点に理由もなくはないのだが…個人的には、もうちょっとダイナミックな変化が欲しかったと思う。あとラストの展開を褒めはしたが、ゲームプレイそのものは大味になるので、その点は期待しないほうがいい。



 最期に、前作との比較について。
 ゲームデザインとしてはほぼ別ゲーに近く、システム的に前作と比べるのは野暮というかあまり意味のないことだと個人的には思う。
 前作から続くシナリオをきちんと完結できた点は高く評価できるし、またその終着点(マルチエンディング)もすべて納得がいくものになっている。どれも微妙にバッドエンドっぽいところに難色を示すユーザーもいると思うが、このゲームにハッピーエンドって似合うか?とも思うのだが(サイバーパンクだしねぇ)…おそらくJ.C.Dentonにつくのがもっとも正統派に近いエンドと思われ、こちらはそれなりに未来に希望が持てる終わり方になっているので、それで良しとするべきか。





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