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2024/11/25 (Mon)01:23
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2016/10/05 (Wed)00:55






インターネットミームの先駆けとも言える偉大な発言
画像は英Wikiより転載



 どうも、グレアムです。
 先日の記事で良くない英訳の一つとして例に出した「All your base are belong to us.」ですが、改めてこの文章のどこがおかしいのかが気になったので、個人的に検証してみました。
 いつものことですが、そもそもこの文章はなんなのかっていう基本的なことから説明する気はないので(めんどくさい)、気になる人はググるなりして調べてください。
 日本語で検証しているサイト等もあるのですが、個人的にはどれも今一つしっくりこないので、ここで個人的解釈をダラダラ書き連ねたいと思います。







 まずは原文との比較。

「連邦政府軍のご協力により、君達の基地は、全てCATSがいただいた」

 これは宇宙海賊CATSが秘密裏に手を組んでいた連邦政府軍を裏切り、彼らの建設した基地をすべて奪取したことを告げる台詞…であるらしい。
 遺憾ではあるが、俺は原典であるゼロウィングをプレイしたことがない。そして当該作品のストーリーを調べても、どの紹介文もなんとなく主語が抜けていてよくわからない。ZIG-01とかZERO-WINGってどこ所属の何者だよ。







 検証をはじめる前に、俺が考える翻訳のセオリーというものを述べておきたい。
 翻訳には大きく分けて二種類存在し、単語をそのまま置き替えただけの「直訳型」、ニュアンスや雰囲気を重視する「意訳型」がある。

 一つ例を出そう。
 スティーブン・キング作、ダークタワー・シリーズの一作目「ガンスリンガー」の序文である。
 これは角川文庫から出版されていた旧訳版と、新潮文庫から出版されている新訳版とで見事に「意訳型」と「直訳型」の典型例として比較することができる。

 まずは原文から。
「The man in Black fled across the Desert, and the Gunslinger followed.」

 次に意訳型、旧訳の角川文庫版。
「黒衣の男は飄然と砂漠の彼方に立ち去った。ガンスリンガーはその後を追った。」

 そして直訳型、新訳の新潮文庫版。
「黒衣の男は砂漠の彼方へ逃げ去り、そのあとをガンスリンガーが追っていた。」

 …如何だろうか。
 原文を切り分けて直訳すれば、「The man in Black(黒衣の男)」「fled(逃走)」「across the Desert(砂漠を横断)」であり、それを繋げると「黒衣の男が砂漠を横断して逃げていった」となる。
 原文では黒衣の男はどこも飄然としていないので、単語の正確さだけで言えば新潮文庫版が正確であり、角川文庫版は誤訳であると言えよう。

 ところがこの黒衣の男というのは主人公ガンスリンガーの宿敵であり、各地でキリストまがいの奇跡を起こし、およそ人間離れした行動と言動で主人公を翻弄するトリックスター的人物なのである。
 そして黒衣の男はガンスリンガーを嘲笑うかの如く彼の運命を弄し、決して足取りを掴ませようとはしない、そういう物語において、「黒衣の男は砂漠の彼方へ逃げ去り」という表現がニュアンス的に正しいのか、ということだ。

 「逃げ去る」という単語は、日本語的にはいささか情けないイメージを想起させ、ともすればガンスリンガーに追われる黒衣の男が必死に逃げ惑っている、というような印象を抱かせかねない。さらに「砂漠の彼方へ逃げ去り」とくれば、「必死だからって、わざわざそんな場所まで逃げなくても…」などという感想まで読み手が抱きかねないのだ。
 しかし「黒衣の男は飄然と砂漠の彼方に立ち去った」とすれば、これはもう、黒衣の男がガンスリンガーよりも上手(うわて)の存在であろうとイメージさせるには充分だ。「飄然と砂漠の彼方に立ち去った」という表現は、のちの「ガンスリンガーはその後を追った」と併せ、まるで黒衣の男がガンスリンガーを砂漠へ招き、罠に誘き寄せようとさえしているかのように読み取れる(実際、その通りなのだが)。

 序文のたった一行の表現で、これだけイメージに差異が出るのである。
 これは英語ネイティヴが「The man in Black fled across the Desert, and the Gunslinger followed.」を読んだ場合と、その直訳である「黒衣の男は砂漠の彼方へ逃げ去り、そのあとをガンスリンガーが追っていた。」を日本語ネイティヴが読んだ場合で、おそらくはまったく異なる感想を抱くであろう、という点も関係している。
 これは英語で思考する人間と、日本語で思考する人間が、それぞれ同じものを目にしても、それを表現する言葉はまったく異なる、ということを理解していなければ把握しにくい感覚だ。
 そもそも日本語と英語は言語体系からしてまったく異なるシロモノだ。だから単語を正確に置き換えたとして、それで「正確な訳になどなるわけがない」のである。かえって、著作者が文章に込めたニュアンスを正確に表現するためには、あえて誤訳まがいの意訳が必要とされることさえあるのだ。
 くどいようだが、英語ネイティヴが「fled」という単語を目にしたときに受ける印象と、日本語ネイティヴが「逃げ去る」という単語を目にしたときの印象は、おそらく異なる。これは「逃げる」という行為に抱くイメージ、そのイメージに至る文化的背景、国民性などといったものまで関係する。

 ちなみにこの「ガンスリンガー」の序文は海外の「Best Opening Lines Of Novels(もっとも優れた小説の冒頭)」といったランキングにしばしば名を連ねている。
 もし英語ネイティヴが読む「The man in Black fled across the Desert, and the Gunslinger followed.」が「黒衣の男は砂漠の彼方へ逃げ去り、そのあとをガンスリンガーが追っていた。」であったなら、果たしてこのような現象が起こり得るだろうか?








 さて、ここで本題に戻ろう。「All your base are belong to us.」、まずはこの文章の意味するところを考えていきたい。
 この文章を切り分けるとすれば、「All your base(あなたのすべての基地)」「belong to us(私の所属)」の二つになるだろう。
 ちなみに今回の記事で文法どうのを検証する気はない。面白くないし、俺自身が英語の文法に疎いし、なにより個人的に、ただの文法間違いでここまで当該文章が盛り上がったとは考え難いためだ。また、スラングじみた特殊な単語の用法についても検証を除外する。

 「your base」…意味深な言葉である。「base」という単語には基地以外の意味もある、という指摘もあるが、たんに基地を指して使われることも普通にあるので(baseという単語の使用そのものが変であるなら、数多の軍事関連の作品はどうなるというのか)、ここでは追求しない。
 「your base」、あなたの基地、という呼び方には、日本語的には基地が個人の所有物であるかのようなニュアンスが汲み取れるが、英語的にはあまり不自然ではない。しかしここではこの「your」が何者であるかという前提が示されておらず、非常に抽象的である。

 「belong to us」、この「belong」という単語は所有、属する、というニュアンスであるが、仮にも海賊が基地を奪ったことを伝えるのに使う単語としては適切ではないだろう。
 悪役らしい台詞(敵対的意思)を演出するなら「stole(強奪)」「seize(確保)」「hold(確保)」「suppressed(制圧)」「under (our) control(制圧下)」、あるいはたんに「take」でも構わない、色々な表現方法が考えられる。
 いずれも若干ニュアンスは異なるが、少なくとも、ここであえて「belong」を使う必要性、必然性はどこにもない。

 ここで今一度、原文と英訳を比較してみよう。
 原文で登場する「連邦政府軍」「CATS」などの固有名詞が英訳では一切触れられておらず、また「belong」という語が、あたかも敵対的行動を取らずともすんなり基地がbelong to usですよ、という意を汲むものであり、その表現が「連邦政府軍のおかげで」あるなら、すくなくとも連邦政府軍の立ち位置や役割について触れなければ、言われたほうはなんのことかまったくわからない。
 斯様に、この「All your base are belong to us.」という言い回しは、ものすごく表現が抽象的なのである。ふわっふわなのである。これは英語表現としては非常に珍しいものだ。おそらく日本人が「All your base are belong to us.」を読み解くうえでつまずくのは、この「表現が抽象的である」という点に疑問を抱かない点にあるのではないだろうか。

 たとえば海外の映画やゲームの翻訳などを見るとわかるが、日本語訳では「あれ」とか「これら」とか、「組織」、「連中」、などともってまわった言い回しをしていても、原文を見るとハッキリ対象を指摘している場合が多い。
 基本的に英語ネイティヴはハッキリ物を言われないと発言者の意図を汲めない場合が多い。日本人みたく「あれがあいつらにとってそうなんだよ」などと言っても、それこそ「アレとかコレとかボケが始まってるのか(Can't remember the name? A senior moment perhaps.)」なのである。
 それがどういうわけか、この「連邦政府軍のご協力により、君達の基地は、全てCATSがいただいた(All your base are belong to us.)」では日本語だとハッキリ対象や行為を指摘しているところを、英語だと極めて抽象的な文章になっているという、逆転現象が起きているのである。
 つまりこの「All your base are belong to us.」は、英語ネイティヴ的には単純に抽象的すぎてわけがわからない文章なのである。文法とか以前に「いきなり何わけのわかんないこと言ってんだこいつ」なのである。ていうかおまえ誰だよ、的な。







 さて、この「All your base are belong to us.」を最初に書いた翻訳基準に基づいて評価するなら、典型的な「直訳型」と言えるだろう。
 それぞれの単語がもつ意味、ネイティヴが受けるニュアンスを考えずにそれらしい言葉に置き換えただけ、しかもそこから主語を抜いてしまっているのだから、これはもう相当にわけのわからない文章になる。
 たしかに言ってることは間違ってないかもしれない。ないかもしれないが、ネイティヴはそんな言い回しはしないし、なんだかよくわからない文章になっている。

 ここまで長々と書いたが、おそらくこれだけでは、日本人には「All your base are belong to us.」がどうしてそこまでウケたのかがわからないだろう。その点を探るためには、そもそもこの言葉が英語ネイティヴに「どうウケたのか」を考える必要がある。
 幾つかの文献では、あたかも当該文章が日本人の英語能力の低さを嘲笑う、いわゆる「嘲笑」の対象として扱われているように(ネガティヴに)書かれているが、その実、純粋にネタとして愛されているフシもあり、そのギャップが俺にとっては非常に不可解であった。
 しかしその謎を解くのは難しくない。そう、逆の立場で考えればいいのだ。
 外国人が日本語を扱ったとき、出来上がった珍妙な日本語に思わず笑った経験はないだろうか?

 たとえば、地下鉄の看板に「Subway 補助的な道」と書かれているのを見たときとか。
 たとえば、小さな村の看板に「Peasant Village 少し村」と書かれているのを見たときとか。
 たとえば、主人公の襲撃を察知した敵ニンジャが「ふざけんじゃねぇコノヤロー、なんでそんなことしたんだよ!」と怒鳴ってきたときとか。
 たしかに、間違いではない。間違ってはないんだよ。「Subway」を「補助的な道」と訳すことだって、可能ではあるんだ。でも、日本語ネイティヴ的にその訳は有り得ないし、日本人の脳味噌ではその対訳はちょっと思いつかない。ある意味、すごいセンスだと感心すらしてしまう。
 「なんでそんなことしたんだよ!」という語も、おそらく原語では「What's are you doing here」に相当する言葉だったのだろうと推察される。でも敵を発見した場合、「なにしてやがる!(攻撃を受けた場合は「なんてことしやがる」が適訳か)」という言葉のほうが日本人的には自然だ。本当に僅かな表現の差異だが、それを「なんでそんなことしたんだよ!」にするだけで、これはもう、ものすごく珍妙な日本語表現になってしまう。

 つまりはそういうことなのだ。
 「All your base are belong to us.」は文法やシチュエーション云々ではなく、たんに「ヘンな英語」なのである。微妙に合ってるけど、英語ネイティヴはそんな表現はしないし、その表現はちょっと思いつかないよ、なのである。
 ガイジンさんにとってのCATS総帥は、日本人にとってのハヤモト親分であり、元気一杯なクサハナ・タナカさんであり、ニンジャなのだ。
 ちなみに上記ニンジャの台詞が登場するゲーム「Hitman 2: Silent Assassin」のヘンな日本語表現、愉快なヤクザやニンジャたちは海外ではまったくネタとして認識されていない。ガイジンさんたちにとって、あれはFunnyなモノに写らないのだ。日本人的にはまったく信じられないことであるが。
 であるから、日本人が「All your base are belong to us.」をまったく面白く感じなくても、それはおそらく自然な反応なのである。

 考えてみれば、ブレードランナーの「二つで十分ですよ!」をひたすらネタにし続けているのは日本人くらいで、その日本人が「All your base are belong to us.」をひたすらネタにしているガイジンさんたちをどうこう言うのも、なんというか、おこがましい話なのだ。
 だって考えてもみてほしいが、ブレードランナーのあれは、英語ネイティヴにとっては外国人が母国語で「Two is enough!」って言ってるだけだから、そりゃあ日本人以外にはなにが面白いのかサッパリわからんわけだよ。
 たとえば日本の映画で、外国人が屋台で「Two is enough!」って言うシーンがあったとして、それが日本人にとって面白いか?という話。

 べつに文法云々とかいう難しい話ではない。アメリカの映画で日本人のオッサンが「二つで十分ですよ!」と言えばそれが伝説的なネタになってしまうとか、そういう非常にしょーもない話なのだ。
 インターネット・ミームなんてのは、そういうものである。







 最後ではあるが、色々と偉そうなことを言った手前、俺自身が思うところの「All your base are belong to us.」の適訳を載せておかねばなるまい。とはいえ俺自身が英語の専門家でもなんでもなく、おそらくはPiece of crapなシロモノであるから、おおいに笑っていただいてけっこうだ。
 「All your base are belong to us.」をシンプルに修正するなら、俺は「We seize the all part of your bases.」とする。これは直訳すると「我々は貴方の基地をすべて制圧した」となる。
 もし原文「連邦政府軍のご協力により、君達の基地は、全てCATSがいただいた」を訳するなら、「Thanks to the support of Federation Forces to CATS conquered the all part of your bases.」としよう。これは直訳すれば「連邦軍の支援のおかげでCATSは君達の基地すべてを制圧できた」となる。この場合のThanksは皮肉であり、より悪役らしさが強調されるはずだ。
 「seize」「conquered」…belongに代わるこれらの単語はいずれも武力を用いた敵対的行動を意味するものであり、直接的な侵略活動があったことを示唆している。というか、この箇所をbelongなどという表現でぼやかすから、発言者の意図が不明瞭になるのだと俺は思う。このあたりの感性は非常に日本人的だ。
 本来ならば「your」で表現される部分に固有名詞(少なくとも所属先を特定する単語)が入るはずであり、ここがぼやかされている点が個人的にとても不満なのだが、原文でも「君達」「your」なのだから対処の仕様がない。もし襲撃を受けたのも連邦政府軍なら、多少混乱することになるが、それならばyour own等に絡めた自業自得を示唆する台詞を入れることで対処できるはずだ。というか、all part of your own basesでいいのか?

 この一連の台詞の何が問題なのかというと、登場人物たちにとってはともかく、プレイヤーに対して必要な説明がなされていない(あるいは不充分な)点だ。
 思うに日本語の時点でかなり表現が不自由な部分があり、さらに無理な英訳を施したことで、余計にわけがわからなくなった…というのが真相であると感じる。












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2016/10/03 (Mon)18:20






ボス戦のテスト。マスク殺人鬼との対決



 どうも、グレアムです。Hotline Miami 2のキャンペーン製作、鋭意進行中でございます。
 とりあえず大筋の構想は纏まったので、ぼちぼちステージ製作のほうも進めています。直前までスプライトの細かい部分を手直ししていたのだけども、それやってると幾ら時間があっても足りないのと、あくまで試金石のつもりで作ったバイカー用のスプライトにそこまで手間かけても仕方ないので。それでも投げナイフの死亡モーション(敵)は一から作り直したりしてるのですけども。
 意外と難航しているのがテキスト部分です。
 シナリオを作るのはべつに苦でもなんでもないんだけど、これを英訳するとなると、途端に骨が折れる作業になる。
 趣味で文筆を嗜む身であるゆえ、機械翻訳を使ったり、教科書英語をそのまま使うなんてことは避けたい。また可能な限り、「All your base are belong to us.」みたいな事態も避けたいわけである。
 とはいうものの、俺は文法というものにはめっきり弱い。
 なるべく自然な口語で表現したい、また発言のニュアンスがしっかり伝わるものにしたい、と考えると、やはり生半可なやっつけ仕事にはできない(翻訳における最たる愚策は、ニュアンスを汲まない「単語の置換」だと俺は考えている)。
 というわけで、このところ映画を観たり、ゲームのテキストを参照するなどして勉強中なのであります。
 Hotline Miamiはアンダーグラウンドの話ではあるんですが、基本的に登場人物は(少なくとも言葉遣いは)上品な連中が多いので、GTAみたく二言目にはFワードが飛び出すようなテキストにはしたくないんですよね。というかGTAはそのへんの一般人にぶつかっただけでファック言われるんで、リバティーシティまじでクソだわとか思うんですがどうでしょうか。
 ゲームで言えば、Maxpayneなんかはかなりテキストが詩的ですよね。Sam Lakeのあの感性は憧れるものがあります。3?知らんな…








バックトゥ90年代



 あと、Workshop用のメイン画像も作成中。16色、4bitカラーでございます。
 いままでこのサイズ(640x400)でのドット絵は幾度となく挑戦しては挫折してきたのですが、今回は直前までスプライト描いていたからか、わりとスンナリ作業が進みました。
 なにも考えずにSaiで描きはじめてしまったのだが、メッシュなしでもわりと見れる程度には描けるもんですね。とはいえメッシュ用のブラシを使えばグッと98っぽくなるので、あとでEdge使って仕上げようと思う。















2016/09/29 (Thu)20:18






マイアミ顔の別バージョンも作るべきだろうか



 どうも、グレアムです。相変わらずHotline Miami 2のエディタをいじっています。
 えーとですね、前回の記事内容を幾つか削除しました。あれは各種エディタ関連の記事をナナメ読みしたあと検証せずに書いたものなので、甚だ不確実な部分が多く、真偽がはっきりしない箇所を消しました。

 いちおう、エディタのカットシーン機能を使えば大抵のことはできる模様。ただ非常に使い勝手が悪く、また思わぬ形で他のシステム部分に干渉することがあるので、機能を理解するにはテスト用マップを作製して自分で一通り試行錯誤するしかないでしょう。
 たとえば一度でもカットシーンエディタを使ったフロアは敵全滅でフロアクリアにならなくなる、とか(何らかのイベントで条件を設定しなければクリア扱いにならなくなる)。そのため全フロアの敵を全滅させてもクリアにならず詰んでしまう、ですとか。
 なので慣れないうちは、ミッション部分はカットシーン機能を使わないほうが無難です。
 敵全滅をトリガーにしてイベントを作製することもできると思うんだけど、そのへんの検証が不充分でまだ機能を把握できてないです。とりあえず現在公開されているユーザー製作ミッションで使ってる演出は再現が可能だと思うので、地道に研究するしかないですね。
 データ自体をテキストエディタで開いて解析するほうが早いのかな。
 ちなみにSteam上で公開されているミッションにはエディタ用のデータが含まれていないので、エディタで開くとゲームがクラッシュします。

 とりあえず現在はエディタでいろいろ実験しつつスプライトを描いたり手直ししたりしています。
 顔グラフィックは、まあ、本来ならDennis Wedin準拠のマイアミ顔(勝手に命名)にすべきなんでしょうけど、「誰もやらないことをやる」という俺の信条からして、上の画面写真に出てるようなタッチで描いてる人はまだいない(たぶん)ので、じゃあ俺が最初にやっちゃってもいいかな、という。
 本当はもうちょっと細かく手を入れるつもりだったけど、多少アバウトなほうがマイアミっぽいので、これで完成形でいいかな。
 色数は18…かな?顔だけで16色より多いから、まあ贅沢な色使いではあります。古式ゆかしき16色ドットはメッシュで混色を作るとかいう芸当を普通にやる必要があるので、ああいう技術(個人的には芸術…は大層すぎるか。美術、と呼びたい)は憧れを抱いてしまいますよね。

 VA-11 Hall-Aはどういうフォーマットで描いてるんだろう。あれも気になる。アーティストさん、めちゃくちゃ絵が上手いですよね。アジア系かな、と思ったらベネズエラて…








続編と比べると色味が派手でサイケな初代作



 あとはレベルデザインと、マップチップ(ツクールユーザー的にはこういう呼び名がしっくりくる)の使い方を勉強するために初代を通しでプレイ。
 ステージによってはえらく簡素なものがあって驚きますね。これ、いま似たようなの作って公開しても高評価は得られんだろうな、みたいな。Easiestって表記が必要になりますよね。そこいらへんはストーリー設定や(キャンペーン)全体のバランスによっても変わってくるとは思いますが。
 壁に継ぎ目(影)ができるのは2のエディタのみの不具合かと思ってたんですが、初代でバッチリ再現されててちょっとだけ安心した。いちおう綺麗に消す方法もなくはないんだけど、万能ではないし。




追加ステージのレベルデザインは正直あまり宜しくない













2016/09/27 (Tue)22:24






マイアミに足りないのは爆発だ



 あーもう、やっぱりそうなるんだよなぁ…

 どうも、グレアムです。Hotline Miami 2です。
 いきなりの嘆きの声から始まった今回の記事。いや、HM2のエディタに関してなんですけどね。やっぱりというか、なんというか、凝ったことしてる連中ってのは、データをテキストエディタで開いて直接書き換えておるんですよッ!
 やーっぱりなぁ!そんなこったろうと思ったよ!ちくしょう!
 なにがイヤかって、そういう作業やりはじめると、すっげぇ大変なんですよ!…あのーアレですよ、べつにそういう手法が卑怯だとか、不平等だとか、そういうこと言う気はまったくございませんのことよ?

 たとえばエディタでは出現させることができないThe Sonヤク中バージョンでの敵、各種ボス敵の出現方法、ヤク中画面演出だのなんだの、二つ目のフロア以降に乗り物(脱出地点)を配置する方法、オブジェクトをナナメに配置するなど、そういったものは一通り解析されて、やり方がSteamのフォーラムで紹介されています。
 もっともそれらに目を通したうえで、もう一度エディタ本来の機能に目を通し、改めてユーザー製作キャンペーンをプレイすると、やっぱりまだまだ制約が多いな、とは感じます。ああ、ここは制約上仕方なくこういう処理にしてるんだな、というのがけっこうわかるので。
 今後カットシーン関連のコマンドの解析が進めば、もっと演出の幅も広がるんだろうなとは思うんですが。
 当然ながら、ファイルの書き換えはかなりリスキーです。もとよりエディタ自体がバギーであり、改変内容自体に統合性を持たせないとゲーム自体が呆気なくクラッシュします。








なんで俺を助けてくれなかったんですか…



 で、今回の画像はユーザー製作キャンペーン「Civil War」のもの。
 ロシアンマフィアの内部抗争がテーマで、The Fatherの死後、彼の用心棒を務めていた男Vasyaがコロンビアに寝返ったことでThe Sonが窮地に立たされるという話。全4レベル。本編に繋がるサイドストーリー的な位置づけですね。
 ちなみにまだ全部クリアしていません。最後のレベルが鬼畜すぎるので。やってみればわかる。あと、HM2はナナメ移動が直線移動より早いということに気づいた。DOOMか。
 レベル2のイントロで、会話終了後に行動不能になった場合、Fキーを押せばキャラを動かせるようになります。







 あとこれはマイアミ関係ないですが、Haydee製品版きてますね。例のBoobゲー。
 意外と早いなと思ったけど、もともと先行公開されていたDemoの時点でけっこう完成されてたので、こんなものか。1480円という値段設定もまあ、妥当なのかな?早速プレイしてレビュー上げてる日本人プレイヤーが三人もいたのは驚きましたが。
 マイアミのキャンペーン製作が落ち着いたら買おう。













2016/09/25 (Sun)19:21






【Hotline Miami 2】自作スプライトのテスト


 どうも、グレアムです。一見ちゃっちぃなドット絵でも、実際に描くと大変なんです。
 そんなわけでHotline Miami 2、Bikerベースのスプライト改変版が完成したので、とりあえず動画を作りました。前半の自作ステージで各種キャラパターンの確認、後半はSteam Workshopで公開されているBiker用シングルミッション「Blood Red」を攻略しています。
 自作ステージは今回の動画のために用意したものですが、じつはこれより前に製作したものの没ったステージがあります。複数フロアにカットシーン有と豪華な仕様になるはずだったのですが、ちょっと…うん…エディタの仕様がね…このへんは後述。
 また今回からマイアミ関連の記事をカテゴリ別に分けました。カスタム・スプライト製作は今後も続けていきたいので、その決意表明も兼ねて。続くといいなぁ。

 製作したキャラはブルーの兵装をした金髪碧眼の殺し屋の少女という、まぁなんだ、いつものヤツですよ。オマエは何度似たようなキャラ作れば気が済むんだってハナシですが、実質同じキャラ(みたいなもん)だからしょうがない。そろそろ設定が近似してるオリキャラは一つに統合すべきだろうな。
 それはともかく。
 武器はコンバットナイフと棒手裏剣ということで、隠密暗殺用スタイルという位置づけになります。今回は練習用というか、もともと銃火器使用を想定したキャラなので、そのうち別キャラをベースに新しく作る予定です。歩行アニメーションとかは使い回しできるしね。
 ナイフの振りはちょっと簡素な感じなんですが、これ、もうちょっと複雑にしたバージョンもあるんですよ。完成版では90度しか振ってませんが、230度くらい振り抜いたりだとか、ナイフを収めるときに刃を返したりといったアニメを試してみたりもしたんです。ただ動きを複雑にするとかえって見栄えが悪くなる場合が多くて、しかも攻撃判定がすごいわかりづらくなる。だもんで、このモーションは相当に試行錯誤した結果なんでございますよ。
 棒手裏剣は、投げモーション、武器のスプライトはもとより、残弾表示の部分も変えてあることがわかるでしょうか?
 デブ殺害のアニメは、一見音が合ってないように見えますけど、じつはこれ初撃で顔面を抉ったあとにナイフを突き立ててるんです。パッと見でわかりづらいっていうのは自分でも良くないと思うんですが、このアニメーションが気に入ってるので変えるつもりはないです。ナイフ突き立てるのを音に合わせちゃうと、どうしてもその後の動作がもたついてしまうんで、個人的にはそれが気に入らないんですよ。効果音の発生タイミングやアニメーションのフレーム自体は変えられないのでね。
 壁際の処刑は後ろ回し蹴りです。マーシャルアーツ的な動きを取り入れたかったので。もしTonyのスプライト改変を作るならクラヴ・マガとかシステマみたいな動きで作りたいですね。非力な女の子の腕力では屈強なモブスターに敵わないので、テクニックで実力の差を埋める、みたいな(念のため言うと、これは性差ではなく格闘技におけるウェイト差のハナシ)。まあ、そういうとこ拘る割にナイフで人体を真っ二つにしちゃったりするんですけども。だってそこはしょーがねぇだろうもんよ!

 死亡パターンはかなり拘りましたですねぇ。なんせ各種武器ごとに三パターンづつ、計12枚ですから(動画中に出てくるのは9枚。後述)。
 女の子らしい倒れ方っていうのをかなり研究しましたね。女の子のカラダの動きって、やっぱり男とは全然違いますから。女の子って、特に身体が柔らかくなくても、間接とかものすごい角度で曲がりますからね。
 倒れ方とか、損壊具合だとかを、この小さなドットでいかに表現するかッ!ある程度解像度高いほうがラクなんじゃないか、と思いますね、こういう表現は。逆に。
 研究用にネットで死体画像とか探しまくったのは十年ぶりくらいかもしれない。ああいうのは、いまは恐怖よりも驚きのほうが多いですね。これが同じ人間なのかって。筋肉が融解して骨と皮だけになったやつとかね。すごいね人体。死体画像ってのは、いわゆるダメージを受けた人体の「正確な医学的表現」ですから。

 で、動画の前半部分に死亡パターンを集めたら、なんかバイオハザードやなんかの死亡シーン集みたいになってしまった(笑)そういうコンセプトの動画ではないのだけども。
 で、マイアミ2の死亡パターンは四つあって、それぞれ内部的(アニメーションを定義するMetaファイル)にはBlunt、Cut、Machinegun、Shotgunに分かれてるんです。見たまんまでしょ?ですよね?そう思いますよね?
 ところが違うんですよ!ピストル、マシンガン系はMachinegunとして、じつはショットガンで殺されたときにもShotgunではなくMachinegunが適用されるんです!どのキャラも!
 俺、これ、Shotgunの死亡パターン作ったあとに気づいたので、呆然としましたですよ。で、じつはエディタ内では、ShotgunはExplosiveって定義されてるんですね。
 ば、爆発って、おま!普通出てこないじゃねーかよ!専用のイベント用意しなけりゃあよ!そんなもん、いちいち3パターンも用意しねぇよ普通は!特にBikerが爆死することなんか今後一切、絶対有り得ねーよ!?
 そんなわけで、Shotgun用に作った死亡パターンはそれぞれCutとMachinegunに割り振りました。両手や両脚が吹っ飛んだり、胴が真っ二つになったりっていうのは、本来ショットガンでの死亡を想定して作ったものです。俺自身もあんまり釈然としないけど、作り直すのも勿体無いからいいやこれで。ま、Cutはマチェットや日本刀やチェーンソーもあるしな。今回は出てこないけど…

 あ、自作ステージの床が白いのは故意にやってます。アニメーション・パターンが見易いように、です。小物が配置されていないのもそのせいです。手抜きじゃあ、ないんだよ。…本当だよ。
 レベルデザインのコンセプト、というか、着想元は初代Hitmanのチュートリアル面です。

 で、後半はBlood Redの攻略。じつは前半死にまくらせたのは、この後半部分でカタルシスを感じてもらうため、という狙いもある。うっかり棒手裏剣を明後日の方向に投げて殺されちゃうようなドジッ娘が、いまではこんな逞しくなって…的な。
 Blood Red自体は敵の死亡パターンを改変するModが導入されているんですが、今回製作した自作キャラはデフォルトの死亡パターンを想定して作ったので、動画では外しています。







 さて、レベルエディタの話。
 昨今は本当に、本編と比べてまったく遜色ないキャンペーンなんかも公開されるようになってて、「ガイジンにこんだけ出来るなら、自分だってできるべ」と思い、カットシーン製作やら何やら取り掛かってたんですが…

 あの…これ…無理じゃね!?「難しい」じゃなくて「無理」じゃね!?
 あのさぁ、みんな、本当に、マジで、このエディタ使ってあんなモン作ってんの!?マジで!?絶対、外部ツールとか、内部解析とかしてんべ!?エッ、どうなの!?
 なんかもう、俺が作ると、マルチフロアにしただけでステージがクリアできなくなるんだけど!?どういうこと!?誰か説明してくれよぉ!(デデデッロリウェー

 いやー、もう…まずエディタ自体が不安定ってのもあるんだけどさ。
 Workshopで公開されてるやつでも、やたらハマリがあったり、不具合がわりと頻繁に見られるんだけども、あれ、製作者の不注意とかデバッグ不足じゃなくて、エディタ自体に問題があるってことがよーくわかるわよ。
 ネットで検索しても、公式のガイドには本当に最低限のことしか書かれてないし、詳しく説明してるページとか全ッ然ねぇのな。英語でも。当然ながら日本語での情報はゼロです。というか、ひょっとして日本人でHM2のエディタいじってんの俺だけ?
 これは、地道にSteamの中で情報を探ってくしかねぇかなぁ…

 ていうかもう、エディタはアップデートせんの?これで完成形じゃないよね?続報ないけど、なぜかDennaton GamesのサイトがNot Foundだけど、まさかこれで終わりじゃないよねCuctusサン!?
 なんかもう作る気ないからベータ版のままのエディタ放出して放置ゲーみたいなイヤァンな雰囲気バリバリに漂ってるけど、このままHM2を終わらせたりしないよね!?オレ待ってるからね!?
















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