主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。
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2016/04/22 (Fri)11:38
俺の名はクレイブ、傭兵だ。
ザイオンでの部族闘争に巻き込まれた俺はホワイトレッグス族の迫害を受けるデッドホース族とソローズ族を支援するため、各地に残された戦前の物資を請け負うことになった。
デッドホース族の若き斥候フォローズ・チョークとともにサバイバルキットや医療品を回収した俺はソローズ族の集落ナローズへと到着。ウェイキング・クラウドに案内され、俺は宣教師ダニエルのもとへ向かった…
短機関銃を背に担ぎ、宣教師というよりはカウボーイといったほうがしっくりくる服装で焚き火にあたるダニエルは俺の姿を確認すると、開口一番に謝罪の言葉を口にした。
「面倒に巻き込んでしまったようで、申し訳ない。失礼でなければ、亡くなった君の友人たちのために冥福を祈らせて頂きたいのだが」
「キャラバンの連中とは仕事上の短い付き合いだ。気にしないでくれ」
そう言いながら彼の所作を眺め、俺はジョシュア・グラハムの盟友たる宣教師の第一印象をなんとなく掴みかねていた。
かつてダニエルはザイオン周辺の地図の作成をしていたことがあり、モハビへの知られざるルートを熟知しているとジョシュアからは聞かされている。
もし俺がダニエルを脅すか、地図を取り上げるかしてさっさとザイオンから逃げる気でいたらどうするのか…そう問うたときの、ジョシュアの返答は非常に印象に残るものだった。
「宣教師だから戦闘は不得手だ、などと思っているのなら、そんな考えは捨てることだ。私をもう一人敵に回そうなどという気がないのであれば…そして、次は間違いなく私自身が相手をすることになる」
つまりジョシュアは、このダニエルが自分と同等の戦闘能力があると見做している…あるいは、そうと知っている。
またデッドホース族が俺の身に起きたことをいち早く知ったのと同様に、もし俺がソローズ族に牙を剥くようなことがあれば、俺が背中を向けてザイオンを去るよりも早く、俺に追いついて内臓を引きずり出すという宣告でもある。
面倒に巻き込まれた…まったくだよ、と俺はひとりごちる。
もっとも現状でザイオンを脱出する近道は彼らに協力することであり、そのことに今さら疑問を差し挟む余地はない。
俺から戦前の物資を受け取ったダニエルはその内訳を確認しながら、いたく感動したような口ぶりで言った。
「これぞ神より賜りし御慈悲というわけだな。誇張ではなく、我々は日々の戦いに希望を失いかけていたところだった。感謝している」
「それじゃあ、帰っていいかな?」
「帰りを急ぐ理由があるなら聞いておきたい」
こいつめ…俺は内心で舌打ちする。
まだ帰す気はないということか。
「ワケもなくザイオンをブラブラする気はないってだけだ。仕事があるなら引き受けるが、追加報酬の交渉の余地はあるのかな?」
「申し訳ないが、我々の窮状を鑑みて君に余分の報酬を支払う余裕はないのだ」
「言っておくが俺は金で雇われる傭兵だ。善意で人助けしてるなんて思われたら困るぞ」
「それでは我々も、善意で君を助けるわけにはいかなくなる。たしかジョシュアが公正な取引だと事前に了解を取ったと聞いているが?」
こちらに譲歩する気はないらしいダニエルの口調に、俺は軽い頭痛を覚える。
どうやらこいつはジョシュアとはまた別の意味で油断ならない相手のようだ。彼らの行動理念が善意だろうが、信念だろうが、エゴだろうが、そんなのは俺にとってどうでもいいんだが…
「わかったよ。最後まで付き合ってやる…せめて、事態がどう進展するのかだけは教えてもらいたいんだが」
「ソローズにとって、ザイオンはあまりにも危険な場所になってしまった。私は彼らを連れて別の土地へ脱出したいと考えている。すでに手順も整っている。だが、実行に移すには障害が多すぎるのだ」
「それで?」
「君にはホワイトレッグスのキャンプの偵察、彼らが仕掛けた罠の解体、そして撤退コース上に存在するヤオ・グアイの巣の排除を頼みたい。ウェイキング・クラウドがガイドとして同行する」
「ずいぶんと盛ってきたな。だがまあ、いいだろう。ただしガイドは必要ない」
「なに?」
「ここに来るまでの間でザイオンの地理はだいたい把握した。それに、女連れでは歩けない」
「ウェイキング・クラウドはソローズの優れたハンターだ。女だと侮っているのなら、認識を改めたほうがいい。君はソローズを甘く見ているようだ」
「あのな…俺がフォローズ・チョークを連れ歩いたのは、今回の仕事があくまで物資の回収だったからだ。だから極力戦闘も避けてきた。だが今度のはそうはいかないんだろ?俺は気心の知れないやつを鉄火場に連れ歩く趣味はない」
「仕事を頼んだ手前、こう言うのも気が引けるが…一人で行くのは自殺行為だぞ」
「モチはモチ屋、だよ。仕事は引き受けると言ってるんだぜ?もし俺のやり方に不満があるなら、それなら俺はもうこのゲームから降りる。好きにしてくれ」
「…ハァ。わかった。君を信頼して任せよう。ただ、無茶だけはしないでくれ」
「無理はしない。確認を怠らない。準備は徹底的に。傭兵三か条だ」
それだけ言うと、俺はダニエルと別れた。
どうも、ああいう手合いは苦手だ…
なにも俺がウェイキング・クラウドの同行を断ったのは、女だからとか、文化的に退行した部族民だから、なんていう理由じゃない。
戦いには常に死の危険がつき纏う。もし彼女の力が必要な場合は、そのときは、躊躇なく助力を請うだろう。だが、今はまだそのときではない。
もしダニエルが言うようにソローズが窮地に立たされているのであれば、必要のないときに貴重な戦力を危険に晒すことこそ無駄なリスクに他ならない。焦らずとも、おそらくザイオン撤退時には大いに戦ってもらうことになるだろう。
ナローズ内の幾つかのキャンプを巡るうち、俺は見覚えのある顔を発見した。
「ジョシュア…先に来ていたのか」
「バビロンの流れのほとりに座り、ザイオンを思い我らは涙した。竪琴を柳の木々に掛け…我らを捕らえし者どもが、歌ってみせよと命ぜるゆえに。我らを苦しめ、嘲笑うために、ザイオンの歌を唱えよと命ぜるゆえに。どうして歌うことができようか、主の歌を異教の地で!」
「我らが受けし苦痛を仕返す者、かの幼子を捕らえ岩に叩きつける者は是幸いなり…か。ソローズがザイオンから撤退するのが気に喰わないのか?」
聖書の詩篇を引用するジョシュアに、俺は話を合わせる。
親父が敬虔なクリスチャンだったせいか聖書の内容はだいたい覚えてるが、俺自身はさほど信心深いほうではない。無神論者というほどでもなかったが。
しかし、ザイオンとはな…神殿の丘と同名とは、なんて偶然だ。
今のジョシュアにとって、このザイオンはまさしく約束の地エルサレムそのものだろう。デッドホースやソローズにとっては、ジョシュアこそイスラエルを再建するメシアに見えるに違いない。
「ダニエルはソローズをザイオンから逃がすことで平和的解決になると信じているようだが」
「デッドホースとソローズにとって最良の未来を築くという一点において私とダニエルの意見は一致している。しかし、その方法について必ずしも双方の同意があるわけではない。ソローズも、退くべきか戦うべきかで決心が固まっていない状態だ」
「あんたはホワイトレッグスを滅ぼしたいんだな」
「ザイオンにおわす主を誉め歌い、諸国の民に御業を告げよ、主は流されし血に報いるものなり。貧しき者の声をお見捨てになることはない…彼らが平和を望むなら、私も銃を手に取りはしない。だが、彼らは一方的に我々の仲間を虐殺した。シーザーのために。私への報復のために。喜んでその尖兵となったのだ。パンを喰らうが如く、民草を喰らいし者ども。神に逆らう者、神を忘れし者、異邦の民は尽く冥府へと退けられる。彼らを生かしておく理由がない」
ジョシュアは聖書をパタリと閉じ、立ち上がって俺を正面に見据えた。
神は従う人々の群れの中にいる…ふと、そんな言葉が脳裏をよぎる。ジョシュア自身に自覚があるかは知らないが、彼は神を求める自分の声に、自分自身で応えようとしているのだ。
無言のまま見つめ返す俺に、ジョシュアは静かに尋ねた。
「過ぎた行いだと思うか?」
「人間ごときが神の御心を推し量ろうなんて考え自体が分を越えてるんだ。だから主の御心に報いるべく、俺たちは自分の信仰を信じて生きるしかない」
「君とは気が合いそうだ」
そう言って、ジョシュアは立ち去ろうとした。
だが俺のほうはまだ話が終わっていなかった。もっとも、こっちの用事はもっと軽い話し合いだったが。
「ちょっと待ってくれ。そういえば、フォローズ・チョークのことで話があるんだが」
「彼がどうかしたか?」
「彼はザイオンを出て外の世界に行きたがっている。いずれ彼自身から話があると思うが、その前にあんたの意見を聞いておきたくてね」
俺の言葉を聞いて、ジョシュアは「ふむ」と顎に手をあてた。
「いずれ彼がその考えに至るだろうということはわかっていた。私自身は外の世界に良い思い出がない、だが私の外の世界での経験など限定的なものでしかない。人一人の人生を束縛するほどのものではない」
「というと…」
「そういう話を言って聞かせるなら、君のほうが適任だろう。彼がどう決断を下そうと、私はそれを咎めるつもりはない」
おそらく本心とは真逆のことを言ってから、ジョシュアは俺に背を向けた。
そう、おそらくは…彼は、ザイオンに残って欲しいに違いない。というより、外の世界に触れてほしくないはずだ。ジョシュアにとって文明世界は悪徳の都であり、このザイオンこそが理想郷なのだから。
しかし自分こそが唯一絶対の真理であると考えるほどジョシュアは傲慢ではなかった。私見はあくまで私見でしかない。
ただ…ジョシュアの人格には危うさがある。具体的にどう、と指摘することはできないが。もし彼が実際に行動に移ったとき、手綱を握れる者がいなければ…何が起きるのか、予測がつかない。
自分はもう役目を終えたから一族の住処に戻る、と言うフォローズ・チョークを引き止め、俺はせめて今晩くらいナローズで休んでいけと説得した。それに、積もる話もある。
焚き火のそばでゲッコーケバブにかじりつくフォローズ・チョークの隣で銃器を整備しながら、俺は口を開いた。
「ジョシュアと話をしたよ。彼自身は、お前がどう決断をしようとそれを受け入れるそうだ」
「本当ですか!?」
意外だったのか、喜びというよりは驚きに満ちた顔でフォローズ・チョークが大声を出す。
しばらく色々な考えが浮かんでは消えたのだろう、めまぐるしく表情を変え、やがて俺に尋ねた。
「あなたは…どう思いますか?」
「さてね。ただ一つ言えることは、お前はどっちを選んでも後悔するだろうってことさ」
「え……」
「外の世界に出たら出たで、過酷な環境に音をあげるか、悪いヤツに騙されるか、あるいはたんにホームシックにかかるか、いずれにせよ故郷に残っていれば良かったと思うだろう。故郷に残れば残ったで、外の世界への憧れをグズグズと抱いたまま一生を過ごすことになる。俺が何を言いたいか、わかるか?」
「…いいえ」
「要するに、正しい選択なんか存在しないってことさ。二者択一ってのは、正しい選択と、間違った選択が存在するって意味じゃない。どっちを選んだって後悔はするだろう。だから、どっちが正しいか、なんて考えで人生を選ぶんじゃない」
「それじゃあ、どっちを選べばいいんです」
「自分が生きたいと思う人生を、さ。誰かにとやかく言われようと、後ろ指さされようと、そんなのは他人が勝手にやってることだ。どっちがより正しいか、他人に認められるか、なんて、そんなもの、それこそ他人はこれっぽっちも気にしちゃいないんだから。実際のところ」
話をしながら、俺は拳銃の遊底を引いて薬室から銃身を覗き込み、銃口内の汚れを点検した。遊底をガチャガチャと動かし、フレームとのガタつきと、スプリングのヘタリ具合を確認する。
煙草の灰を落とし、弾倉のバネを押し込みながら、俺は話を続けた。
「個人的な意見を言えば…お前は外の世界でも充分にやっていけるよ。斥候としての身のこなしはもちろん、銃の腕も立つし、見た目も悪くないしな。外の世界が悪徳に満ちてると言ったって、ハナからそういう世界で生まれついてヒイヒイ喘ぎながら生きてる人間だってゴマンといるんだ。銃が撃てないやつ、力の弱いやつ、読み書きができないやつなんか珍しくもない。文明から途絶された部族の出身だなんて、アドバンテージになりゃしないよ。そういう意味じゃ、お前は自分に自信を持っていい」
べつに外の世界に出るよう焚きつけたいわけじゃないが、どうせ未知の舞台に立つなら、ビクビク怯えながら彷徨うより、胸を張って堂々と歩いてほしい。
しばらく互いに無言のまま、火がはぜる「パチ、パチ」という音だけが闇のなかで響く。
やがて、じっと俯いていたフォローズ・チョークが顔を上げないまま、ぽつりとつぶやいた。
「…ありがとうございます……!」
その声は震えていた。
たぶん、一族の中で過ごしていた間、俺がさっき言ったように誉められたことなどなかったのだろう。同行していたときから彼がときおり漏らしていた不満を聞いて、その程度のことはすぐに理解できた。
もっとも俺は俺で、自分のしたことに若干の嫌悪を抱いていた。善意で他人のために何かをするなんて、ろくなもんじゃないってことはわかっているはずなんだが…
彼が行動するならホワイトレッグスとの対決に決着がついてからになるはずだが、最終的に行くか退くか、その決断はもう彼自身の問題だ。
いつになく自分らしくない行動を取ったことで、俺は気恥ずかしさを誤魔化すように、新しい煙草に火をつけた。
翌朝になってから俺は一人で行動を開始した。
まずは東部のパインクリークに巣食うヤオ・グアイの退治だ。事前にダニエルから巣穴を爆破するための爆薬一式を預かっているので、ヤオ・グアイにケツを齧られないよう背中に注意しながらヤツらの住む洞窟に潜入し、爆薬を設置する必要がある。
洞窟の支点となる三箇所にプラスチック爆弾を仕掛け、遠隔装置で爆破!
「ザイオンブレイク工業!」
ドガッ!!
爆発と同時に洞窟の入り口から炎が噴き出し、近くにあった木が衝撃波で薙ぎ倒される。
あっという間に岩盤が崩落を起こし、洞窟は完全に塞がれてしまった。
「こんだけ派手にやりゃあ中にいるクマさんたちも無事では済むまいよ。お次はホワイトレッグスの対処か…厄介だな」
派手な爆発を起こしたので、そのうちクリッターやホワイトレッグスの斥候が様子を見に来るはずだ。俺は担いでいた銃を両手に構え、素早くその場を離れた。
その後、俺はソローズ撤退行動時の退路となるオールドロックビル・ブリッジ周辺にトラップを仕掛けているホワイトレッグスの工作員を排除。橋に仕掛けられた罠の解除にかかる。
「罠っていうから爆薬でも仕掛けてんのかと思ったら、トラバサミかい…まあ、危険には違いないけどさ」
セミオート式のショットガンで両脚を砕かれ絶命したホワイトレッグス工作員の死体を視界の端に捉えながら、俺はワシントンでも極めてメジャーだった単純な構造のトラップを無力化していく。
仕上げはザイオン各地に点在するホワイトレッグス斥候隊のキャンプの襲撃と、彼らが崇拝するトーテムの破壊だ。もとは偵察だけの予定だったが、キャンプの位置がそれぞれ離れているのと、斥候隊一つあたりの規模が小さかったのもあって、急遽予定変更。殲滅することに決めた。
俺は先に壊滅させたホワイトレッグス工作員の持ち物である25mm口径のセミオート式グレネードランチャーを抱え、キャンプを見下ろせる丘の上へ登る。
装弾を確認し、照準器を覗きこむと、俺は立て続けに榴弾を発砲した。
ドン、ドガッ、ドガガッッ!!
爆発の連続で不意を突かれたホワイトレッグスの斥候たちはバラバラに吹っ飛び、粉微塵になった肉の破片が周囲一帯に降り注ぐ。
「初手でいきなり爆破祭り敢行してくれた礼だぜ」
護衛対象だったキャラバン隊があっという間に壊滅したときの光景を思い浮かべながら、俺は相手に聞こえるはずのない憎まれ口を叩いた。
丘から降りた俺は焼夷手榴弾を使ってキャンプを破壊し、ホワイトレッグスの象徴である戦いのトーテムを焼き払う。
「この土地柄じゃ延焼はせんだろ」
山火事になったら洒落にならんな、と思いながら、俺はナローズへと向かう道を急いだ。
ひとまずザイオン各地に点在するホワイトレッグス斥候隊のキャンプは始末したが、斥候隊からの連絡が途絶えたことが知れればすぐに応援が送られてくるはずだ。
それまでの間に行動を起こせれば…戦うにしろ、逃げるにしろ。
まずはその決断をして貰えなければ話にならない。さすがに部族の未来を決める意思決定は部外者の俺が口出しする範疇ではない。
いずれにせよ、戦いの終わりは近づいている。さて、どんな結末を迎えるやら…
< Wait For Next Deal... >
どうも、グレアムです。Fallout: New Vegas、Honest Hearts三話目です。
フォローズ・チョークと違ってウェイキング・クラウドさんの出番がめっちゃ少ないですが、あんまり彼女はうまく活用できる気がしなかったのでナローズでお留守番です。いちおう亡くなった旦那さんの真実を伝えるかどうかでダニエルと意見交換するシーケンスなんかは考えてあったんですが。あとウェクラさん、連れ回してるとすぐ死ぬし。
洞窟の父もなー、どうしようかな…今回の時点ではマップホロテープ捜索の話自体を出してないんですが、そもそもなんで洞窟にそんなモノが残されてるか(なぜそれを知ってるのか)って説明がダニエルから一切なかったので(ウェクラさんが知ってるのか?)…
それにクレイブというキャラ自身、サバイバリストのエピソードに感化されてどうこうっていうヤツではないので。彼はワシントンでの経験以後、他人に感情移入する能力が欠如してしまった、ある種の欠陥人間(まるでレプリカントだな。フォークト・カンプフ・テストで引っかかるぞ)なんですよ。今回フォローズ・チョークに情を示したのが例外中の例外というか。
余談ですが本文中の聖書の引用である詩篇に登場するザイオンという名前、一般的にはシオン(シオニズムの由来です)と訳されるのが通例です。今回はゲーム中の訳文と統一すべくザイオンと表記しました。まあ綴りはZionで、英語発音はザイオンだったりするんですけども。
おまけ、ゲーム未登場NPCである過去シーザーとジョシュアさんを呼び出してみました。おそらくはオープニング・スライドの写真撮影用に作成されたキャラで、戦闘になると無抵抗のまま逃げ惑う、ちょっと見たくない光景が繰り広げられます。
ちなみに上の画像でとっている、オープニング・スライドにて垣間見れるイオナ姉様の軍神のような神々しいシーザーのポーズは本DLCにて新規追加された専用のIdle Animationだったりします。EditorIDはNVDLC02CeasarPoint。改めて用意しなくても、なんか他に代用できるポーズはあったような気がするが…
若き日のジョシュア、といってもバーンドしたのがたかだか四年前なので、この時点で既にそんな若くないけど…激シブいオジサマです。かっこいいよなー。こんなのがナタで武装したローマコスプレ軍団に混じって拳銃無双してたってんだからもう違和感しかねぇ。
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2016/04/20 (Wed)06:35
俺の名はクレイブ、傭兵だ。
ワシントンからはるばる大陸を横断してネバダまでやって来た俺は、ハッピートレイル・キャラバンという会社の依頼で商隊の護衛を引き受けた。目指すはニュー・カナーン、音信不通となった先遣隊の安否を確認し、取引ルートを復活させることが最終的な目的だ。
ところが通過地点であるザイオンへ差し掛かったとき、キャラバンはホワイトレッグスと呼ばれる部族の襲撃を受け壊滅、俺も退路を塞がれたままザイオンに取り残されてしまう。
その後俺はデッドホースと呼ばれる別の部族と接触し、モハビへと帰還するための道を教えてもらうのと引き換えに、ホワイトレッグスからの襲撃を受けている彼らを助けることになった。
まずはザイオンに残されている戦前の物資を回収し、デッドホースの盟友であるソローズ族のコミュニティへと配達しなければならない…
「あれかい、『小さき者の落命せしむる場所』ってのは」
デッドホース族の斥候(スカウト)であるフォローズ・チョークを連れ、俺は崖下に流れる川の様子を見下ろしていた。
どうも川のど真ん中に鎮座している残骸は、バス…?のように見えるのだが、いったいなんでこんな場所に放置されているのだろうか。
不注意運転で崖から落ちたか?あるいは二百年の歳月を経て川の流れに押されてきたか?
橋の崩落とともに落下した、というのならまだわかるが、そうした形跡はない。不可解だ。
もっともモノが核戦争前の遺物だ、どんな理由があってもおかしくはない。推測するだけ無駄というものだろう。
俺とフォローズ・チョークは銃を身体に括りつけると、慎重に崖を下りはじめた。
「こいつは…」
「ジョシュアが言うには、彼らも僕と同じ斥候だったということですが…それにしては、子供みたいに小さいですよね?」
「…正真正銘の子供たちだよ、これは」
崖を下り、真っ二つに寸断されたバスの残骸に近づいた俺は、無数の小さな骨を見て息を詰まらせた。
周囲に散らばる、手つかずの物品。ランチボックス、ハイキングバッグ、キャンプ用品。
「ボーイスカウトってやつだよ。旧世紀には、子供の教育の一環で野外活動の訓練を目指す団体があったんだそうな。おハイソな趣味だとは思うがね」
「それじゃあ、彼らは…」
「スカウトとはいうが、戦士でもなんでもない」
核戦争というのは、自然で囲まれた場所へキャンプに来ていた子供を満載したバスを奈落に突き落とすことだって平然とやってのける。まさしく神じみた所業( They act like gods )だ。
先の戦争ではいったい何人の合衆国民が死んだというのか?二億人?三億人?
地獄に溢れかえった亡者たちはこう言うだろう。「たかだか子供の乗ったバスが一つ崖から落ちた程度で、それが何だというのだ」と。
俺が彼らにしてやれることは何もない。冥福を祈ったって、失礼にしかならないだろう。俺は彼らの顔も名前も知らないのだから。せめてもデッドホース族の手の届く場所でくたばってくれたことに感謝するしかない。
いったいどれが当座において有用なのか俺にはわからなかったので、バスの周囲に残された物資の目録をつけながら、細々とした雑貨や多機能コンパスといった行動に支障のない小物を回収し、俺たちはその場から離れた。
次に向かったのは、川をまっすぐ北上した先にある釣り小屋(ロッジ)だ。
屋内を含む周辺はゲッコーの縄張りと化しており、いくらか荒らされた形跡はあるが、人の手が入った気配はない。戦前の物資がほぼそのまま残されていた。テーブルの上に残されたガラスのコップからは、生活痕さえ漂っている。
まるで幽霊がそのまま生活を続けているような雰囲気だ。地元の部族が気味悪がるのも無理はない。
「ここには、えー、トランス・E-Bar?というのが残されていると聞きました。遠くの相手と交信できる道具らしいのですが」
「トランシーバー?」
「ああ、たぶん、それです」
フォローズ・チョークのぎこちない英語に苦笑しながらも、俺は物資の捜索を続けながら、彼に話を聞いた。
「ところで、ジョシュア・グラハムってのは…どんな人だい?」
「彼はもともとカナーンの民だったのです。文明世界に発ったあと、シーザーと呼ばれる男の配下として軍勢を率い、数多くの部族を従えてきました。我々デッドホースも、かつてはエンシーアーと呼ばれる軍隊と戦うために戦争の準備をしていたのです」
「エン…エヌシーアール(NCR)?」
「そうでしたっけ?日没の民( Sunset People )という呼び名のほうが通りが良かったですか?」
「いや、そっちの名前はちょっと聞き馴染みがないな…」
「そうでしたか。えーと…ともかく、かつてのジョシュアは恐れを知らぬ誇り高き戦士だった一方で、冷酷で、残酷でした。そのとき僕はまだ子供でしたが、彼のことは恐ろしいと思っていました。誰もが彼を恐れていたのです」
「デッドホースはかつてリージョンだったのか?今は違うようだが」
「文明世界で大きな戦争があって、いっとき我々はリージョンと呼ばれる軍隊から捨て置かれたのです。ジョシュアの率いる軍勢がエン…エヌ、シーアー?に敗れ、シーザーはザイオンとニュー・カナーンから興味を失いました」
おそらくフォローズ・チョークが言っているのはフーバーダムの戦いのことだろう。
ジョシュア・グラハム率いるリージョン軍団と、チーフ・ハンロン率いるNCRレンジャー部隊が激突した戦争だ。聞いたところではジョシュアはハンロンの策にはまり軍団の大部分を失ったまま敗走、それがシーザーの怒りを買いバーベキューにされたという話だが。
モハビでの状況が予断を許さない現状、ザイオンの諸部族の平定に関わっている暇がなくなった、という説は説得力があるように思える。
フォローズ・チョークの話は続く。
「戦争の失敗を許されなかったジョシュアは、燃やされ、破壊されて戻ってきました。よほど辛い経験だったのか、あるいは…僕にはよくわかりません。彼は以前とはまるで別人のようになっていました。同じ人間だとは信じられなかった」
「…… …… ……」
「我々に迎えられたジョシュアは、文明世界との関わりを断つよう言いました。そして我々に身の守り方、狩りの仕方、そして一族の誇りの在り方などを指導したのです。我々が今もザイオンで暮らしていけるのは、ジョシュアのおかげなのです」
「今では立派な指導者、か」
てっきりリージョンから叩き出されたあと、ジョシュアはいきなりこの地にやって来て神の如く降臨したのだとばかり俺は思っていた。そうではない。彼は元々この地に所縁があったのだ。
ただ、別人のように穏やかになったというフォローズ・チョークの言葉は少し引っかかった。
デッドホースの誰か一人でもジョシュアの目をまっすぐ見たやつがいるのか?
あの目は平和主義者の目ではない。戦争の敗退と傷の記憶に怯え戦いを避ける男の目でもない。確固たる信念を持ち、それを疑わない男の目。戦士の目。
争いを避けているのは確かなのだろう。だが、それは争いを嫌っているからではない。もっと、別の何かが…いや、考え過ぎだろうか?
なるべく戦いは避けるようにしていたが、それでも道中平穏無事というわけにはいかなかった。
ザイオンの脅威はホワイトレッグスのみならず、ゲッコーや巨大化したカマキリ、アリといったクリッターがはびこっており、ときおり追跡を振り切れず銃撃戦に発展することがあった。
ダンッ、ダンッ、ダンッ、遠方から素早い動きで近づいてくる巨大カマキリに銃弾を撃ち込んでいくが、なかなか命中させることができない。だが…
ドンッ!
「!?」
俺の背後から放たれたフォローズ・チョークの弾丸が的確に巨大カマキリの頭部を捉え、生命活動を停止させる。
驚くべきは…
「行きましょう、ホワイトレッグスに銃声を聞かれたはずです。僕たち二人きりでは、包囲されたら勝ち目がありません」
「…ちょっと待て」
俺がライフル弾で仕留められなかった的(マト)を、拳銃弾一発で仕留めただと?それも.45口径で?
しかも、それを平然と流した?
「…いまの、60ヤードはあったぞ」
「それが、なにか」
「いやいやいや」
洞窟でジョシュア・グラハムから、カナーン人にとって.45口径の扱いに習熟することは通過儀礼のようなものだという話は聞いていた。彼の教育によってデッドホース族はM1911の扱いを覚えると。
だが、いまの射撃はなんだ?.45ACPは決して精密射撃に向くような弾ではない。マッチ・カスタムでもないM1911で有効射程ギリギリの的を速射して涼しい顔だと?まさかデッドホース族にとって、この射撃は「並」なのか!?
「…すげぇな」
おそらく自分の射撃が文明世界では特A級であることを自覚していないのであろうフォローズ・チョークを見つめ、俺は呆然とつぶやいた。
雑貨店へと到着した俺たちはボーイスカウト用のサバイバルキット(子供用だが造りは本格的なもので、崩壊後の世界においてはじつに貴重かつ有用な道具だ)を回収しつつ、棚に残された雑多な商品を物色していた。
そのうちワシントンで愛飲していたヌカ・コーラ(ヌカッとさわやか!)を発見した俺は、そのうちの一本をフォローズ・チョークに投げて寄越す。
「文明の味ってやつに興味はないか?飲んでみな」
「え、いや…これ、戦前の物ですよね?」
二百年前のドリンクなんか飲めるはずがあるか、という目で手渡された瓶を見つめるフォローズ・チョークに、俺が説明をする。
「ああ。そんで、ちょっぴり放射能が入ってる」
「エ゛ーーー」
「だから腐らないんだよ。そのへんにある食い物だってそうさ、放射能を浴びてる。微生物すら近寄れない、雑菌が繁殖しない、だから腐らない。ウェイストランドじゃあ戦前の食品はメジャーなんだよ?新鮮なもんだ」
「でも、放射能…」
「ちょっとなら大丈夫だよ。ちょっとなら」
もちろんウェイストランドで生きるうえでは、ちょっとでは済まされないのだが。
栓を開けて平然と飲み干す俺を見つめ、フォローズ・チョークも渋々ながらヌカ・コーラの瓶に口をつける。直後、眉間に皺を寄せ、むせながら言った。
「う、ゴホッ…なんですか、これ…やっぱりヤバイやつじゃあないんですか!?」
「アッハッハッ、炭酸飲料は初めてだったろう?そのうち美味しく感じるようになるさ」
「にわかに信じ難い…文明世界は理解できないもので溢れていますね」
苦言を漏らしながらも、残したり捨てるのは勿体無いと思ったのか、フォローズ・チョークは「う~ん」とか「やっぱりおかしい」とかつぶやきながらヌカ・コーラを飲み干した。
その後も戦前の物資を興味津々に見つめるフォローズ・チョークを観察しながら、俺はずっと頭の隅にあった疑問を口にした。
「ところで、デッドホースの中でなんでお前だけ文明世界に興味があるんだ?」
「ああ、昔の思い出というやつです。僕がまだ子供だった頃、ニュー・カナーンへと商売に来ていたキャラバンに出会ったとき、彼らと一緒に行動していた男がいたんです。彼は商人でもボディガードでもなく、背中に大きな楽器を抱えていました」
「ミュージシャン?」
「そうです。そのときの僕には、その存在そのものが理解できませんでした。歌を歌って生きる人がいるなんて…外の世界に興味を抱いたきっかけがそれです。べつに、僕もミュージシャンになりたいと思ったわけではないんですが、でも、いつか文明世界を自分の足で歩いて、観察したいと思うようになりました」
「部族を離れてか?部族の皆はなんと言ってる?」
「もちろん、賛成なんかしませんよ!ただ、彼らに僕の人生を強制する権利はありません。ジョシュアは別ですが…じつはまだ、彼にはこういった話をしたことがないんです。彼は外の世界を嫌っています。自分が背を向けた世界に行きたがる者を、彼がどう思うか…」
「難しい問題だな…だが、話すなら早いほうがいいぞ?なんなら俺が話、通しておこうか?」
「本当ですか?」
「意見を聞く程度だ。少なくとも、行動を決める前にジョシュアの本音は知りたいだろ…ただし、決断は自分の口から伝えるんだぜ?」
「それで充分です!ありがとうございます」
ひょっとしたら俺は、フォローズ・チョークに情が移っていたのかもしれない。
最初は口やかましいお喋りに閉口していたが、彼は見た目通りのただの世間知らずの坊やではなかった。
通常、自分が生まれ育ったコミュニティを離れたがる者は反抗的で、いままで自分の人生に関わってきたものを軽視し、未だ見ぬ世界に根拠のない期待を寄せすぎる傾向がある。
フォローズ・チョークはまったく逆だった。一族に反抗的な態度を見せることはなく、部族の教育、教訓には従順で、それに対する誇りを持ち合わせたうえで、自分の将来を自分の手で決めようとしていたのだ。
おそらくウェイストランドの荒野に向かったとしても、彼はデッドホース族のフォローズ・チョークとして誇り高く生きていくことだろう。
そんな確信を、俺は抱いていた。
「…似合ってますか、これ?」
「いいじゃん、いいじゃん、イカしてるよマジで」
なんとなくきまりが悪そうな表情で自分の服装を見下ろすフォローズ・チョークに、俺は軽い態度で世辞を飛ばした。
雑貨店からほど近いレンジャー・ステーションで医療品を回収したあと、俺は衣服箪笥から適当な服を見繕い、フォローズ・チョークに着せてやっていた。
「お前、顔の造りはけっこういいしさ。外の世界に行ったらモテるぜー?」
「え、ほ、本当ですか…」
「マジだって」
照れ笑いを浮かべるフォローズ・チョークの肩を叩き、俺も自然と笑みがこぼれた。
一通りの物資回収を終え、ソローズ族の住む集落ナローズへ到着した頃にはすっかり日が落ちていた。
川の水を掻き分けて進む俺たちに、ソローズの使者ウェイキング・クラウドが迎える。
「すげぇ格好。クジャクみてえ」
「クレイブさん、彼女が右腕につけているの…ヤオ・グアイの爪ですよ。特別な儀式を通過したソローズ族の戦士のみが身に着けることを許される、自分が狩ったヤオ・グアイの手を加工したものです」
「つまり?」
「彼女は一人でヤオ・グアイを狩れる腕ということです」
「すげぇ」
ヤオ・グアイとは放射能で変異した(と思われる)巨大なクマである。非常に凶暴で、その素早い突進と鋭い爪による攻撃は人間など他愛もなく頭陀襤褸にすることができる。
それを単独で狩れるというのは、それだけで一級の戦士であることを意味していた。
小声でボソボソと話し込む俺たちに、ウェイキング・クラウドが言葉を放つ。
「オマエがジョシュアの送ってきた使いの者か。ダニエルが報告を待ち侘びている…外界の戦士に洞窟の父の祝福があらんことを」
「うん?」
ダニエルとはニュー・カナーンの宣教師で、ジョシュアとは旧知の仲であるという。ともにホワイトレッグスの脅威に立ち向かう同士として協力し合っているらしい。
とりあずの俺の任務はダニエルに戦前の物資を届けることだった。
しかし、「洞窟の父」ってのは何なんだ…?
聞きなれぬ単語に頭を捻りながら、俺はウェイキング・クラウドの背を追う。
「しかし、男はともかく女の肌色率が高いってのはいいねー」
「なに言ってるんですか」
「ぎえっ」
不穏当な台詞を聞きつけたフォローズ・チョークに脇腹を突つかれ、俺は危うく水面に倒れそうになった。
< Wait For Next Deal... >
どうも、グレアムです。Honest Hearts二回目です。
一話目ではフォローズ・チョークをけっこう酷く書いたんですが、その後連れまわしてるうちに愛着が湧いてしまい、けっこうな字面を割くことに。
プレイ中、M1911でジョシュアばりにガンガン遠方の敵も狙撃していくので俺の出番がなくなってしまったのだが、ヌケづけによるとGunsスキルが低いらしい。
マジか?と思って調べてみたら、どうもバニラではClass設定を間違えてるらしく、本来「Follows-Chalk Class」という専用Classを適用するはずが「Dead Horse Tribal」という汎用Classが適用されているため真価を発揮できていなかったらしい。FOOKではきちんとFollows-Chalk Classが適用されているほか、AgilityとLuckが1づつ上方修正されている。
Follows-Chalk ClassのタグスキルはMelee、Guns、Sneak。対してDead Horse TribalのタグスキルはMelee、Survival、Sneak。バニラだとSurvivalが死んでいるわけで…S.P.E.C.I.A.L.の値は両者同じ。
ただ敵対したビッグホーナーをガンガン撃ち殺すのはやめてくんねーかな!こっちは突かれながらガン逃げする気マンマンだったのにおめーが殺してどーすんだよ!
ちなみに「初遭遇時に撃たれたので反撃してしまい、誤って殺してしまった」という報告の多い彼ですが、じつはこれイベントの進行設定に多少の不具合があるせいなんですよ。本来なら橋を渡った先の丘の上から銃撃してくるホワイトレッグスをフォローズ・チョークが倒して颯爽と登場、という場面なんですが、先にプレイヤーが対象のホワイトレッグスを殺してしまうと、フォローズ・チョークはプレイヤーに向けて銃撃をしてしまうんですね。なので銃撃戦に長けたプレイヤーほど彼を殺してしまう危険がある、という話。
余談だが、ジョシュア・グラハムのClass名は「Destroying Angel」…バカじゃねーの!?確信犯すぎんだろ!マジで出るゲーム間違えてるよこのひと…
作中の諸設定に関しては訳文から類推した部分が多く、おそらくオフィシャルな設定とは食い違ってる箇所が多々あると思います。まあ、あくまで二次創作ということで一つ。
そういえば以前、FOOK導入環境では一部Meshが透明になってしまう、という話を書きましたが、これはOptional Files(MeshとTextureのパック)を導入すると幾つか改善されるようです。
Optionalじゃなくてほぼ必須じゃねーか!
それでなくともOptional Filesを導入するとバニラ・オブジェクトのTextureが数多く刷新されて見た目が新鮮になるのでオススメです。
ただ、まぁ…
ハウス・リゾートと、ハウスおじーちゃんが透明なのは改善されないんですけどね…
OS再インストール前の環境でもまったく同じ症状に見舞われたので、これはおそらくFOOK特有の不具合だと思われます。Meshの設定が間違ってんのかな?直すのめんどくせーので、とりあえず放置。
*後記註:FOOKは関係なかった。ModではなくENB由来の不具合と判明。
2016/04/16 (Sat)03:32
北部へと通じる洞窟の中、俺たちは出発を待つ間、談笑に興じていた。
「それじゃあ、君ははるばる東海岸からやってきたのか?」
「そうとも!途中まではバイクだったんだけどね、生憎と故障して砂漠のド真ん中を立ち往生よ。いや、大変だったね」
俺の名はクレイブ、傭兵だ。
ワシントンでブラザーフッド・オブ・スティールと協力してエンクレイブの残存勢力を潰してからこっち、俺はひたすら西を目指して旅を続けていた。
目的はもちろん、ウェイストランド・サバイバルガイドの布教だ。俺の血と汗と涙の結晶であるこの著書を大陸全土に広めるべく、俺は歩く広告塔となってあちこちに売り込みに回っていたのである。
もちろん傭兵としての仕事も続けており、今回のキャラバン護衛任務はその一環だった。
ザイオンを経由してニュー・カナーンに到着するまでの安全を確保し、最終的にはソルトレイクへと続くルートを確立するのが目標だ。道中はかなりの危険が予想されており、それなりの武装をした護衛が俺の他にも数人雇われている。
重武装ではなく、大人数でもないのはザイオンへと続く道のりが非常に険しいからである。重い装備を抱えて足場の悪い山道を歩き通すのは自殺行為以外の何物でもなく、そうした環境で多人数を統率するのは至難である。まあ、単純に予算不足だから、というのもあるのだが。
俺の目的は日当25capのほかにも、ニュー・カナーンへのサバイバルガイドの布教も含まれていた。
「ちょっと前まではザ・ディバイドって場所にいたんだけどねー」
「ディバイド?たしかNCRの補給路の一つだったな。原因不明の爆発で壊滅したと聞いていたが…」
「…らしいね」
このハッピートレイル・キャラバンに加わるまで、俺はNCRに雇われてザ・ディバイドの安全確保を担当していた。
敵対勢力であるリージョンの襲撃を退け、NCRの部隊やキャラバンの通行が円滑に行われるよう監督する。やがてザ・ディバイドはそれそのものが単一のコミュニティとして機能しはじめ、ネバダとカリフォルニアを経由する中継地として栄えていった。
しかしそれも長くは続かなかった。原因を端的に言い表すなら、「俺の疫病神気質ここに極まる」…といったところだろうか。
まあ、過ぎたことを考えてもしょうがない。それよりも目の前の仕事に集中すべきだ。
「お嬢さんがた、パジャマパーティの時間は終わりだ!出発するぞ」
キャラバンを率いるジェド・マスターソンの号令一下、俺たちは銃を手に暗い洞窟の中を歩きはじめた。
このときは知る由もない、とんでもない災厄に巻き込まれたことなど…
「ん、むむ…グッ、がほっ、ゲホッ…!」
先刻まで気を失っていた俺は、気づかぬ間にたっぷり飲み込んでいた水を大量に吐き出しながら身体を起こした。
「いったい、なにが起こった…」
直前の記憶が飛んでいた俺は頭をガンガンと叩きながら、近くに落ちていた銃を拾い上げ、周囲を見回す。キャラバンの一員や、俺たちが率いていた荷物運搬用のバラモンが物言わぬ死体となって転がっている。
たしか…そうだ。
モハビを出て数日後、峡谷を抜けてザイオンに到着した俺たちはホワイトレッグスという部族の襲撃を受け、壊滅状態に陥ったのだ。
高所からのグレネードガンを用いた容赦のない爆撃、キャラバン隊は護衛ともどもバラバラに吹っ飛び、俺も爆発の衝撃で崖から放り出され、バージン川へ真っ逆さまに転落したのだった。
どうやら敵はキャラバン隊は全滅したと思い込んだらしい、周囲にホワイトレッグスの残党がいないことを確認した俺は、マスクを外して煙草に火をつけると、なんとも言い難い気分で崖を見上げた。
「キャラバンは壊滅、報酬はなし。帰る道は落石で塞がれ、イカレた殺人部族のテリトリーのド真ん中に独り取り残された…と。厄(ヤク)いねェ…」
やるせない気持ちで紫煙を吐き出すと、俺は小銃の銃把を握りなおし、これといった目算もないまま歩きはじめた。
しばらく周辺を探索していると、ホワイトレッグスとは別の部族の人間と接触した。
男の名はフォローズ・チョーク、デッドホースと呼ばれる部族の一員だ。彼が言うには外の人間がここまで辿り着くのは珍しいことらしく(特にホワイトレッグスの襲撃を受けて生き延びるなどとは)、一族を率いる長に是非とも会ってほしい、と催促されてしまった。
…どうでもいいが、フォローズ・チョークにとって外界の人間は珍しいのか、やたらとあれこれ話しかけてきて鬱陶しい。ぶっちゃけ、すげーうざい。だってこいつの態度、都会人に故郷の自慢話を延々と語る田舎者そのものなんですもの。
可愛い女の子ならまだしも、刺青だらけの半裸のガキにつき纏われて楽しいはずがあるか!
口を開けば御国自慢が飛び出すフォローズ・チョークに閉口しながらも、俺はホワイトレッグスとは違い分別があるらしい彼の部族と接触を図るべく北上を続ける。
地元の人間なら土地勘もあるはず、落石で塞がれたモハビへの道とは別のルートを知っている可能性もある。
だが、このときの俺は想像すらしていなかった。
これから俺が会いに行く男が、伝説の「アノ男」だった、などとは…
デッドホースの集落に到着した俺は、長が待つという洞窟へと入っていった。
てっきり牛の頭蓋骨をかぶった半裸のマッチョマンみたいなのが出てくるんじゃないかと想像していた俺を待ち構えていたのは、全身に包帯を巻き、現代的な戦闘服に身を包んだ瀟洒な男だった。
「ほう、こんな場所に来たがる酔狂者がそう何人もいたとはな。まあ、彼がそうであったなら、キャラバンの護衛などという手段は選ばんか」
「アテが外れた、って顔だな。知り合いでも遊びに来たのかと思ったのかい」
「共通点があったからな。ザ・ディバイドの運び屋、君の姿にも見覚えがある、クレイブ・マクギヴァン。私個人としては君の行いに意見するつもりはないが、彼はそうは思っていないらしいぞ」
「…ひょっとして、ユリシーズのことを言ってるのか、あんた。いったい何者だ」
「敬虔なる信徒にして、穢れた炎に身を焼かれた哀れな神の下僕。かつてはシーザーとともにリージョンを造り上げた、それももう過去の話。私の名はジョシュア・グラハム」
「ジョシュ……!!」
目前の男の正体を知り、俺は絶句する。手袋の内側で汗が噴き出し、自然と銃を握る手に力が入っていた。
そういえばフォローズ・チョークは一族の長を「グラハム」と呼んでいた、だからといって、まさかあの、ジョシュア・グラハム…伝説の「バーンドマン」だなどと、なんで予測できるっていうんだ!?
かの悪名高きシーザー・リージョンの前最高戦闘指揮官、冷酷無比にして残忍な殺戮機械。NCRから最重要暗殺目標とされながらも、精鋭からなる暗殺部隊の襲撃をすべて退けた比類なき武人。
だがフーバーダムでのNCRとの戦闘で大敗を喫したことが原因で、最高指導者であるシーザーの命令により燃えたままグランドキャニオンの崖から投棄されたと聞いていた。
リージョンの間では今でもグラハムは生きていると噂され、そのことを口に出しただけでシーザーに処刑されるという「バーンドマン(燃える男)」の伝説がまことしやかに囁かれるようになったのだ。
まさか、本当に生きていたとは…!
総毛立って警戒する俺に、グラハムは銃を整備する手つきをまったく緩めないまま、視線の一つも動かさずに言葉を続けた。
「私に向かって引き金をひこうとするのは君が初めてではない。そして、最後でもないだろう。心配する必要はない、君と敵対する気はない」
「…なぜ、俺を呼んだ」
「我々はモハビへ通じる抜け道を幾つか知っている。それを君に提供したい、そして見返りに協力を頼みたいのだ」
「選択の余地があるような言い方を」
「あるさ。我々と関わらず、君は自力で脱出の道を探してもいい。私は止めない。これは脅迫でも命令でもない、50/50(フィフティ・フィフティ)の公正な取り引きを望んでいる。選ぶのは君自身だ」
「得体の知れない頼みを断って、キチガイ殺人部族の跋扈する天然の要塞を宛てなく彷徨うのとどっちがスマートかって話だわな…ディールだ、まずはそっちがサイコロを振ってくれ」
現在ザイオンを取り巻いているのは深刻な部族闘争。
温和で争いを厭うデッドホース、ソローズに対するは、自分達以外の人間をすべて殺し滅ぼす残虐なホワイトレッグス。
ホワイトレッグスはリージョンと同化すべく、シーザーが草の根分けても始末したがっているグラハムの命を狙い、グラハムの庇護する…あるいは、グラハムを庇護する…どっちでもいいが…部族の壊滅に乗り出している。
すでにニュー・カナーンはホワイトレッグスの支配下にあり、以前に消息を絶ったハッピートレイル・キャラバンも彼らの手によって始末されたのだという。
俺に求められているのは、ホワイトレッグスと戦うための支援。
「まずはザイオン各地に残されている戦前の物資の回収を頼みたい。道々フォローズ・チョークが説明したと思うが、ザイオンの部族は戦前の建造物に精霊が取り憑いていると信じており、決して近づこうとしない」
「あれが同じアメリカ人の末裔とはね。そういえば、喋ってる言葉も英語じゃなかったな」
「核戦争から200年もの間に、文明や言語が独自の発展を遂げたのだ。誰もが旧世界のやり方に固執しているわけではない、特に、こういう場所では」
「オーケイ…協力しよう。ホワイトレッグスには、俺もアヤをつけられたばっかりだしな」
「素晴らしい。神の御加護とおなじくらい、よき隣人の存在もまた代え難いものだ」
「よせよ、俺は見返りを目当てにやるだけだ。よきサマリア人なんてガラじゃあない」
「評価というのは常に後世、第三者によって成されるものだ。まあ、それはいい…フォローズ・チョークを連れて行け、彼は外の文明に強い関心を持っている。ゆえに旧世紀の遺物を前にしても物怖じすることはなかろう。案内役として適役だ」
「えー」
「イヤか」
「うん」
「彼はまだ若い、経験が足りないし少々落ち着きのないところもある。だが君の足を引っ張るようなことはしないはずだ、私が保証する」
「そこまで言われてはね…」
ぶっちゃけ俺はフォローズ・チョークが苦手だし、こういう仕事は単独でこなすのが信条だから、気の置けない人間を共に連れるなどというのは願い下げなのだが、グラハムにこうまで言われては断るわけにはいかなかった。
正直に言おう。俺はグラハムのことが怖かった。
たとえ物腰が柔らかろうと、誠意のある態度を取っていようと、相手はあのジョシュア・グラハムだ。俺はリージョンに所属していた頃の彼を知っているわけではないが、彼がこのザイオンで魂を洗い流して善人に変貌したなどとは思っていなかった。
本物の悪党というのは、無闇に相手を威嚇したり、力を誇示したりはしない。
仲良く肩を抱き合い、一緒に朝食を食べ、会計を済ませ、笑顔で手を振ってから相手の頭に銃弾を撃ち込む。本物の殺し屋とはそういうものだ。特別な感情など何もなく、それを日常の光景として生きることができるロクデナシの才能。
普通の人間がトーストを焼き、コーヒーを淹れ、新聞を読むのと同じ感覚で、敵の頭蓋をバットで叩き割ることができる人間。たとえそれが旧知の友人だろうと、恋人であろうと、必要があれば…おそらく、ジョシュア・グラハムはそういう人種だ。
それはまったく稀有な才能だ。自分にもできると考えるやつは大勢いる、いざとなったら自分もそういう非道を躊躇うことなどないと。まるで宝くじを買い続ければいつか当たるとでも言うかのように。だが実際にそういう人生を生きれる人間はそう多くない。
いまのところ、グラハムが俺に殺意を抱いているようには見えない。だが、それは彼が優しい人間だからなんかじゃない。俺が敵ではないから、ただそれだけのことだ。それも、今のところは…という但し書きをつけて。
フォローズ・チョークを連れて洞窟を出た俺は、人生経験が浅く外の世界に憧れを抱く若者を横目に口を開いた。
「それで、物資の捜索にあたってはアテがあるんだろうな?」
「もちろん。川沿いにあるフィッシング・ロッジと呼ばれる建物、北東の古いレンジャー・ステーション、その近くにあるゼネラル・ストアだ。タブーの印がついたそれらの場所は、デッドホースとソローズだけじゃなく、ホワイトレッグスもあまり近寄りたがらない」
「つまり手付かずのお宝があるってことか。有難い話だ」
戦前の遺物には、いつだって死の匂いがつき纏っている。
ウェイストランダーはそこに死体があろうと脇目も振らずゴミ漁りをするが、おそらくザイオンの部族は感受性が強いのだろう。怒れる幽霊がいまも彷徨っているという話に信憑性がないとは言い切れず、もし俺も子供の頃から言い聞かせられていたらビビッて近づけなかったに違いない。
言ってみれば、人の悪事は神様がすべて見ているから、悪人は死後に地獄へ堕とされる…などといった戯言とおなじ次元の話なのだ。信仰と道徳。真偽のほどは?目に見えないものを証明することはできない、俺はそれをデタラメや駄法螺だと笑う気にはなれない。
フォローズ・チョークが恐れを知らないのは勇気か、はたまた好奇心ゆえの無謀か?
「行こうか。グズグズしてたら、幽霊より先にホワイトレッグスに殺されちまう」
「アー、現実的な脅威というやつですね。文明人らしい」
彼のたどたどしい英語の発音に苦笑しながら、俺はデッドホース・ポイントへ向かうために歩んできた道を逆に辿りはじめた。
しかし、妙なことに巻き込まれたな…
< Wait For Next Deal... >
どうも、グレアムです。突発的にニューベガスのエセプレイ日記を再開してみました。
といっても今回は途中まで書いていたブレンダのストーリーではなく、その前日譚にあたる3のエセプレイ日記主人公クレイブの物語となります。
Broken Steel後にモハビへと渡ったクレイブはザ・ディバイドでの事件を経てザイオン、ビッグ・エンプティ、シエラ・マドレを旅し、最終的にニューベガスのストーリーへ帰結します。そこへブレンダがどう関わるか、が話の肝となるわけで。
ただまあ3から地続きの話にしてしまうと、時系列的に相当忙しいというか、かなり無茶な設定になってしまうのですが、そのへんは目をつぶってということで…そもそも時系列が曖昧な設定が多いですしねえ(ザ・ディバイドが運び屋のせいで滅亡したのはいつだよとか調べても正確な数字が出てこない事項が多々)。
2016/04/14 (Thu)05:00
どうも、グレアムです。Fallout: New VegasのDead Moneyをクリアしました。
DLC第一弾ということもあるんでしょうが、何度ゲームをやり直してもシエラ・マドレにだけは絶対に行ってしまうんですよねえ。ザイオンやビッグ・エンプティ、ザ・ディバイドへはそうそう足を運ばないんですが。
もっともこれはシチュエーションによるところが大きいと思われ、NVのみならず3を含む他のDLCは個人的にあまり意欲をそそられるものではないのですが、「巨大カジノに眠る財宝を巡って一癖も二癖もある連中と駆け引きを繰り広げる」というDead Moneyだけはなんか別格なんですよね。登場人物それぞれに個人的すぎる思惑がある、というのもまた魅力的でして。
まあヘタレゲーマー的には毒霧/警報/ホログラムの三重奏からなる窮屈なゲームプレイに関しては評価しませんし、バニラ環境でもう一度プレイしてみろと言われたら、さすがに気後れしてしまいますが…
今回はモハビから装備をそっくり持ち込むべく、BOSバンカー内に設置されている奪われた装備品が入ったコンテナのRefIDを控えておき、Dead Money開始直後にMoveTo Playerコマンドでコンテナを噴水前に設置して装備を取り戻すという超絶荒業を敢行。いざヴィラ・ストレイライトへレッツゴウ。
あとはPack Rat(弾薬類がかさばるHardcoreモードでは生命線になる)、Jury Rigging、Them's Good EatinといったPerkを事前に取得して挑んだのだが、さすがに準備が良過ぎたのか、ほとんど苦戦することなくクエストを終えてしまった。
特にThem's Good Eatinは敵を殺す機会がある限り食料に困ることがなくなるので、DLCならずとも本来は取得が推奨されないPerkであると気づいた。それまで料理を作るためにせこせこと材料を採取し、Survivalスキルを上げていたのが全部徒労に終ると知ったときの気分はあまり良いものではない。
また前回のプレイではコンパニオンを全員生存させたため、今回は全員殺すことにした。
死による安らぎを求めるドッグに、もはやゴッドの声は届かず…死の救済、.50BGMの銃口がドッグの頭部にポイントされる。
彼の場合は他の二人とは違い、運び屋への個人的な感情はあまり生死を左右する理由にはならないようだ。錯乱するドッグを止めるには単純にその場での運び屋のSpeechスキルが要求される。
あなたは彼の命を救えるか、それとも…
銃撃戦のさなか、両者おなじタイミングで弾切れを起こす。先に装填を終えたほうが勝つ!格闘戦に持ち込んだほうが早い、などと言ってはいけない。
200年もの間シンクレアへの復讐心を絶やすことなく計画を温め続けてきたディーンにとって、後からノコノコとやって来て支配者ヅラするエリヤと運び屋の存在は到底我慢できるものではなかったに違いない。
「これは俺のステージで、お前達はただの観客だ!」
その台詞には、たっぷり200年分の怨嗟が詰まっている。
やはり彼のキャラクターとしてのグランド・フィナーレには、届かなかった願いを胸に銃弾で斃れる姿がよく似合う。ポッと出の運び屋になぁなぁで手を貸して、なんとなく出番を終えてしまうなどという最後は稀代のエンターティナー、ディーン・ドミノには似合わないと思うのだ。
女同士のメキシカン・スタンドオフ。おっかねぇ、おっかねぇよ。
よほどぞんざいに扱わなければまず敵対しないため、クリスティーンを殺すのは実は今回が初めてだったりする。ディーンの場合とは逆で、逆恨みブチ切れ女と化したクリスティーンにキャラクターとしての魅力があるとは言い難い。オートドクターに切り刻まれたのが余程耐え難い苦痛だったというのはよ~く伝わってくるのだが…
また彼女との戦闘では首輪爆弾の時限信管が作動してしまうので、写真撮影が極めて困難と化すのも難物である。一度殺してクエストを完了させ、改めて生き返してから戦闘しても駄目だった。結局、TGMで無敵になれば良いというオチだったが…
マスター・エリヤとの最終決戦、おぢいちゃんつよい。
一度はジーサマと結託して世界征服するバッドエンディングを見ようかと思ったのだが、どうもNCRと敵対していなければ専用の選択肢が出現しないらしく渋々諦めた。いまのところヴェガスの全勢力と友好的に接する八方美人プレイなので。ただしパウダーギャングはもう壊滅している。だってあいつら仲良くなってもメリットないし野良ギャングに襲われて勝手に友好度下げてくるんですもの。そんな連中のことなんか知らねぇ。
そんなカンジでDead Money終了。
次はザイオン国立公園にでも行こうかな。ジョシュア・グラハムは本当に好きなキャラなんですが、ホワイトレッグスが敵役として微妙だっていうのと、俺は文明的な場所が好きで自然に囲まれたザイオンに興味がないっていうのでHonest Heartsはあまりプレイしてないんですよね。
2016/04/12 (Tue)18:27
どうも、グレアムです。ひさびさにニューベガスを満喫しております。
現在は以前チラッと紹介したMarie Rose Race in New Vegasで作成したキャラを使用しております。あのときは「頭部がデカくて髪型Modを使えるようにしてもサイズが合わねぇ」と書きましたが、NifScopeでちょちょいっといじってサイズを縮小、突貫工事ではありますがお気に入りの髪型を使えるように改造しました。ついでに目のテクスチャも描き変えた。
おかげでどの角度から見ても破綻のないカワイイ顔で旅ができるようになりました。ニューベガスで。凄いことですよこれは。スカイリムなら別にどうってことはないんですが。
拳銃はBeretta 87 Target、これも以前紹介したModのテクスチャをシルバーに描き変えましたものです。はじめはもっと白くて安っぽいプラスチックか陶磁器みたいな色だったんですが、他の銃火器Modのテクスチャを参考に調整した結果イイ感じに。テクスチャの時点では白じゃなくグレーで丁度良いんですね。
一枚目の写真みたく、普段はガスマスク装備で行動しています。
これはLonesome Roadで追加されるユリシーズ・マスクと、SWAT Tactical Gear and MP5A4というModで追加されるゴーグルを併用したもの。見ての通り髪型の影響をほとんど受けない優良な組み合わせなのです。頭部装備は髪型の干渉が難物ですので。
小銃はLegacy of Vault Recon SquadというModで追加されるHK416c、薬莢がFOOK仕様になるようデータを書き換えてます。銃火器Modを導入してまずやる作業はShell Casing Modelの項目を書き換えることだという。ちなみに服装も同Modで追加されるRecon Armorのテクスチャを描き変えたもの。グレーっぽい色だったのを青くしてます。スペツナズ風に。たしかアルファ部隊がこんな感じの迷彩を着てたような気がする。
たんにNavy迷彩にするだけなら「どうせDragonskin Tactical Armorの改変だし、そっちからテクスチャ引っ張ってくればいいや」と思ったんですが、コイツは女性用メッシュがバニラのリコンアーマーをベース(多分)に色々なものがチャンポンになっているすげー面倒臭い仕様でテクスチャが使い回せなかったので、仕方なく自分で塗りました。
現在は長江作戦慰霊碑の近くにある捨てられた家を拠点に活動しています。近くに巨大ラッドスコーピオンが出没するデンジャラスな場所なのですが、それを逆に人払いに利用しているとかそういう脳内設定で。
元はゴミだらけの雑然とした場所だったが…
今ではこの通りリフォーム済みである
カウンターにはコーヒーメーカー、ポット等を配置
ドラム缶の焚き火にはキャンプファイアを合体させた
テーブルの上には色々なモノが雑に置かれている
ワークベンチ上の雑誌はミルサープ・レビュー
冷蔵庫とキッチンも配置、流し台の下には床下金庫が
トイレだけ汚いまま、これは後で対処する予定
机の上にターミナル、たぶん家計簿つけるのに使う
ベッドはシングル、枕とテディベアで女の子らしさを演出だ
ベッド脇にロールマットとダッフルバッグ
今回もGECKやModは使わず全てコンソールで作業しています。必要なオブジェクトのBaseIDを控えてPlaceAtMeで召喚、SetPos&SetAngleで位置調整。そのへんの解説は以前書いたね。
慣れればGECKやFeng Shuiよりも簡単なんじゃないか、と思いました。