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主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。 生温い目で見て頂けると幸いです、ホームページもあるよ。 http://reverend.sessya.net/
2015/05/10 (Sun)22:05


「おいオマエラ、こんなとこにいたら危ないぞ?さっさと避難したほうがいい」
「どうしたねトカゲの旦那、まるで帝国軍でも攻めてくるみたいな顔をして」
「帝国軍ならまだいいよ、人間相手だし話も通じるからな。いまこっちに来てんのはドラゴンだ、ド・ラ・ゴ・ン。街の中に入れてもらえないなら森の中にでも隠れてな、でないと燃やされるか喰われちまうぜ」

 俺の名はアーケイド、アルゴニアンの商人だ。
 なんかいろいろあって、処刑されかけて、ドラゴンに襲われて、さらになんかいろいろあって、いまなんかドラゴン退治に行かなきゃならないらしい。…なんかもう、説明するのも面倒臭くなってきた。
 ともかくだ、何の因果かこの雪だらけの土地でトラブルに巻き込まれっぱなしの俺なワケだが、この件が終わったら慎ましやかな生活に戻ろうと思う。




 ドラゴンの襲撃に遭ったとされる西の監視塔はすでに壊滅状態だった。
「こいつは…ひどいな」
 おそらく駐在していた衛兵隊は全滅だろう。もちろんヘルゲンであったことを考えればこの程度の被害は予想できたはずだが、それでも俺はショックを隠せなかった。
「みんな、生存者を手分けして探して頂戴!上空への警戒を怠らないようにね」
 ダンマーの衛兵隊長イリレスの号令一下、ホワイトラン衛兵部隊が素早い動きで周辺の捜索にあたる。
 さすがは正規の軍人…という言い方が正しいかはわからないが、ホワイトラン衛兵隊の統率がとれた動きに俺は関心する。
「さすがにこういう状況じゃ火事場泥棒する気も起きないし、適当なことして街の権力者に睨まれるのも商売人としちゃマズイしねぇ…こっちも真面目にやりますか、ボルガクさん」
 俺は傍らに佇む漆黒の女戦士にそう言い、あたりを見回した。
「…ところで、ドラゴンはもうどっか行っちゃったのかな」
 そんなことをつぶやき、砦の内部に続く石段に足をかけた、そのとき。




 ゴウゥッッッッッッゥゥゥゥウウウンンン……!
 雷鳴に似た飛翔音、地を揺るがす唸り声。
 あまりに荘厳な姿に、その場に居た誰もが息を呑んだ。
「…ド、ドラゴン……ッ!!」
 周囲を圧倒するオーラを放つドラゴンを前に、俺はヘルゲンでの恐怖を思い出す。砦を薙ぎ払い、帝国兵を一瞬のうちに焼き払った力。
 だが、いまの俺はあのときの俺とは違う!チート鍛治とチート付呪で身につけたこの力、見せてやる!戦いは装備だよボルガクさん!
 地上から矢を射かけるホワイトラン衛兵隊を一瞥、すこしの間とはいえ彼らを囮のように使うのは気が引けるが…俺はボルガクの手を引くと、砦のほうへと誘導した。
「ここで戦いを仕掛けるのは不利だ、上へ行こう!」
「わかった相棒」




 螺旋階段を駆け上がり砦の上階へと躍り出た俺とボルガク、ここからなら飛翔するドラゴンに攻撃を当てやすくなるはずだ。もちろん「狙撃に適した見晴らしのよい高所=相手からも容易に発見される」という鉄則は通用するし、逃げ場がないという欠点もあるが。
 高空から炎を吐きホワイトラン衛兵隊を牽制するドラゴン、そこへ俺が冷気エンチャント付与の国檀の弓で攻撃を仕掛ける!
 さらにボルガクの攻撃も加わり、ダメージが蓄積してきたのかドラゴンは地上へと降り立った!
『…… …… ……!』
「あの野郎、俺を睨んでやがる」
 ギョロリ、巨大な瞳で凄むドラゴンに俺は一瞬だけ怯んだが、すぐに闘志を奮い立たせると、弓を置き両手に国檀のダガーを構えた。
「上等だぜデカブツ、直接…相手になってやらぁ!」
「おい相棒、なにをする気だ!?」
「こうするのさ!」
 ボルガクが止めるよりも早く…俺は砦の上から飛び降り、ドラゴンの上へと腕を振り下ろした!




「うおおおおお、ナメるんじゃあねぇーーーッ!!」
 巨大な牙で喰らいかかってくるドラゴンの額にダガーを突き立て、続く連撃で頭部を鋭く切り裂く!
「去りやがれ、貴様が殺し喰らった勇敢な戦士たちの魂とともに!」
『グオオアアアアッ!ヤ、ヤメロ!ドヴァーキンーーー!!』
「…!?なんだと!」
 ドラゴンの断末魔に、俺は疑念を口にする。
 なんだ、いまのは?言葉を…人間の言葉を話したのか?こいつは?
 そして…ドヴァキンとは、なんだ?




 ドッ、ドズズウウゥゥゥゥゥウウウンン……!!
 命尽き骸へと姿を変えたドラゴンの肉体から炎が噴き出し、まばゆい光を放つオーラが俺の身体に纏わりつく。
 ドラゴンが姿燃え果て骨のみが残ったころには、俺の中にいままで感じたことのない力の感覚が湧き上がっていた。
 その光景を見守っていたホワイトラン衛兵の一人が、恐る恐る言葉を口にする。
「なんてことだ…おまえ、ドラゴンボーンだったのか…!」
「なんだいそのドバブボボーンだかドザエモーンだかいうのは」
「こんなやつがドラゴンボーンなのか…!」
 いまいち事態が把握できない俺に、衛兵が頭を抱える。
 なんかどうも、またもやとんでもないことに巻き込まれたっぽいのは確定みたいなんだが。
 どうしたもんかと悩んでいると、イリレスがさっさと俺を追い払ってくれた。
「こんな場所で立ち話も難でしょうし、詳しい話は首長から聞いてくれないかしら。ここの後始末は私たちでなんとかするから、ひとまず貴方は報告に戻ってくれない?」
「あいわかった。行くよ、ボルガクさん」
「それはいいが、あまり無茶をするなよ相棒。おまえ、戦闘はあまり得意じゃなかったろう」
「そうだっけ?」
「まったく…」
 このところ近接戦闘も無難にこなせるようになったことで調子に乗っている俺を、ボルガクが諌めた(もちろん戦闘力アップはチート鍛治&チート付呪のおかげだ。チートというかいちおう仕様だが)。




 現場の収拾はイリレスに任せるとして、俺とボルガクはホワイトラン首長バルグルーフのもとへ帰還した。
「ひとまずドラゴン退治には成功したよ。あと俺ドラゴンボーンらしい。ドラゴンボーンってなんですか」
「おまえ酔ってるのか?真昼間から世迷言を…アルゴニアンがドラゴンボーンだって?冗談は顔だけにしろ爬虫類」
「俺に言われても困るんだけどなぁ…」
 とりあえず砦の戦闘であったことをすべて話し、意見を求める。
「(略)…というわけで、ですね。いちおう事情を聴かせて頂けると嬉しいのですが」
「なんということだ…本当にドラゴンボーンなのか。だとすると、あのグレイビアードの声は空耳ではなかったというのか」
「グレイビアード?」
「ハイ・フロスガーにいる賢者たちだ。七千階段を登った先の山頂でおまえを待っている」
「七千階段…あ~あそこね。そういや以前、地元民から食料を届けてくれって頼まれて登ったことがあったなぁ。狼しかいないって言われてたのにフロストトロールがうようよいて難儀したっけなぁ」
「そんなに。俺も以前は七千階段を行脚したものだ、この脚が健康なままだったらまた挑戦したいものだが、それももう叶わぬ話よ。ともかく、グレイビアードから召喚されるのは非常に名誉なことだ、すぐにでも向かったほうがいい」
「マジすか。そろそろ大人しくしてようと思ってたのに…というか、ドラゴンボーンってなんですか」
「ドラゴンボーン、あるいはドヴァキン。竜の血脈を継ぎアカトシュの加護を受けし者よ。不死なる存在のドラゴンを、その魂を吸収することで完全に滅することができる唯一の存在。また吸収したドラゴンの力を操り、スゥーム…シャウトを自在に使いこなす者、それがドラゴンボーンだ」
「フーン。それって珍しいの?」
「たいして珍しくはない。たんに、タイバー・セプティムがアトモーラのタロスだったときに確認されてより数世紀来の快挙という程度だ」
「ちょちょちょちょちょっと待って。タロスって、あのタロス?九大神の?めっちゃレアですやん!伝説級やないですか」
「滅多なことを言うなドラゴン爬虫類。九大神などと、どこでサルモールの手の者が聞き耳を立てているかわからんぞ…さらに言えば、聖アレッシアの血を継ぐセプティム王家は代々ドラゴンボーンであったらしいな。もう滅びたが」
「勘弁してほしいなぁ…」
 なんか、俺の意思とは関係なく話がめっちゃ大きくなってる気がするんですが。
 というか俺ってナニ?特別な存在?勇者かなんか?
 こころなしか、まわりの人間の俺を見る目が変わってるような気もするし…気のせいかもしれないが…そういうの、俺は別に望んでないんだけどなぁ。
「ボルガクさんは、俺のことをいままで通り『わたしの可愛いトカゲちゃん』って呼んでくれていいのよ」
「馬鹿者。ドラゴンボーンと旅をともにできるのは名誉なことだが、扱いを変える気はないぞ」
「あっそ。プチ安心」
 さて、であらば賢者たちの待つ雪山へふたたび向かうとしますか。
 そう思い辞退しようとした俺たちを、首長バルグルーフが呼び止めた。
「そうそう、これはあくまでドラゴン退治の功績を称えてのものだが、今日付けでおまえをホワイトランの従士に任命する。これは名誉なことだぞ」
「従士?ああ自宅買える権利の別称ね」
「よくわかっておるではないか」
「俺じつはリフテンの従士なのよ」
「…リフテン?」
「ごっめー!いまのウソ!冗談!ごっめー!」
 本当は嘘ではないのだが、口を滑らせたことを悟った俺は慌てて言葉を繕う。
 そう、リバーウッドからホワイトランへ真っ先に報告へ向かうつもりが、リフテンなんぞで油を売ってたと知られたら都合が悪いなんてもんじゃない。




「とはいえ、ここを拠点に活動する気はないしなー。従士ってもたんに家を買う権利がもらえるだけで、家を買うにはけっこう金かかるし」
 そんなことを言いながら街中をうろついていると、幼い少女の物乞いに遭遇する。
 ルシアというこの少女、もとは農家の娘だったらしいのだが、両親に先立たれ悪い親類に農場を乗っ取られた挙句に追い出されてしまったらしい。
 なんで、こんな小さな子が物乞いを…純粋な好奇心から話を聞いた俺は、そのあまりに悲惨な境遇に同情を禁じ得なかった。
「この街には親切な人が多いけど、でもこの先どうやって生きていけばいいのか…どうしてこんなことになっちゃったんだろう…ママ……」
「ウウッ、俺ももとは裏街道でケチなスリをやって暮らしてたが…それでもよう、こんな娘が謂れもなく不幸な身の上であっていいわけがねえ。ちょっと待ってなお嬢ちゃん、俺がなんとかしてやる!」
 そう言って、俺はルシアをベンチに取り残したままドラゴンズリーチへと向かった。




「今日からここが、キミの家だ!」
 いたいけな幼女が雨の日も雪の日も外で眠ることを強いられる、そんな不幸は俺が許さん!
 そんなわけで、俺は幼女のために家を買いました。罵るなら罵れ!
「この家にあるものはなんでも好きに使っていい(大事な資産は全部リフテンに置いてあるしね)、あと俺に気を遣う必要なんか全然ないからね。あくまで俺が勝手にやったことだから」
 これはいちおう、養子をとった…ということになるんだろうか?
 リフテンで性的玩具孤児院のババアをピーしたとき、新任の院長から孤児を養子にとらないかと提案されたこともあったのだが…そのためには自宅の付呪器やらなにやら、商売道具を撤去しなければならなかったので、断っていたのだ。
 …寄付くらいならしてやれるんだが、そういうオプションはないらしいし。
 だが、ホワイトランの場合はもともと家を買うつもりがなかったので、であらばこの場所は休息のための別邸と割り切ることができるという、そんな事情である。
「ありがとう、この恩は一生かけても返せそうにないけど…それでも、あなたが後悔しないよう、みんなに自慢できる娘になってみせるわ、パパ!」
「パパ、か…未婚の父なんて体裁が悪い気もするけど、なんというか、いい響きだな…どう思うボルガクさん?」
「そこで私に意見を求めるな。おまえのやることだ、好きにすればいい」




「しかし、人助けをしたあとは気分がいいねぇ~。ドラゴン退治で疲れてるのもあるし、今日はこの家で休んでいこうかな」
 そんなことを言って、二階の寝室に入ったとき。
 ボリ、ボリ……
 買ったばかりの新居、誰もいないはずの寝室の影からメシをむさぼり喰らう音が響く。
 おそるおそる音がしたほうを振り向くと、そこには男らしい姿勢でこちらを睨みつける厳つい顔の女戦士が。
「……ッッッ、ふうううわああああぁぁぁぁぁあああああーーーっ!!!??」
 俺は恐怖のあまり悲鳴をあげる。ドラゴン殺しの英雄のこの俺が。
 殺される!
 そう本能で直感した俺に、女戦士が見た目より随分柔らかい物腰で話しかけてきた。
「あの、従士さま…どうかされましたか」
 彼女の名前はリディア。どうも、従士に仕えるべく派遣された従者…らしい。そういえば、リフテンで家を買ったときもオマケがついてきたような気がする。そっちは慎んで辞退頂いたが、ここの場合は防犯と子守も兼ねて彼女を置いといたほうがいいかもしれないと判断。
 こんなおっかないやつがいれば、まず強盗なぞ入ってはこないだろう。家財や資産はともかく、ルシアの身の安全は第一に考えなければならない。
「いやーびっくりした。しっかし…絶対、殺し屋か何かかと思ったもの」
「あまり女性に無礼を言うもんじゃない相棒」
「うんんんんんんん…」
 顔のおっかなさで言えばボルガクのほうが上のはずなのだが、なぜかこっちは最初から怖いともなんとも思わなかったのだよな。でもリディアは無理だ。ちびる。




 さて、グレイビアードへ会いに行く前に俺には片づけなければならない案件がある。
「ようやく、ここまで来たか…」
 死霊術師の巣食うモルブンスカーより、ポータルを通ってやって来た霧の森。ちなみに安全を考慮し、ボルガクはモルブンスカーに置いてきている。
 そう、俺をマルカルス送りにし奇妙な冒険の数々を送る原因を作ったサム・グエヴェンにヤキを入れるため、俺はヤツを追ってここまで来たのだ!
「もう許せん、どう落とし前をつけてくれようか」
 これまでさんざんな目に遭っていた俺は、あの酔っ払いをとっちめることしか頭になかったのだが…




「あ、そういうこと?そういうことなの?なんていうか、うん、いまにして思えば予想できて然るべきだったよねぇ…うーん……」
 目前で繰り広げられる終わりなき饗宴、その主たる男、サム・グエヴェンの名を騙りすべてを演じていたのは…
『退屈な人生なぞになんの価値があろうか。世界中をまわり面白可笑しい時間を過ごすため、ワシには愉快な隣人の存在が必要だったのだ』
「サングイン、デイドラ・プリンス…そーだよなぁ。明らかに人智を超えた力の働きがあったものな。ここスカイリムでのデイドラ・プリンスの気さくぶりを考えれば、他に原因はないとわかりそうなもんだが。俺の頭もまだまだ鈍いな」
『そう自分を卑下するなアルゴニアン、おまえと過ごした時間は確かに楽しかったぞ』




 さすがにデイドラ・プリンスをとっちめるわけにはいかない(逆に殺られるのがオチだ)ので、そのままホワイトランへと帰還する。
 サム・グエヴェン、もといサングインと飲み比べ勝負をしたバナード・メアでしめやかにミードを口にしつつ、俺はいままでの旅に想いを馳せていた。
「楽しかった、か…」
 悪意や謀略ではなく、純粋に人生の喜びを謳歌するため俺を連れ出したサングイン。
 はっきり言って迷惑以外のなにものでもなかったが、それでもすべてが終わってみると、いろいろと感慨深い。
 吟遊詩人の歌に耳を傾けつつ、心地よい酔いに身を任せ、俺はゆっくりと目を閉じた。
「自慢屋赤のラグナルの赤ら顔はぁ~、永遠にその身体とお然らばした♪」



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 どうも、グレアムです。写真だけは撮ってあったんですが、ようやく記事にできました。
 ドラゴンを退治し無事にドヴァキン認定されたところで、ここらがストーリーのターニングポイントでしょうか。ていうかプレイヤーによっては真っ先に通過してるであろう序盤も序盤な気もしますが。




 おまけ、サングインのおっさんをバナード・メアにお持ち帰りしてみた。
 吟遊詩人の歌で盛り上がったり、酒を呷ったり。しまいにはこの台詞。
「いぃ~い飲み仲間だ、ハチミツ酒を飲もう!」
 …どうやらこいつ、平常時は酔っ払い(物乞い?)と同じ思考ルーチンで動くらしい。気さくすぎるだろデイドラ・プリンス。




 おまけのおまけ、リフテンはヘルガの宿舎の前にて若干地中に埋まりながら不動のポーズで店番をする宝石商マデシ。「何か用か?」じゃねーよ。
 俺のリフテンがどんどんおかしく(略







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