主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。
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2013/01/15 (Tue)08:22
グレさんがもっとも好きなゲームジャンルはFPS-RPGだ。もともとゲーム大好き人間だったグレさんは、ファミコン時代からRPGもアクションゲームも好きだったし、その2つが組み合わさったアクションRPGなどはまさに大好物だった。やがて時代が進むにつれ、「アクション」の部分が「FPS」に置き換わったのも、自然な流れだったのだろうと思う。
しかし悲しいかな、この「FPS-RPG」というのは、とても数が少ない。おそらく、いままでに作られたタイトルをすべて集めたとしても、100本、いや50本にも満たないのではないかと思う。標準的なゲーマーなら、このジャンルのゲームのタイトルを5本でも挙げられれば御の字だろう。
おまけにこの「FPS-RPG」というジャンルは、駄作が非常に多い。それも歴史の影に埋もれていく原因の一つで、原因としては、ゲームバランスの調整が非常に難しい点(そして、その点に関して失敗しているゲームが多い)などが挙げられる。自由度を求めるとタスク管理が面倒になり、バグの数も飛躍的に多くなる。さらに高度なグラフィクス表現や物理エンジンなどの搭載などを考えれば、生半可な開発力ではマトモに動作させることすら難しいだろう。
開発が難しく、長い開発期間と人員を必要とする一方で、この「FPS-RPG」というジャンルはそれほど爆発的なヒットを見込めないというジレンマもある(売り上げだけを考えれば、まだ純粋なRPGやFPSのほうが利益を見込めるはずだ…もちろん、費用対効果も含めて)。そのためパブリッシャーはこのジャンルの開発に消極的で、結果的に中小ソフトハウスが充分な開発力もないまま製作し、劣悪なゲームバランスや大量のバグを抱えたままリリースして爆死するという悲しい出来事が起きたりする。
もちろん、一流メーカーが大金をかけて製作し、大爆死するケースもあった。成功した「FPS-RPG」はほんの一握りであり、その数は両手で数えるほどしかないだろう。
さらに個人的な好みを言わせてもらうなら、グレさんはSFモノがあまり好きではない。というより、「光線銃」と「エイリアン」そして「宇宙」があまり好きではないのだ。つまり現代あるいは近未来を舞台とし、武器は実弾系、敵は人間タイプを基本とするゲームとなると、これはもう恐ろしく限られてくるのである。
さて今回は、そんな「FPS-RPG」の中でも個人的に思い入れがあったりなかったりするタイトルを幾つか選び、基本的には「ロールプレイ」という観点から、とても個人的なレビューを展開していくことでグレさん的「理想のFPS-RPG像」というものを模索していきたいと思う。
「DEUS EX」
サイバーパンクは、グレさんがもっとも好みとする舞台背景である。ましてサイバーパンク「FPS-RPG」ともなれば、好きになれないはずがない。
ストーリーは基本的に一本道だが、途中で枝分かれする分岐は多く、クエストの解決方法も多数用意されているため、「やらされている感」はほとんど感じない。唯一UNATCOに反逆するしかない青臭いプロットは気になるが、それはまぁ、良しとしよう(冷血なエージェントというロールプレイをしていた場合、あの場面で著しく没入感を阻害されるのは確かだ)。
シューター部分の出来は良くないが、もとよりTRPGをPCゲームという媒体でシミュレートしたゲームであると考えれば許容範囲内だろう(この点に関しては、ウォーレン・スペクターへのインタビュー記事なども併せて読んで頂きたい)。幸いサウンドの出来は良いので、各々脳内補間能力をフル活用しよう。
主人公の出自や性格はある程度固定されているが、カットシーンをすべてリアルタイムで処理していることを考えれば、装備などによる外観のカスタマイズ要素は入れるべきだったのではないかと思う。この点に関しては続編のInvisible war、Human revolutionとシリーズを重ねるごとに改悪されていってるので(なぜ、わざわざ不出来なプリレンダ・ムービーを入れる必要がある?)、もし次があるなら今一度考えて欲しい要素ではある。
ゲームバランスは非常に丁寧に調整されており、主人公のパワーアップとゲーム進行における難易度上昇の比率が常に一定に保たれている。つまり、「いきなり難しくなった(あるいは、簡単になった)」などという現象が起こらず、特に人型の敵がメインのゲームでプレイヤー側のパワーインフレが起きず、またプレイが単調にならない点は特筆に価する。
最終的には自分の意思と判断で未来を決める、というラストは出来が良く、続編のInvisible warではさらに選択による責任が重大なものになっていたが、残念ながらHuman revolutionではその一番大切な核の部分が受け継がれなかった(他人の意見を参考にするのと、他人の言いなりになるのは違うし、4つ目の選択肢はただの責任放棄だ)。エンドロールでスタッフの写真を公開などしている場合ではないぞ、Eidos Montrealよ。
[続く]
しかし悲しいかな、この「FPS-RPG」というのは、とても数が少ない。おそらく、いままでに作られたタイトルをすべて集めたとしても、100本、いや50本にも満たないのではないかと思う。標準的なゲーマーなら、このジャンルのゲームのタイトルを5本でも挙げられれば御の字だろう。
おまけにこの「FPS-RPG」というジャンルは、駄作が非常に多い。それも歴史の影に埋もれていく原因の一つで、原因としては、ゲームバランスの調整が非常に難しい点(そして、その点に関して失敗しているゲームが多い)などが挙げられる。自由度を求めるとタスク管理が面倒になり、バグの数も飛躍的に多くなる。さらに高度なグラフィクス表現や物理エンジンなどの搭載などを考えれば、生半可な開発力ではマトモに動作させることすら難しいだろう。
開発が難しく、長い開発期間と人員を必要とする一方で、この「FPS-RPG」というジャンルはそれほど爆発的なヒットを見込めないというジレンマもある(売り上げだけを考えれば、まだ純粋なRPGやFPSのほうが利益を見込めるはずだ…もちろん、費用対効果も含めて)。そのためパブリッシャーはこのジャンルの開発に消極的で、結果的に中小ソフトハウスが充分な開発力もないまま製作し、劣悪なゲームバランスや大量のバグを抱えたままリリースして爆死するという悲しい出来事が起きたりする。
もちろん、一流メーカーが大金をかけて製作し、大爆死するケースもあった。成功した「FPS-RPG」はほんの一握りであり、その数は両手で数えるほどしかないだろう。
さらに個人的な好みを言わせてもらうなら、グレさんはSFモノがあまり好きではない。というより、「光線銃」と「エイリアン」そして「宇宙」があまり好きではないのだ。つまり現代あるいは近未来を舞台とし、武器は実弾系、敵は人間タイプを基本とするゲームとなると、これはもう恐ろしく限られてくるのである。
さて今回は、そんな「FPS-RPG」の中でも個人的に思い入れがあったりなかったりするタイトルを幾つか選び、基本的には「ロールプレイ」という観点から、とても個人的なレビューを展開していくことでグレさん的「理想のFPS-RPG像」というものを模索していきたいと思う。
「DEUS EX」
サイバーパンクは、グレさんがもっとも好みとする舞台背景である。ましてサイバーパンク「FPS-RPG」ともなれば、好きになれないはずがない。
ストーリーは基本的に一本道だが、途中で枝分かれする分岐は多く、クエストの解決方法も多数用意されているため、「やらされている感」はほとんど感じない。唯一UNATCOに反逆するしかない青臭いプロットは気になるが、それはまぁ、良しとしよう(冷血なエージェントというロールプレイをしていた場合、あの場面で著しく没入感を阻害されるのは確かだ)。
シューター部分の出来は良くないが、もとよりTRPGをPCゲームという媒体でシミュレートしたゲームであると考えれば許容範囲内だろう(この点に関しては、ウォーレン・スペクターへのインタビュー記事なども併せて読んで頂きたい)。幸いサウンドの出来は良いので、各々脳内補間能力をフル活用しよう。
主人公の出自や性格はある程度固定されているが、カットシーンをすべてリアルタイムで処理していることを考えれば、装備などによる外観のカスタマイズ要素は入れるべきだったのではないかと思う。この点に関しては続編のInvisible war、Human revolutionとシリーズを重ねるごとに改悪されていってるので(なぜ、わざわざ不出来なプリレンダ・ムービーを入れる必要がある?)、もし次があるなら今一度考えて欲しい要素ではある。
ゲームバランスは非常に丁寧に調整されており、主人公のパワーアップとゲーム進行における難易度上昇の比率が常に一定に保たれている。つまり、「いきなり難しくなった(あるいは、簡単になった)」などという現象が起こらず、特に人型の敵がメインのゲームでプレイヤー側のパワーインフレが起きず、またプレイが単調にならない点は特筆に価する。
最終的には自分の意思と判断で未来を決める、というラストは出来が良く、続編のInvisible warではさらに選択による責任が重大なものになっていたが、残念ながらHuman revolutionではその一番大切な核の部分が受け継がれなかった(他人の意見を参考にするのと、他人の言いなりになるのは違うし、4つ目の選択肢はただの責任放棄だ)。エンドロールでスタッフの写真を公開などしている場合ではないぞ、Eidos Montrealよ。
[続く]
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