主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。
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2012/06/10 (Sun)10:32
id Softwareが4年の歳月をかけて開発した、世界有数のビッグ・タイトルのナンバリング付き続編。かなり今更感の漂うレビューですが…しかも拡張パックすら入れてないという。当然ながらマルチプレイやMODはレビューの埒外です。
先にざっくりと評価を述べておくと、これは所謂「雰囲気ゲー」だと思う。個人的名称は「火星基地観光ゲーム」。アートデザインが素晴らしく、またプレイヤーの挙動に応じて反応を見せるオブジェクトの数々は、まるで自分がゲームの世界に入り込んでしまったかのようなリアリティを感じさせる。
その一方で戦闘は単調になりがちで、ゲーム進行そのものは作業感が強いことは否めない。PDAを使った謎解きも、面白いアイデアではあるが練り込み不足といった印象。PDAが取得できるメールやビデオも内容自体はありきたりで、読み物として特に面白みがないのもツライ。
一番のウリであるグラフィックスも今の目で見ると若干古臭く、特にモデリングの荒さやテクスチャ解像度の低さなど、目につきやすい部分のクオリティが低いのが辛いところだ。もとよりD3エンジンは当時から重いと言われていたので、こういった部分のレベルを一定まで下げてやることで動作速度を確保するという狙いはわからなくもないが、それでもやはりオプション設定でハイポリ・モデルやハイレゾ・テクスチャは用意して欲しかった(もっともHDの容量をバカ喰いする原因になるし、当時はまだCD媒体だったので仕方ないのだが)。
ホラー要素は薄く、ビックリ箱的演出やスプラッター描写、黒魔術的演出を加味しても押しが一歩足りないという印象。クリーチャーのデザインは秀逸だが、旧作ファンとしては恐怖よりもノスタルジーが先行してしまい、どうしても同窓会みたいな雰囲気になってしまうのはホラーとしては失敗だろうと思う。
ちなみにワイドスクリーンには非対応。
D3エンジンの目玉である影の表現だが、本当に暗い場所はフラッシュライトで照らしてやらないと、ゲーム内オプションでガンマを上げても真っ黒に塗りつぶされるような形で描写される。明るい場所と暗い場所の差が激しいのは演出としてはともかく、ゲーム的には「フラッシュライトで照らさないと探索すらおぼつかない、敵の姿すら見えない」というものにしかなっていないのが厳しいところか。
これがステルス・ゲームのように「プレイヤーが明るい場所にいるか暗い場所にいるかで、NPCの挙動が変化する」というようなものであるならばまだしも、DOOM3ではそういった要素は存在しない。
自社製の物理エンジンはHavokのような派手さこそないが、そのぶん不具合も少なく、堅実な仕事をしているという印象。Havokによく見られる「死体が壁や床に引っかかって振動を続ける」というような不具合も、DOOM3では1回しかお目にかからなかった。
敵の弱点が頭部に設定されていて、ゲーム後半や高難易度でのプレイではヘッドショットが必須になってくるというゲームバランスは、慣れると面白い。ガンシューティングのハウスオブザデッドのようなもの、と言えばわかりやすいか。
敵の行動パターンは基本的にプレイヤーに突撃してくるか、遮蔽物に留まって射撃を繰り返すかの2択だが、兵士タイプのゾンビは横転しながらこちらの銃撃を避けてきたりと、幾つかユニークなアクションを行なってくる場合がある。そのため、他のゲームと比べて特にAIが貧弱だという印象は受けなかった。
サバイバル・ホラーを謳いながらもゲームそのものは旧態依然の撃ちまくり系から脱却できておらず、重いうえにイマイチFPSが安定しないグラフィックエンジンなど問題は多いものの、ヴァーチャル・リアリティ的な仮想空間の構築という観点から見れば、かなり高いレベルで成功していると思う。
もし続編が作られるなら、新しいことに挑戦するのもいいが本作を正当進化させたものをプレイしてみたい気がする。ひょっとしたらRAGEがそれに当たるのかもしれないが(実はまだプレイしていない)…
あと、エンディングからスタッフクレジットに至るまでの演出は個人的に好きだ。あそこだけ実写映画版よりもよっぽど映画っぽかった。というか、実写映画版は劣化バイオハザードだからなあ…なんでゲームの設定でやってくれなかったんだろう。
先にざっくりと評価を述べておくと、これは所謂「雰囲気ゲー」だと思う。個人的名称は「火星基地観光ゲーム」。アートデザインが素晴らしく、またプレイヤーの挙動に応じて反応を見せるオブジェクトの数々は、まるで自分がゲームの世界に入り込んでしまったかのようなリアリティを感じさせる。
その一方で戦闘は単調になりがちで、ゲーム進行そのものは作業感が強いことは否めない。PDAを使った謎解きも、面白いアイデアではあるが練り込み不足といった印象。PDAが取得できるメールやビデオも内容自体はありきたりで、読み物として特に面白みがないのもツライ。
一番のウリであるグラフィックスも今の目で見ると若干古臭く、特にモデリングの荒さやテクスチャ解像度の低さなど、目につきやすい部分のクオリティが低いのが辛いところだ。もとよりD3エンジンは当時から重いと言われていたので、こういった部分のレベルを一定まで下げてやることで動作速度を確保するという狙いはわからなくもないが、それでもやはりオプション設定でハイポリ・モデルやハイレゾ・テクスチャは用意して欲しかった(もっともHDの容量をバカ喰いする原因になるし、当時はまだCD媒体だったので仕方ないのだが)。
ホラー要素は薄く、ビックリ箱的演出やスプラッター描写、黒魔術的演出を加味しても押しが一歩足りないという印象。クリーチャーのデザインは秀逸だが、旧作ファンとしては恐怖よりもノスタルジーが先行してしまい、どうしても同窓会みたいな雰囲気になってしまうのはホラーとしては失敗だろうと思う。
ちなみにワイドスクリーンには非対応。
D3エンジンの目玉である影の表現だが、本当に暗い場所はフラッシュライトで照らしてやらないと、ゲーム内オプションでガンマを上げても真っ黒に塗りつぶされるような形で描写される。明るい場所と暗い場所の差が激しいのは演出としてはともかく、ゲーム的には「フラッシュライトで照らさないと探索すらおぼつかない、敵の姿すら見えない」というものにしかなっていないのが厳しいところか。
これがステルス・ゲームのように「プレイヤーが明るい場所にいるか暗い場所にいるかで、NPCの挙動が変化する」というようなものであるならばまだしも、DOOM3ではそういった要素は存在しない。
自社製の物理エンジンはHavokのような派手さこそないが、そのぶん不具合も少なく、堅実な仕事をしているという印象。Havokによく見られる「死体が壁や床に引っかかって振動を続ける」というような不具合も、DOOM3では1回しかお目にかからなかった。
敵の弱点が頭部に設定されていて、ゲーム後半や高難易度でのプレイではヘッドショットが必須になってくるというゲームバランスは、慣れると面白い。ガンシューティングのハウスオブザデッドのようなもの、と言えばわかりやすいか。
敵の行動パターンは基本的にプレイヤーに突撃してくるか、遮蔽物に留まって射撃を繰り返すかの2択だが、兵士タイプのゾンビは横転しながらこちらの銃撃を避けてきたりと、幾つかユニークなアクションを行なってくる場合がある。そのため、他のゲームと比べて特にAIが貧弱だという印象は受けなかった。
サバイバル・ホラーを謳いながらもゲームそのものは旧態依然の撃ちまくり系から脱却できておらず、重いうえにイマイチFPSが安定しないグラフィックエンジンなど問題は多いものの、ヴァーチャル・リアリティ的な仮想空間の構築という観点から見れば、かなり高いレベルで成功していると思う。
もし続編が作られるなら、新しいことに挑戦するのもいいが本作を正当進化させたものをプレイしてみたい気がする。ひょっとしたらRAGEがそれに当たるのかもしれないが(実はまだプレイしていない)…
あと、エンディングからスタッフクレジットに至るまでの演出は個人的に好きだ。あそこだけ実写映画版よりもよっぽど映画っぽかった。というか、実写映画版は劣化バイオハザードだからなあ…なんでゲームの設定でやってくれなかったんだろう。
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