主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。
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2012/06/22 (Fri)17:12
20世紀初頭…新興宗教団体カバルの崇拝する邪神チェルノボグの手によって殺された銃使い「ケイレブ」はゾンビとして復活し、生贄として誘拐された3人の仲間を救出するためカバルに単身戦いを挑む。しかしケイレブの奮闘虚しく仲間は3人とも死亡し、ケイレブは復讐心と破壊衝動の赴くままにカバルと彼らが召還した悪魔たちを殲滅する。そして邪神チェルノボグすらをも打ち倒したケイレブは、何処かへと姿を消した…
ダークな設定と過剰なまでの残虐描写でカルト的な人気を誇りながらも、近未来に舞台を移した2作目の評判はあまり芳しくなく、2作目の拡張パックを発売したのちにフランチャイズの終了を迎えたMonolith Productions製作のPCゲーム「Blood」。
グレさんにとっても思い入れ深いこのゲーム、シリーズ最終作でもある2作目が発売されてからもう12年もの歳月が経とうとしている。小規模ながらも根強いファンが多く、2作目の発売当時からファンコミュニティ間でアンオフィシャルなリメイクや続編の製作計画が立ち上がっては消えていった。そんな「Blood」の今を、すこしだけ追ってみた。
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「Hypertension(旧)」
↑2009年に発表されたトレイラー映像
http://tdgmods.blogspot.jp/
↑現在の開発者ブログ
2009年にPC(Win、MacOS、Linux)のみならずドリームキャストでのリリースも発表し、国内でも「ドリキャスの新作ソフト」としてちょっとだけ話題になったタイトル。製作はTDGMods。
Monolith製作の1作目Bloodの素材をそのまま使用し、ゲームプレイにRPG要素も含むということで発表当時からファンの間で話題になっていた。早い段階でプレイアブル映像を含むトレイラーをYoutube上で発表するなど宣伝に力を入れており、当時もっとも実現が確実視されていたのだが、発表形式などの具体的な話が何一つ進まないまま昨年9月に開発の中止を発表。現在は「SCOURGE」とプロジェクト名を変更して開発を続けているらしいが、こちらは開発者のブログのコメント以外の情報がまったくない状況だ。
以前はかなり気合の入った専用サイトが存在していたのだが、現在ネット上を探し回っても見つからないことから、すでに消滅したものと思われる。開発中止と開発チームの解散については諸説あるようだが(曰くBloodのデータをMonolithに無許可で使用していたのが問題になった、曰く単純に開発スタッフの技術不足だった、等)、COOPプレイの実装なども発表されていたため、プロジェクトが実現すればかなり興味深いものに仕上がっていたに違いない。
ゲームエンジンはhyper3DGE(旧名:EDGE、DOOMのソースコードを元にトータル・コンバージョンMOD製作用のポートエンジンとして製作された。EDGE自体は昨年4月に最終版がリリース…事実上の開発中止…され、のちに別の開発チームがhyper3DGEと名前を変更してプロジェクトを引き継いだ)を使用していた。
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「Transfusion」
http://www.transfusion-game.com/index.php
↑公式サイト
オープンソース化した初代Quake Engineを使用してBloodをリメイクするプロジェクト。
2001年に開発がスタートし、2007年にマルチプレイ部分のみのベータ版を公開して以来進展がないことから、こちらも開発を中止した可能性が高い。公式サイトにはシングルプレイ部分のスクリーンショットや開発中の写真が多数掲載されている。
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「Blood 2 Resurrection」
↑2008年に公開されたトレイラー映像
http://www.blood2r.com/
↑公式サイト
Blood2のMODとして製作されている(らしい?)、非公式の続編。ゲームエンジンはBlood2同様に初代Lithtech Engine。メインキャラクター4人にそれぞれ独自のエピソードが用意され、エピソード総数は40を超えるものになるという。
こちらもHypertension同様に宣伝に力は入っているものの、具体的な部分が一つも見えてこない。開発状況に関しては昨年7月に公式サイト上にて生存報告があったものの、以後現在に至るまで更新がないことから完成は困難であろうことが予測される。
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…とりあえず、比較的新しい情報を集めてみたのだが、どれも実現が絶望視されるものばかりでカナシイ。
実際にプレイできる部分を公開していたのがTransfusionのみという。
ちなみに、正当なBloodの続編製作の可能性に関してはかなり不透明。
Blood2は不調に終わったものの、ファンからの続編製作希望の声自体は当時からあったように思える。その多くは「今度こそ1作目の雰囲気で…」というものだったろうが。しかしMonolith側からの反応はなく、以後MonolithはBloodに触れることなくNOLF、コンデムド、FEARと別タイトルのシリーズ開発を続け現在に至るわけだが。
これにはBloodシリーズの版権の所在も関係してくるわけで、どうもBloodの版権はデベロッパのMonolithではなくパブリッシャのGTインタラクティブが持っていたらしい。そのせいでMonolithが続編を作りたくても作れなかった、という可能性は大いにありそうだ。
しかし洋ゲー事情に明るいヒトなら知っての通り、GTはとっくの昔にInfogramesに買収されている。それなら、Bloodの版権はいま何処に…?ということになるが、調べてみたところ、どうも現在Bloodの版権を所持しているのはワーナーブロスらしい!?ワーナーブロスといえば近年ゲーム業界に参入してきた映画会社(あのワーナー)であるが、それ以上にBloodの生みの親であるMonolithが開発したFEARシリーズの現パブリッシャでもある。
これはひょっとすると、Monolith自身の手による続編、あるいはリメイクの可能性もあるのではないか…?というのがグレさんの見立て。というか、淡い期待と言ったほうが正しいか。
今後のMonolithの動向に注目したい、というところで今回の記事は了。
ああちなみに、グレさんは2作目も好きですよ。
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