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2016/08/02 (Tue)19:47
どうも、グレアムです。Deus Exの新作Mankind Divided発売が近いから、というわけでもないんですが、いまさら初代Deus Exをプレイし直しています。日本語化データを入れて。公式パッチの中身を流用するこの方法は、日本語版専用のexeを使用するのでMODが使用できなくなるという欠点はあるものの、やはりテキストを隅から隅まで読もうなんてことを考えてると、英語じゃ厳しいものがあるのでござんす。
たとえばHDTPあたりはモデルとテクスチャだけ上書きできないか、なんて考えて試しにダウンロードしてみたんですが、どうもそういう単純な構造ではないようで断念。これがMOD独自の仕様なのか、Unrealエンジンの仕様かまではわかりませんけども。
一通り進めて世界観を再確認すると、なるほどリブートであるHuman Revolusionは上手いこと要素を拾ってきてるなあと改めて感心したり。たとえばHRにおけるMech AugmentationとNeuropozyneの関係は、初代のGray DeathとAmbrosiaの関係に酷似していますし、効率追求による人間の素材化・機械化と、テクノロジー発達による「人間の使い捨て」は初代のMech AgentのGunther Hermannが危惧していましたし。
じつは初代とHRにおけるAugmentationの扱いには決定的な違いがあって、もともとAugmentationっていうのは、いわゆる義手や義足等の「医療技術」の延長なんですが、HRではその点をかなり明確に描写してるんですよね。初代では第一世代型のMechでさえ政府のAgent(あるいは元Agent)等の一部の特殊な人しか装着してなかったんですが、HRの世界では一般人が(時にはファッション感覚で)当たり前のように身に着けている。いわゆる義肢や差し歯、コンタクトレンズなんかと同じ日用品として扱われてるわけです(これらの装着者も広義ではサイボーグ扱いになります。補聴器とかね)。
そのあたりを理解していないと、HR世界におけるAugmentationの安全性の喪失と、それに伴う社会不安、混乱などは正確に理解できないんじゃないかと。特に新作Mankind Dividedは「義肢を身につけていただけの普通の人間が作為的な狂気の伝染によって人を傷つけてしまい、そのせいで異端として隔離・排撃される」という衝撃的な内容となっています。舞台となるプラハでは特に隔離政策が進んでいるという注釈はつくものの、現実における社会基盤の不安定さ、テクノロジーの功罪に対する問題提起については真摯に考える必要があると思います。
そこからどう初代に繋げるのかはわかりませんが、個人的には無理に統合性を取る必要はないと思いますね。たとえばアメコミみたいに、設定の一部だけを合わせてリブートって形にしてもいいと思います。面倒なファンは文句を言うでしょうけど。
そういえばDeus Ex Wiki(Wikia)のJC Dentonのページにちょっと気になる記載があったので紹介。
Triviaの項に「Lara Croft's Poker PartyというゲームにCPUの操作キャラとして登場する」とあるんですが、どうやらこのゲームは10年ほど前に携帯電話用にリリースされたもので、たぶん日本では配信されなかったんだろうなあ…
登場キャラはタイトルにあるLara CroftやJC Dentonのほかに、おなじみハゲの暗殺者HitmanシリーズのAgent 47、日本では初代PS版となぜか一本だけ外伝作がリリースされたLegacy of KainシリーズのKain、ゲーム画面を見たとき「こいつEidosだったんだ…」と思ったトカゲのGex、二挺拳銃にギターケースマシンガンがあまりにデスペラードでデモ版配信時に日本のPCゲーム界隈でもほんの少し話題になったもののPC版・コンシューマ版ともに国内リリースがなかったため忘れられたTotal OverdoseのRamiro "Ram" Cruz、Biohazardと同社Tomb Raiderをかけ合せたようなADVゲームFear EffectシリーズのHana Tsu-Vachelなど、およそEidosオールスターズとも言うべきそうそうたる面子。むしろ大半の人にとっては「誰だコイツら」状態になること間違いなし。
しかし、Fear Effectかあ…懐かしいな。
日本では二作目のFear Effect 2: Retro Helixが「ヘリックス フィアエフェクト」というタイトルでリリースされており、セルシェーディング(トゥーンシェーディング、トゥーンレンダリングとも)で描画されたグラフィクスはPSらしからぬ美しさだった気がする。日本語版には調整が入ってるのか、最初から全武器所持・弾数MAXというヤケクソ仕様でした。惜しむらくは字幕のみで吹き替えじゃなかったことかなー。
ゲーム自体はそう面白いもんでもなく、バイオハザード由来(ここで面倒なことは言うなよな)のラジコン操作にトゥームレイダーの死にざま鑑賞要素を組み合わせたようなもの、と言えばだいたい合ってるか。数多くの即死トラップにそれぞれ個別の死亡ムービーが用意されているというヘンな力の入れ方で、ドラゴンズレアやブレインデッド13などに代表される「主人公の惨い死にざまを楽しむゲームが好き」という奇特な趣味の持ち主でなければまったく凡庸な出来のADVだったと記憶しています。
たしか三作目のFear Effect Infernoが開発途中でキャンセルされてシリーズ終了のお知らせ…だったかと。登場キャラがけっこう魅力的で、本国ではマニアな人気があっただけに、Eidosが存在を忘れてるんでなければそろそろ何らかの形で日の目を見てもいいんじゃないかと思うんだが。
…などと考えて、懐かしさのあまりFear Effectのワードで検索したら何か来てるじゃねーかよ!
「Fear Effect Sedna」、当タイトルはスクエニのインディーゲーム支援プラットフォーム「Square Enix Collective」による支援を受け、現在Kickstarterにて開発進行中とのこと。
このSquare Enix Collectiveってなんなの?と、ちょいと調べてみたところ、どうやらインディーゲーム開発者向けに同社のIPを貸し出し、部分的な開発・配信のサポート等も行うらしい。その代わり資金調達は自分たちでやってくれ、ということなのかな?支援を受けるには事前に企画がユーザーコミュニティで高評価を得る必要があるそうで、なんにせよ、「やるじゃない、スクエニ!」と言うべきか。IPを死蔵しているどこぞのメーカーにも見習ってほしいもんだ。
現在Deus Ex攻略中だけど、ひさしぶりにFear Effectもプレイしてみようかな。
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