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2014/08/10 (Sun)10:38
以前Rooster Teeth製作のウェブアニメ「RWBY」のレビューにて、戦闘シーンのセンスが往年のマシニマ「Haloid」に酷似していると書いた(そのときは「Halo vs Metroid」と書いたし、同名のタイトルで幾つかの動画がヒットするのも事実だが正式なタイトルは先述のHaloidだ)が後になって調べてみたところ、どうも実際に当人が製作に関わっていたようだ。
そんなわけで今回はHaloidの製作者であり現在Rooster Teethのアニメーターとして活躍する人物Monty Oumの簡単な紹介記事を作ってみた。
伝説のマシニマ「Haloid」。
彼のキャリアはここから始まり、そして現在のキャリアもこの作品あってこそと言っても過言ではない。
Monty Oumはアメリカ国籍の男性で、彼曰く「カンボジア人とベトナム人と中国人と日本人の混血」であるらしい、中々に謎の多い人物である。
彼が2007年に発表したHaloとMetroidのクロスオーバー・マシニマ「Haloid」は400万ビューを記録する大ヒット作となり、その後「Dead Fantasy」シリーズの製作を開始。現在では各エピソード30~70万ビューをを記録するヒット作となっている。
そして2009年、サンディエゴで開かれたコミック・コンベンションにてRooster Teethの創始者Burnie Burnsと出会い意気投合。その後MontyはRooster Teethのアニメーターとして「Red vs Blue」シリーズの製作に携わり、2012年RWBYのリード・デザイナーに着任し現在に至る。
事実上、彼のデビュー作と言って差し支えないだろうHaloidはGameTrailers.com上で発表されたものがオリジナルだと思われ、おそらく400万ビューという数字はGT.com内での閲覧数だろう。YouTube等で第三者がアップロードしたもの(&幾つかのバリエーション)を含めれば、実際の閲覧数は数倍になるはずだ。
その後製作されたDead FantasyはDead or AliveとFinal Fantasyのクロスオーバーという、これまた日本人には考えつかない組み合わせの怪作(笑)であり、HaloidのCredit後にて披露されるダンスシーンに代表されるGaijinセンスの大爆発ぶりは当時から健在だったことが窺える。
その他にもMaxpayne風のマシニマ「Icarus」等を製作しているが、彼の製作物に関する詳細なデータが見つからなかったため(発表時期も含め)、そのすべてをフォローしきれない点については了承願いたい。
またRooster Teethに入社する前の経歴もあまり判然とせず、Haloid発表後間もなくMidway Gamesにスカウトされているものの彼が関わったゲームについての記述が見つからなかったり、Bandai Namco Gamesでの在籍期間等がはっきりとした数字で出ているソースがなかったりと、記事を書きながら戸惑う部分が多かった(PS3版「Afro Samurai」の製作に関わったのは確からしい)。
もっともこれは彼の出自が怪しいとかそういうのではなく、単純に仔細なレポートを残すほどの有名人ではないということだろう。勘違いしないでほしいが、これは決して彼を過小評価しているわけではない。自らの創作物に関する記録がWeb上に残っているクリエイターというのがそもそも希少なのだという、それだけの話だ。
Rooster Teeth入社後についてだが、彼が途中参加したRed vs Blueは2003年から現在に至るまで製作が続いているHaloのマシニマで、ファンのみならず本家Halo(ゲーム)でもRed vs Blueをフィーチャーした要素があるなど、かなりの人気シリーズだ。
Rooster Teethの創始者であり、Red vs Blueの制作に全面的に携わっているBurnie Burnsとは同じ作品のマシニマを製作した間柄として通じるものがあったのか、それが良い方向に結実したのはファンとしても嬉しい限りである。Monty参加以後のRed vs Blueは戦闘アニメーションの質が劇的に向上しているので一見の価値アリ。
また、このRed vs BlueはRWBYの事実上の叩き台となった作品と見做して良いだろう。どちらかというと会話シーンをメインに話が進むところ、1シーズンあたりの全体のバランス、作品のノリなど、RWBYはほぼRed vs Blueの流れを継承している(逆に言えば、RWBY本編のノリが合わなければRed vs Blueの視聴は厳しい)。キャストもほぼ同じメンバーが関わっているようだ。
ちなみにMonty自身もRWBYにてLie Ren役(Team JNPRの緑色の服を着た青年)で出演している。実際の彼の写真とLie Renのキャラクターの雰囲気はけっこうそっくりで、なかなか笑える。適役というやつである。
ともあれ、今後も活躍が見逃せないMonty Oum。RWBY Volume2がはじまったことでもあるし、B級アクション大好き人間としては応援せずにはいられない逸材である、といったコメントで今回の記事を締めよう。
余談だが、彼は日本のアニメにも精通した正真正銘のオタクである(褒め言葉)。
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