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主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。 生温い目で見て頂けると幸いです、ホームページもあるよ。 http://reverend.sessya.net/
2018/05/30 (Wed)18:09





なんという強さッ!



 どうも、グレアムです。このところCataclysm: DDAに、ウワサの大型拡張MODである++を導入してプレイしております。使用バージョンは++の最終更新日に近いバックアップである0.C-7153をチョイス。安定してるかどうかは知らない。
 内容はアイテムと敵の追加、ロケーションの変更&追加といったところで、劇的にゲームプレイが変化するほどではないんですが、いろいろと強敵や強力なアイテムが追加されてるので、トレジャーハント的なプレイが楽しめるのではないでしょうか。
 個人的にはスキル本の追加が有り難いですね。各スキル別に(モラルは下がるものの)レベルが10まで上がる本が追加されています。特に能力のスキル値連動MODを入れてるとかなり強力な存在ですね。いささか便利すぎる気もしますが。

 新規追加敵で印象に残るのは欠陥生体兵器でしょうか。けっこうあちこちでグループ組んでうろうろしてるんですが、電撃を放ってくるのと、自己再生能力を持つので、5.56mmクラスの火器だと倒しきらずに複数体から電撃コンボを受けてハメ殺される可能性があります。
 ただこれは放電ゾンビなんかにも言えるんですが、誘電性静電容量システムのCBMさえ入手できればただの歩くCBM入手先になってしまうのが悲哀を誘う。
 もっとも最近のバージョンで死体解体にかなりスタミナを消耗するようになったので、油断してるとけっこう危険なんですが。このところゾンビ復活無効化MODを導入してるんですが、デフォルト設定だとけっこう無理ゲー感なくねぇかな…と思います。

 上の画面写真では秘匿研究所という新ロケーション(地下施設)にて、おそらくはボスキャラ相当であろう生体兵器アポフィスというクリーチャーとの遭遇場面をパシャリ。死に掛けてますけど…俺が。
 いやーこいつは強かった。おそらく強力なCBMを持ってるだろうと踏んで(あと強力なのは電撃くらいで、誘電性静電容量システムをオンにしとけばただの雑魚だろうと読んで)、爆砕しちゃマズイと考えてマーシャルアーツの流派を南斗孤鷲拳(後述)から太極拳に切り替えたんですが、ボコボコに殴られて殺されそうになったので途中から南斗水鳥拳を使って本気で戦いました。時間拡張システムとか強力なCBMをフル活用しつつ。
 もっともこいつ、死んだら爆発するのでCBM取れなかったんですけどね。おかげで俺はまた死にかけた。
 この秘匿研究所という場所、他では入手できないレアな装備が大量に存在してます。内訳は、まあ、実際に行ってみてのお楽しみということで一つ。とりあえず俺は偵察ツールとステルス外套、MX-84レーザースナイパーを持ち帰りました。ほとんどの装備品がアーティファクト扱いっていうのがなんともアレ。

 あと印象に残ってる新規追加敵といえば…ああ、そうそう。Spitter AntとかAcid Antは死ねばいいと思うよ。

 今回はCBMもバリバリ活用してます。移植に麻酔が必要になってからは敬遠してたんですが、仕組みさえわかればそう面倒な代物でもなかったので。
 とりあえずCBM移植には鎮痛剤を二回服用する必要があること(オキシコドンやモルヒネ注射でも一回では足りない)、トラマドールは最大効果を発揮するのにやたら時間がかかるので不向きなことを覚えておけば宜しいかと。
 ただCBMを見つけた先から移植していくスタイルだと漏れなく鎮痛剤依存症になってしまうのが難点。
 CBMといえば、体内炉が昔に比べてなんでも食えなくなってますね。金属系がNGになったみたいです。以前は鉄塊やら鉄パイプやらモリモリ喰らって電力回復してた記憶があるんですが。EAT-MANみたいで好きだったんだけどなあ。残念。








こちらが今回製作した車輌也



 車輌は、はじめは葬儀場に停めてあった霊柩車を使ってて、盗んだ霊柩車で走り出して、そのあとぶつけたりなんだりして破損したので軽トラックに乗り換え、そんな感じで本当は自作や改造をせず既存の車輌を乗り回す予定だったんですが、しばらく走り回ってるうちにやっぱり自作したくなったので、最初は軽トラックを細長くしたものを使っておりました。
 そのあと比較的状態の良い(でも走れない)装甲車を発見して、せっかくだからタイヤを32インチホイールに交換しようかとなったところで「これパーツ交換するより一から自作したほうが早いんじゃ…」と思い、装甲車に使われてた高耐久パーツを使ってオール自作車輌をこしらえた次第。
 といっても、そっちはそっちで滅茶苦茶時間がかかりましたが。車輌製作ってこんなに時間かかったっけ…?あと統合工具セットなしに溶接機を使って製作したので、電池の消費量が半端じゃなかったです。近くの電気店や民家にある家電製品やら何から電池を抜きまくってどうにか足りました。
 量子ソーラーパネルなんて本当は必要ないんだけど、研究所の地下くんだりまで足運んで警備ロボットに殺されそうになりながらも折角持ち帰ったので取り付けました。勲章がわりに。
 現在はサバイバーステーション製作を目標に旅を進めています。車載電動炉とFOODCOキッチンセット以外は手に入ったんだけどなあ。あとは12気筒エンジンが欲しいんだけど、中々見つからないでゴワス。

 あと上でチラッと触れたように、今回はテスト的に北斗MODを途中から導入しています。いまのところ南斗孤鷲拳と南斗水鳥拳を会得しています。いずれの秘伝書も書店や図書館ではなく民家から入手しました。
 いやー強いですよ。現在は南斗孤鷲拳をメインに使ってるんですが(シンが好きなので)、ゾンビ相手だと筋力12でも740とかダメージ叩き出して爆砕しますからね。ただ死体からCBMのパーツを取りたい研究者ゾンビや放電ゾンビも漏れなく爆砕してしまったり、酸系のゾンビは爆砕してしまうと酸が大量に飛散して悲惨エライことになるので、相手によっては攻撃法を切り替えていく必要があります。
 というか、バージョンのせいなのか++の影響かはわからないけど、なんか現環境だとやたらにゾンビが爆砕しやすいんですよ。たまに9mmピストルでも爆砕しますからね。なんでやねん。
















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2018/05/19 (Sat)19:03






金庫破りは命懸けだ!



 どうも、グレアムです。今回はローグライク版GTAことGrand Rogue Autoを紹介したいと思います。
 読んで字の如く、本作はかの有名なGrand Theft Autoのローグライク版を目指して製作されたフリーゲームなわけですが、肝心のAuto(車輌)が登場しないため、これをもってローグライク版GTAと言うには少し苦しい。
 さらに言えば本作の開発版が最後に公開されたのは2012年、それ以降は製作者のSerial Kicked氏が開発停止を公式に宣言しているので、おそらくは完成版が日の目を見ることはないでしょう。
 そうした点を差っ引いても、ギャングや警察の跋扈する現代を舞台に、人目を偲んで冷蔵庫から食料を盗んだり、命懸けで銀行から大金を盗んだり、あるいは軍や怪しい研究所で大立ち回りを演じるといったゲームプレイは中々面白いものがあったので、今回紹介しようと思い至った次第です。

 本作は食事や睡眠の概念があることから、サバイバル系ローグライクの亜種にあたると思われますが、難易度はそれほど高くない(というかバランスがガバガバ)のと、基本操作をすべてマウスで行うので面倒な操作を覚える必要がないという点で、ライトユーザーにもとっつきやすいのではないでしょうか。

*なお今回の紹介記事で使用している画面写真はプレイヤーのスプライトを差し替えています。







 まずは本作のゲームプレイの根幹を成す手配度システムを説明しましょう。
 本作は鍵のかかった住居に侵入する、住居の冷蔵庫や棚からアイテムを盗む、一般人や警官を殺すといった犯罪行為によりプレイヤーのランク(Wanted Level)が変化します。これは時間経過とともに減少し、犯罪を犯しても警察や軍隊に発見されることなく身を隠していればやがてステータスが犯罪者から一般人へと戻ります。GTAらしいですね。
 不法侵入や窃盗はだいたいの場合、誰かに見られていなければお咎めなしです。なので、ゲーム序盤はひたすら空き家に侵入してアイテムを漁ることになるでしょう。なお店や銀行に設置してある金庫にはアラーム機能があり、警報が発せられると即座にWanted Levelが上昇します。またアラームに惹きつけられて警官が集まってくるので、強力な装備を身につけていなければすぐに逃げたほうが良いです(画面下のログを常に意識しましょう!)。
 特に警官の持つショットガンは強力で、ショットガンは命中と同時にスタミナを大幅に削ってくるので、一度喰らってしまうと反撃も逃亡もできずハメ殺されてしまうことが多々あります。ある意味では、単純にダメージがでかいだけのライフルより脅威度が高いといえるでしょう。
 またFake IDを使用することで即座にWanted Levelを引き下げることができますが、一度敵対状態になったNPCはプレイヤーが犯罪者から一般人に戻っても敵対したままなので、油断は禁物です。

 なおWanted Levelの上昇率はプレイヤーのStealth値で緩和することが可能です。Stealth値が高いと一度の窃盗や殺人では犯罪者にまでランクが下がることはなくなるため、かなり有利にゲームプレイを進めることが可能です。







 次はゲームモードの紹介です。
 Standardはもっとも基本的なゲームプレイを提供します。これについては説明は不要でしょう。
 Police Stateはゲーム開始時に配置される警官の数が増え、死亡したNPCが警官として復活します。犯罪者として生計を立てるのは困難になるでしょう。
 Zombie Modeはゲーム開始時に少数のゾンビが配置され、ゾンビに殺害されたNPCはゾンビとして復活します。ゾンビは毒攻撃と強力な再生能力を持っているため、生半可な装備では倒しきれないでしょう。
 Gang Warは警官が一切配置されなくなります。犯罪を犯しても法執行官があなたのもとへ駆けつけてくることはありません。犯罪者ライフをエンジョイしましょう。




Zombie Modeをゾンビで遊ぶという背徳的楽しみも。
街を地獄へ変えてやれ!







 次は各種ステータスの紹介です。
 Statisticsは五種類の項目が存在し、1~20の間で設定可能。これらはゲーム中に増減することがないため(装備による一時的増幅を除く)、慎重に決定する必要があります。

Strength:近接攻撃のダメージ、スタミナ、最大所持重量に影響する
Agility:近接攻撃の命中&回避、解錠と窃盗の成功率に影響する
Perception:遠隔攻撃の命中率、解錠の成功率に影響する
Endurance:体力とスタミナ、最大所持重量に影響する
Charisma:ショップでの売買価格に影響する



 Skillsは九種類の項目が存在し、0~1000の間で設定可能。これらはゲーム中に特定の動作を行うことで成長します。

Hand to Hand:近接攻撃の命中率
Lockpick:解錠の成功率
Stealth:手配度の上昇を抑える
Handgun:拳銃の命中率
Shotguns:散弾銃の命中率
Rifles:ライフルの命中率
Trade:ショップでの売買価格に影響する

 スキル成長の条件はそれぞれ、攻撃系スキルは該当の武器を使用する、Lockpickは解錠を行う(失敗しても成長する)、StealthはNPCから窃盗することで上昇します。
 なお現時点でHeavy WeaponsとMedicは機能していないので、ポイントは振らないほうがいいでしょう(Tradeも機能していない模様?未確認)。
 スキル最大値は1000ですが、ナイトビジョンやアーマー等のスキル値を底上げする防具を装備することで1000を越えることは可能です。

 また、ある程度ゲームに慣れてきたら自由にステータスを振れるCustom Classではなく、既存のプリセットを使用することをお薦めします。
 これらはたんに最初からステータスが決まっているだけでなく、初期装備や各派閥との友好関係がCustomとは異なるほか、専用Class特有の能力を持っています。
 たとえばCopやSoldierといった政府機関に所属するClassは犯罪を行ってもWanted Levelが上昇しません。またZombieは殺害したNPCをZombieに変化させることができ、さらに食事や睡眠を必要としなくなります。

 これらの変化はゲームプレイにメリハリを与え、きっと楽しい体験を提供してくれるはずです。








実質上のボスキャラと言って差し支えないだろう
そのGauss Rifle、俺が貰ったっ!



 最後に、ゲームプレイにあたってのTipsを幾つか列挙していきます。
・Restricted AreaのMilitary Base最上階には、Shopで扱っていない最強の武器Gauss Rifleを装備している特殊な兵士が一人いる。倒すとGauss Rifleと専用弾薬Batteryを150発落とすが、相当な強敵なので入念に準備をしてから挑もう。
・NecroTechビルには殺害相手をゾンビに変化させる特殊な近接武器Necro Syringeを装備したNPCや、敵専用武器Sentry Laserを装備したSentry Bot等が出現する。回復アイテムが豊富に手に入るので、Military Baseほど攻略は難しくないはず。
・本作のセーブデータはプレイヤーのステータスとインベントリ、マップの基本設定しか保存されないため、ロードするたびにマップの状態が初期化される。
・扉に鍵がかかっている場合は窓を破壊して侵入するのも可。オブジェクトの破壊が犯罪行為に問われることはない。

















2018/05/01 (Tue)18:36






手榴弾を使った奇襲、仲間に制圧射撃を任せての挟撃
華麗なレースガンSV Infinity(.40SW仕様)はお気に入りの武器です




Overheatも辞さない横薙ぎのフルオート射撃は快感だ!





 どうも、グレアムです。ゴールデンウィークですね。
 現在、オブリビオンのSS書いたりコンコレの怪文書書いたりサークル用の原稿書いたりしながら、片手間でBrigade E5をプレイしています。以前クリアした7.62 High Calibreの前作にあたる作品です。
 舞台は次作Algeiraの南部、Palineroです。7.62に登場したPalinero北部の都市Cali-Cantinosも出てきます。あの強欲オヤジRico Reyesも主要キャラの一人として登場しますよ。
 プレイヤーキャラの傭兵6人、及び酒場で雇うことのできる傭兵たちも7.62とほぼ同じ面子が登場します。
 肝心のゲーム内容に関しては…あの7.62を一回り下回る完成度の低さ、という時点でお察しください(笑)バグや強制終了が多いとか、カメラ操作に難があるとかはまあ予想通りだったんですが、それよりもストーリー性の薄さやクエストの妙な難易度が如何ともし難い。
 7.62は賞金首Ippolit Bashirovの行方を追う過程でAlgeiraの内戦に巻き込まれ、情報を集めるために政府軍か反政府軍どちらかに加担するという、非常に明確なストーリーラインが存在し、少なくとも次に何をすれば良いのかわからなくなる、というようなことはなかったのですが、前作であるE5は冒頭から既に投げっぱなしジャーマンで何をすれば良いのかわからない有様。
 ゲーム開始時に地元ギャングのアンブッシュを受け、たった一人生き残ったプレイヤーはPalineroで傭兵として活動する…概ねそんな感じなんですが、そもそもなぜPalineroに来たのか、Palineroにはどんな勢力が存在するのか、国家状勢は、どんな連中が権力を握っているのか…そういった部分にまるで説明がなく、とてつもなく漠然とした状態から手探りでゲームを進めていくことになるんですよね。

 混乱に拍車をかけるのがクエストの難解さで、7.62もきちんとダイアログを読まなければ次に何をして良いかわからないという点で難易度が高かったんですが、E5はきちんとダイアログを読んでも何をして良いかわからないクエストが多いのでげんなりします。
 たとえばスタート地点に近いPorto-Torro Customs Officeで税関吏から荷物を特定の人物に届けるミッションを受けることができるんですが、これ依頼人はどこへ配達すべきかちゃんと言ってくれなくて、ジャーナルを見てもSan-MiguelのNDF Campへ運べとしか書かれてません。実際に渡す相手は誰かっていうと、San-Miguel The Residenceにいる大統領補佐官Dalila Acostaであるという。こういうのをノーヒントでやらされます。

 Rico Reyesから最初に受けられる、Tomas Tellezという盗人から金を取り返すクエストもなかなか酷い。まずAirportにいるTomasと話をし、金はSan-Miguel Banking Districtの銀行の金庫に預けてあることを聞き出し金庫のキーを受け取ります。それからSan-Miguel Banking DistrictのUrbano Lemasと会話し金庫を開けてもらうのですが、金庫の中身は空であることを知らされます。
 ふたたびAirportへ戻りTomasと話をするのですが、彼は「俺は金を盗んでない!Ricoが嘘をついている!」と言うだけで他に選択肢が表示されず、クエストはそこでストップしてしまいます。
 どうやって解決するのかというと、実はこれ、Tomasを殺して金の入ったブリーフケースを奪うしか手段がないんです。ジャーナルにはTomasが金を持っているとか、彼を殺すべきだといった情報は提示されず、プレイヤーが自主的にそうした手段を思いついて実行に移すしかないようになっています。
 斯様にE5というゲームは、「クリアに必要な情報はゲーム内で提示される」というセオリーが存在しません。どのクエストもこんなのばっかりなんで、はっきり言ってうんざりします。
 大昔のPCゲームならいざ知らず…もっとも、このテの謎解きが好きな人には歯ごたえのあるゲームに感じられるかもしれません。個人的には、優れた戦闘メカニックが売りのゲームでやるような内容じゃないと思いますが。

 他方、アイテムのマネジメントや戦闘メカニックは7.62と比べても遜色なく、その点においてゲームプレイの核はE6の時点で確立していることが窺えます。
 とりあえず現在はImmortal Badass v2.10を導入してプレイしています。なお画面写真の縦横比が4:3なのは、ワイドスクリーンでプレイするとUIのレイアウトが崩れるためです。
 7.62と比べても不満が多くていろいろ頭を捻りながらプレイしてるんですが、まあ楽しいことは楽しいんですよ。ただ、なにせプレイヤー自身に明確な指針が与えられないので(これを自由度と言って良いもんか…?)、手探りが強過ぎる感が否めない…

 ちなみにデータ改造に関してですが、7.62と違って今回はテクスチャやポートレート画像などの改変はしていません。なぜかというと…E5用のアンパッカーが32bitOS専用で現環境だと動かなかったから…ッ!!
 やろうとはしたんだよ!一応!モチベーション維持に一番重要な部分だからッ!ちくしょう!!
 Mod製作に興味がある場合、某所で公開されているImmortal Badass v2.10に英語圏用のModding Toolが同梱されているので、興味のある方はDLしてみると良いですよ。




楽しいお買い物タイム
会話させる傭兵によって売買の金額が変わります




ヘリを購入するとマップによってはハマッてしまうことも…
そういう場合はSectorタブから侵入地点を選択しましょう















2018/04/29 (Sun)21:03






「…起きないな」
「起きませんね…」
「こいつマジか」







 どうも、グレアムです。
 新生オブリビオンSS、全12話予定のうち4話まで進んだということで、とりあえず前半戦終了といったところでしょうか。すごいぞ、もう7年前から更新してる旧SSより話が進んでるじゃないか!…う~ん。
 以前書いた通り、今回はメインクエストのみを扱い短いスパンで完結させるというコンセプトなので、そのぶん画面写真撮影に力を入れています。
 ちなみにですが、今回は旧SSのような後加工や合成を一切使用していません、ゲーム内のみでどれだけのことができるかというデモンストレーションも兼ねているので。以前と違い、TES4EditやBlender、NifSkopeをそれなりに扱えるようになったということもありますが、他では見ないような試みをけっこうやってるんじゃないかという自負はあります。えーっと、CSは使ってないです。使いにくいしアレ。
 OblivionはFallout 3以降とはけっこう仕様が違ってて、コンソールコマンドのTfc_1が使えないのは画面写真撮影において割と致命的に厳しいんですが、そのかわりCreateFullActorCopyコマンドが使えたり、WryBashのFace Import機能が使えたりと後続にはない機能が利用できるので、そのへんで楽ができる部分はありますね。あとTaiコマンドでAIを停止させたあとの挙動が違ったりとか。








今回の主人公三人衆



  *旧SSとの違い

 まずは異世界絡みの三人(リア、ブラック17、ミレニア)のリストラですね。そして旧SSでは「真紅の暗殺者」として少し出番のあったヤツ(エロール)をレギュラーに格上げしました。若者らしさを強調するため、ロアフレンドリーさを若干犠牲にパーカー姿での登場です。ヴェスイウスという姓で気づいた方もいるかもしれませんが、いちおうSkyrimに登場したサイラス・ヴェスイウスの祖先という(当ブログ時空における)設定になります。
 牢獄スタートで名実ともにメイン主人公の座を獲得したちびのノルドことアリシアは若干設定を変えてます。見た目からしてフルフェイスから仮面のみへの変更、腕に包帯を巻いてる等(このへんはBlenderを使ってModを改造しました)の変化があるんですが、設定的にも過去の厳しい訓練を原因とする後遺症を抱えていたり、スクゥーマ中毒だったりと幾つかのダメージを負っています(このあたりの描写は五話目以降に登場予定です)。これは旧SS執筆以前の草稿にあった設定で、旧SSは「全クエストをフォローする!」という無謀極まりないコンセプトで進めていた関係上、ダメージ設定が長編に向かないという判断から削除したのですが、今回は全12話という短い構成なので復活させました。
 ドレイクはほとんど旧SSの設定を引き継いでますね。そもそも旧SSではクヴァッチ到達後に「オブリビオン界に幽閉された恋人を助ける」という目的が明かされる予定で、まだそこまで到達してないので、設定もクソもないんですが(笑)ただ新SSではドレイクの過去に関するエピソードを拾いきれないので、そのうち旧SSのほうで補間したいとは考えてるんですが。

 ゲーム本編との設定の差異なんかについては、下の各話解説で触れていきます。




矢を叩き落す描写のテスト撮影








散らかったエロールの部屋



  第一話『はじまりの刻』

 冒頭一枚目、二つの月の下での捕り物はちびのノルドが負傷したときの様子です。主人公が売人に刺されるシーンからはじまるSS。
 レノルト指揮官が若干性格キツめに描写されてますが、ゲーム本編でもこんな感じだから仕方ない。「ブレイズが一般には知られていない秘密組織」と書いてますが、これはSS独自の設定です。もっとも、実態があまりよく知られていないのは確かみたいですが。
 ブレイズの面々とは別に看守がいるのもSS独自の設定です。「他の独房が満杯で云々~」といった台詞も。そして例のボズマーはリストラです。
 ユリエル七世が「ちびのノルドの存在が予知と喰い違っている」と言ったのは、ここで旧SSと明確に未来が分岐したことを示唆しています。それに続く台詞は今後の展開に関わるので、今は割愛。
 ドレイク登場シーンでセンセイが口にした「実の弟でさえその手にかけた~」というのは勿論、旧SSにおけるシャドウスケイルの実弟ファングとの確執を指したものです。そこを説明してしまうと長尺を割くことになるので、今回はチラッと触れるだけの扱いです。
 そして今回新たにレギュラーの座を獲得したエロール、見るからのコメディリリーフです。その前のシーンでハードボイルド臭をぶり撒いてたドレイクとの落差が酷い。








陛下を守護るボーラス(守護れなかった)



  第二話『監獄脱出』

 寝ていて気づかなかった、という理由でチュートリアルを総破棄する暴挙。
 ゲーム本編では必ず死んでしまう、某馬泥棒並に不運なレノルト指揮官が生存です。といっても、今後重要な役割が与えられるということもないのですが。グレンロイが両手剣使いというのは独自設定で、実際は他の隊員とおなじく片手剣使いです。たしかジョフリーが両手剣だったかな。
 細かい部分ですが、ちびのノルド登場シーンで吹っ飛ぶ暗殺者のうち一人は自作のポーズを使ってます。目立たないけど。そのうちもう一回使う予定。
 下水道を走るシーンでちびのノルドが王家のアミュレットを身につけてますが、本SSでは「身につけることは誰でも可能だが、本来の力を発揮するにはアレッシアの直系でないと駄目」という位置づけになります。だって首にかけようとすると自然に外れるとか幾らなんでも画的にホラー過ぎるし。
 ちなみにゲーム本編の自然に外れる描写はプレイヤーが装備しようとした時のみ発生するので、他のNPCに渡して状態を更新すると普通に装備しやがります。楽園でキャモランが装備してたのは…実はあれ、所持品に入れてたら装備しちゃったとかいうミスじゃねぇの?って気がしないでもないんですが(笑)どうなんでしょうね。ベセスダはそういうニアミスをけっこう普通にやらかすしなあ。
 そして世界線が変わっても相変わらず股間を蹴られるエロール、しかも今回は湖に投棄されるという追い討ちが発生。わかめを巻かず寝てしまったぼのぼのみたいに流されてく破目に。








敵に見つかってたらかなりヤバかった状況



  第三話『集結前夜』

 こいつ倒れてばっかだな。
 この話で注目すべきは都市間の距離です。
 Oblivionでのシロディールは快適なゲームプレイを優先して実際よりもミニマムに描かれている、という想定のもと(そうじゃないとシロディール人口少なすぎ問題だし…)、おそらく実寸に近いスケールで描かれているであろう一作目のArenaを参考におおまかな実寸距離を算出。といってもArenaのシロディールは帝都しか存在しないので、だいたい帝都からコロールと同じくらい距離が離れている(であろう)エルスウェーアのオークレスト⇔デューン間を参考にしました。コロールとクヴァッチの距離もだいたいそんな感じでおおまかに計算してます。
 どちらもだいたい400km前後の距離で、これは日本に例えると東京から大阪までの(直線)距離に匹敵します。ちびのノルドはこれをほぼ休まず半月で走破しました。彼女はもうちょっと人生を楽に捉えるべきだと思う。
 なおSkyrimではあっという間に到達できるリバーウッド⇔ホワイトラン間はArenaだと180km、移動には馬で三日かかります。
 まあここまで書いといてナンですが、色々無理があるのはわかってるので、飽くまで雰囲気で楽しんで頂ければ幸いです。
 ウェイノン修道院で出したお茶は、Mount and Blade: Warband用のMOD「The Red Wars」からMeshを移植しました。意外とありそうでない小道具ですよね。

 エロールはレイヴン・キャモラン直々の怒りを買い、家を燃やされました。いちおう(画面写真を見て気づいた人はいるかもしれませんが)モラグ・バルのメイスの所有者で、戦闘能力は高く忠誠もそれなりにあったので組織内ではそこそこ評価されてたっぽいんですが、なにせバカで肝心なときに役に立たないので破門です。
 ちなみにエロールの家はゲーム内で購入できる帝都港湾地区の自宅です。いちばん安いやつ。ヘンなところで主人公アピール&さもしい男の一人暮らしという無闇に生々しい設定を持ち込みつつ。

 ドレイクが口走った「この邪気は……!?」は、もちろんゾンビがリベンジなアノお方へのリスペクトなのであった。
 なお、タイトルの前夜とはたんに前日の夜という意味ではなく、物事が起きる直前であることを意味する比喩です。念のため。




お茶ドゾー( ´・ω・)⊃旦








難民キャンプの様相を呈す教会



  第四話『クヴァッチの戦い』

 更新に時間がかかりました。すげー面倒臭かったから。たぶん、全12話中で一番面倒臭いシーンだと思います。
 とにかく一画面中に写るキャラの数が多いのと、戦闘シーンも噛ませてあるので制御が難しく、さらにクヴァッチ自体が処理の重いマップってこともあり、強制終了の脅威とも戦いながらの撮影でした。いちおうモブにも隙なく演技をさせてるので、あんまり写ってないような部分にもけっこう労力を割いてるんですよ。
 本SSではオブリビオンの門を閉じずにクヴァッチ城の戦いを展開しているので、空が赤いです。その他に設定も色々変えてる、というか、このへんは変えてない部分のほうが少ないので説明は割愛します。
 矢を叩き折るシーンですが、これは実際に折れた矢三種類を自作(バニラのMeshを改造)して配置してます。また、このときのちびのノルドのポーズは自作したものです。
 エロールの変身シーンのポーズも自作ですね。これは普段着姿のエロールに深遠の暁鎧装備のエロール(コンソールコマンドで透明度を変更した)を同じポーズ&同じ座標で重ね、さらにコンソールからEffect Shaderをかけました。変身ポーズの元ネタはもちろんブレイド。「ヘシン!」と書かなかったのは良心。
 本当は自作ポーズとEffect Shaderを併用してライトニングソニックの再現でもやろうかと思ってたんですが、あまりネタに走りすぎると違和感しかないので自粛しました。
 なお本SSではクヴァッチで攻城兵器は使われず、たんにデイドラたちの侵攻で破壊された、という筋書きになっています。それだけヤバイ相手だ、という点を強調してるんですが、そのへんを戦闘シーンで活かせなかったのが反省点です。




今日の天気予報は「オブリビオン」のち「矢の雨」が降るでしょう




ちびのノルド&エロール。旧SSから割と気の合うコンビ







 まあこんな感じで、今後も何話か毎に解説を入れていきたいと思います。
 四話づつで全三回かなあ。たぶん八話目でブルーマ防衛の直前あたりまでいくと思います。とりあえず次回でようやく主人公三人が顔を合わせるので、ここから本格的にストーリーが進んでいくかなあという感じですね。
















2018/04/27 (Fri)03:09





The Elder Scrolls IV: Oblivion
Fan Fiction "Crossing Over" #4

- エルダースクロールズ4:オブリビオン -

Side Story【クロッシングオーバー】

第四話 「クヴァッチの戦い」









「こ、これは、いったい……?」
 スキングラードを出て、馬を走らせてから四日ほど経ったろうか。
 扱いやすい小柄な馬をあてがわれたのが災いしたか、標準的なサイズの馬であればもう少し早く到着できたところを…そうちびのノルドは思ったが、それはいま悔やんでも仕方のないことだ。
 それでも可能な限り急いでは来たが、肝心の馬が倒れては元も子もない。
 焦る気持ちを抑えつつ、ときおり小休止を挟んでの移動だった。
 そして、いま…山頂にそびえるクヴァッチ城壁の門前に、禍々しい存在感を放つ魔界の門…オブリビオン・ゲートを目の当たりにしたちびのノルドは、心の動揺を抑えきれないでいた。






 オブリビオンの門のまわりには異形の怪物…“デイドラ”たちの亡骸が転がり、周囲に息のある者はいない。
 化物たちはいずれも鋭利な刃物で両断されており、手練の戦士がこの場にいたことは明白である。
「いったい、誰が…?」
 馬を下りたちびのノルドは城壁の門を開け、その先に廃墟と化した街並みが広がっているのを見た。それが異界の魔物たちの襲撃による産物であることは目に見えて明らかだった。
 あちこちで燻る炎を避けながら、ちびのノルドは嫌がるように首を振る馬をどうにか廃屋の一つに繋ぎ留め、このあたりで唯一無事な建物である教会へと足を踏み入れた。






「誰だっ!?」
 ギイィ、という扉の開閉音に混じって、ちびのノルドの正体を誰何する逼迫した声が発せられる。それはまだ、魔物を相手に戦っている人間が残っていることを証明していた。
 ちびのノルドの姿を見て…魔物ではなかったからだろう…抜きかけた剣をおさめる衛兵、その背後には難民と思われる非武装の人間たちが肩を寄せ合って身を震わせている。
 武装した衛兵数名の姿を確認したちびのノルドは、この教会は魔物の侵入を許していないらしいことを悟り、とくに理由があるわけではなかったが、“聖域”という単語を脳裏に思い浮かべた。
 事実、この場は生存者たちに残された唯一の聖域ではあったのが。
 今は、まだ。
「あの、わたし、アリシアといいます。この街の教会にお勤めしている、マーティンという神父様に用事がありまして…でも、まさか、こんなことになっているなんて……」
「マーティンに?」
 おそらくは顔馴染みなのだろう、隊長格の衛兵…サヴリアン・マティウスは驚いたような表情を見せ、避難民に混じって怪我人の治療にあたっている男のほうをチラと見やった。
 その視線の先に…いた。ちびのノルドは驚く、髪が白くなっていないこと、皺がないことを除けば、まさしくユリエル・セプティム七世に瓜二つ、生き写しと言っても良いほどに似た顔つきの神父がそこにいた。






 マーティンの近くで同じように怪我人の治療にあたっていた、赤い服の男が一瞬こちらを見てイヤそうな顔つきをしたが、そのことがちびのノルドの気に留まることはなかった。
 さて、どうしようか…ちびのノルドは頭を悩ませる。
 おそらく、このままマーティン一人をクヴァッチから脱出させ、ウェイノン修道院へ連れていくことは可能だ。
 だが、それで良いのか?
 予定に遅れが生じることは好ましくない、ジョフリーならそう考えるかもしれない…しかし、この街の、この状況を放ってはおけなかった。
「あの…この街の状況は、いま、どうなっていますか?」
「なんだって?」
 真剣な眼差しで問うちびのノルドに、サヴリアンはまたしても驚きの声をあげる。
 自分が兵隊に信頼されるような見た目をしていない、そのことはちびのノルドが一番よく理解していた。ずっとこの身体で生きてきたのだ。
「わたし、こう見えても戦士です。傭兵です、戦えます。力になりたいんです」
「傭兵だって?たとえ魔物どもを駆逐できたとしても、報酬を支払えるかどうかなんて…」
「いいんです、いまは。そういう話は後にしましょう」
 サヴリアンは熟考の唸り声をあげ、ちびのノルドを観察する。
 その目つきから、彼がちびのノルドを戦力外だと判断しているのは明らかだった。そのことは驚くべきことでもなんでもなかったが。
「ところで」サヴリアンが言う。「ここへ来るまでに、魔物に襲われたか?」
「…?いいえ。死体はたくさん転がっていましたが」
「そうか。ということは、あの男はまだ中で戦っているらしいな」
「?」
「しばらく前、アルゴニアンの男がやってきて、オブリビオンの門から続々と現れる魔物たちを一瞬で斬り捨てると、俺たちの制止も聞かずに一人で門の中へ飛び込んでいったんだ」






「なんて無茶を…」
「その通りだ。だが、あの門からまだ魔物が溢れてこないところを見ると、まだそいつが侵略を食い止めてくれてるようだ」
 驚くべき話だった。義憤か、それとも蛮勇の成せる所業か?
 少なくとも、いまこの場にいる人間はアルゴニアンの男が生きて戻ってくるとは考えていなかった。
「さて、この街の状況についてだったな」
 どうやらちびのノルドを疑っても仕方がないらしいと考えた(あるいはこの際、猫の手でも借りようと思ったか)サヴリアンは説明をはじめた。
「四日前、クヴァッチの門の前に突然オブリビオンの門が出現した。理由はわからん。次々と現れる魔物に街は破壊され、大勢の死者が出た。衛兵隊と市民の生き残りはこの教会に避難できたが、城にはまだ逃げ遅れた兵士と伯爵が残されている」
 四日前、空が赤く染まったのと同じタイミングだ、とちびのノルドはひとりごちる。
 やはりあれはオブリビオンの門が開いた影響によるものだったのか…
「アルゴニアンの男がデイドラの侵攻を食い止めているなら…我々はいまいちど、クヴァッチ城奪還のための戦いに赴くつもりだ。背後の心配をしなくて済むうちに」
「えっ!?」
「生き残った市民のうちの何人かは別の都市へ避難させることもできるだろう。だが、いますぐここを動かせない怪我人も多い。食料も医療品も不足している。他の都市からの支援を待っていては、おそらく手遅れになる。防戦一方では、そのうち自滅するだけだ」
「しかし…」
「なにより、領主を城に残したまま兵隊だけ逃げるわけにはいかない。そうだろう?我々は全滅覚悟で城を奪還するつもりだが、危険なのはここに居ても同じことだ。そういう状況で、きみは我々に協力を申し出るつもりなのか?」
「はい」
「いやに迷いなく返事をしたな。だが、こんな危険を冒してまで我々に協力する利点がきみにあるのかね?」
「…ここにいる人たちを助けたいから、では、駄目ですか?」
「駄目ではないが」
 その英雄願望は高くつくぞ。
 ちびのノルドにそう言うかわり、サヴリアンは講堂内にいる生存者たちを見回すと、大声を張り上げた。
「レディス・アンド・ジェントルメン、戦争の時間だ!すでにたっぷり休養は取れたものと思う、前もって言っておくが、この戦いには志願した者だけを連れて行く!兵隊だろうと市民だろうと、武器を取って戦える、我こそはと思う者は俺のところへ来い!」
 そして、ちびのノルドのほうを振り返る。
「きみは大丈夫か?さっき到着したばかりだが、休む必要があるなら、いまのうちに少しでも休んでおくといい。腹が減ってるなら、まだ食料が幾らか残っているはずだ…それくらいはしてやれる」
「あ、お気遣いなく。わたしもいま、けっこう昂ぶってるんで」
「ハハッ、頼もしい限りだ。ところできみは最初、マーティン神父に用があると言っていたが?」
「後にしましょう。彼がここに残るなら、わたしが急ぐ必要はないですから」
 やがて武装した衛兵に加え、乱雑に集められた装備…おそらく死者のものだ…の中から選んだ武器や防具を身につけた者たちが次々に戦列に加わる。
 しかし誰しもがその表情に色濃い疲労を残しており、決して万全なコンディションではないことが窺えた。だが、常に理想的な状況で臨めるほど戦場は甘くない。
 ちびのノルドが言う。
「…衛兵の数が少ないですね」
「アルゴニアンの戦士が訪れるまえ、偵察隊をオブリビオン界へ送り込んだのだ。いまのところ、誰一人、帰ってきていない…思えば、それが大きな失策の一つだった」
 しばらくして志願者が一定数集まったことを確認すると、サヴリアンを先頭に一向は教会の扉を開け、クヴァッチ城へ向けて進軍をはじめた。






 街路地には惨殺された市民の亡骸が散乱し、崩壊した建物から噴き出す炎が街を焼いている。
 おそらく街に火を放ったのはアトロナック…炎の精霊だろう。
 オブリビオン界の住民たるデイドラは、たとえ最下級の存在でさえ並の戦士を凌駕する戦闘能力を有している。それが湯水のように湧き溢れて出たのだ、僅か数日で街が廃墟と化したのも必然であったろう。
 人間の、人間の文明の、なんと脆いことか。
「ところで、君も余所者だろう?わざわざ戦いに参加しなくても…」
「いやあ、いいんです。たぶん、これも運命ってやつスよ」
 ちびのノルドが感傷に浸っていた横で、サヴリアンが赤い服の青年に声をかけている。
 たしか彼はマーティンと一緒に負傷者を治療していたはずだ。魔法を使っていたが、てっきりヒーラーかと思っていたが…鎧も着ず、魔道具を携帯している気配もない、戦えるのだろうか?ちびのノルドは首を捻った。
 彼女の視線を察したのか、赤い服の青年はふたたび渋面を向けてくる。
 なんだろう、彼に恨まれるようなことをしただろうか?…どこかで会っただろうか?ちびのノルドは頭を悩ませたが、それらしい記憶を掘り起こすことはできなかった。
 やがて頑丈に閉ざされたクヴァッチ城の門の前に辿り着き、一行は一斉に盾を構える。
 サヴリアンが言う。
「いま、別働隊が地下通路を通って城門の開閉装置に向かっているところだ。間もなく門が開かれるだろう」そしてちびのノルドを見つめ、「君は盾を持っていないのか?ドレモラと呼ばれる連中が城壁の上に陣取って弓を構えている、城門が開放された途端、一斉に射ってくるぞ?」
「あ、大丈夫です」動揺した様子もなく、片手を振って答えるちびのノルド。「わたし、平気なんで」
「平気って…どういうことだ」
 その質問にちびのノルドが答えるより早く、城門が軋んだ金属音を立てながら上昇していく。
 生き残りのクヴァッチ衛兵、そして市民からなる志願兵の表情がこわばる。やがて風を切り裂く音とともに、無数の矢が降り注いだ!






「ハアァァァーーーッッ、ヤッ!!!」
 兵士たちの構える盾に矢が突き刺さる音に混じり、ちびのノルドが矢を掴んで折り、叩き落とす破砕音が響く!
 なんという業(ワザ)だ…!?
 その場にいた全員が、凄まじいスピードで飛来する矢を精確に無力化しながら果敢に前進するちびのノルドの姿に吃驚する。
 やがて矢が尽きはじめたのか、敵の攻撃の手が緩くなったとき、赤い服の青年が針千本のような有様になった盾を投げ捨て、ちびのノルドに続いて他の者より前に出る。
「こうなったら…俺もちょっと本気出すしかねーよなぁ…ッ?」
 まるで目立ちたいがためのように…実際、そうだったのだが…中庭に躍り出た赤い服の青年、エロールは大袈裟な身振りでポーズを取ると、キリリと表情を引き締め、呪文を口にした!






「ヘンシン!」
 赤い煙と空間の歪みを伴い、エロールの身体を禍々しいフォルムの鎧が包む。
 果たして、そこに姿を現したのは…ちびのノルドが帝都地下下水道を出た直後に遭遇した、真紅の暗殺者であった!
「あっ、あなたは……!?」
「ま、待ってくれ!」驚きの声とともに拳をかまえるちびのノルドに、魔装鎧殻(まそうがいかく)を纏ったエロールは腰を抜かしたような姿勢でストップをかける。「俺は敵じゃあない、だから、金玉を蹴るのはやめてくれないか!?」
「蹴りませんよ、そんなところ!」
「蹴ったじゃないか、蹴ったじゃないか!あのとき!ていうか、湖に投げこまれたあと、割とマジで死にかけたんだぞ!?」
 敵陣の只中で突然言い合いをはじめる二人に、兵士たちは唖然とする。
 なにやってんだ、こいつら?
「敵じゃあないなら…というか、こんなところで、なにやってんですか」エロールに問うちびのノルド。
「話すと長くなるが、じつはあの後…」
 説明をはじめるエロールだが、その無防備な姿目がけて矢が放たれ、寸でのところで命中するところだったのをどうにか避ける。
「じつは、あの後…」
 説明を再開しようとしたエロール目がけて、今度は子鬼のような姿のデイドラ“スキャンプ”の放つ火球が飛来し、エロールはその攻撃を咄嗟にメイスで防ぐ。
「じつはな、あの後…」
 ふたたび説明を再開しようとしたエロール目がけて、今度はエリマキトカゲのような外観のデイドラ“クランフィア”が襲いかかり、エロールは振りかぶったメイスでその頭部を叩き割る。
「……ッ、あー、もう!説明は後だ、今はとりあえず俺を信用してくれ!」
 無茶言うな。
 そう言いかけたちびのノルドだったが、状況が状況だけに、いまエロールの正体や狙いを勘繰っている暇はない。リスクはあるが、今は信用せざるを得ないようだった。
「サヴリアンさん、わたしと彼が城内に突入します!中庭の確保を頼みます!」
「エッ、あ、わ、わかった!」
 ちびのノルドの提案に口を挟む間もなく、サヴリアンと兵士たちは頷く。
 飛来する矢や魔法攻撃を避けつつ、ちびのノルドとエロールはクヴァッチ城の正面扉からまっすぐに城内へと侵入した。






 城内はデイドラの攻撃によって荒廃しており、街の様子とおなじく酷い有様になっていた。
 いまだに数多くのデイドラが徘徊し、周囲には兵士や使用人の死体が乱雑に放置されている。生存者がいる気配はない。
 侵入者の気配を察知したデイドラたちによってあっという間に囲まれてしまったちびのノルドとエロールは、それぞれ戦いの構えをとり反撃の用意を整える。
 エロールが叫んだ。
「円周防御だ、背中合わせに180度づつ!ロックンロール!」
「エッ!?」
「聞こえたろ?」
 疑問の声をあげるちびのノルド、しかしエロールは反論を挟む余地を与えない。
 ちびのノルドが疑問を感じたのは、作戦そのものではない、“背中合わせ”という点だ。信頼できない人間に背中を向けるほど危険なことはない、まして、相手が皇帝暗殺を企てていた暗殺者なら尚のことだ。
 しかしエロールは何一つ躊躇なく、ちびのノルドにぴたりと背中をくっつけている。彼女を信用しているのか、それとも、何も考えていないのか。たぶん、何も考えていないんだろう…ちびのノルドはそう思った。
 あまり計算高い男には見えなかった。なら、今この瞬間くらい、信じてやってもいいのかもしれない。
「ハアアァァァーーーッッ!!」
 ときの声をあげ、ちびのノルドは炎の精霊に強烈な拳撃を繰り出す。
 その一撃…鋼鉄をも粉砕する剛拳は、鎧のように炎の精霊を覆うデイドラ金属の外殻を破壊し、灼熱の肉体を四散させる。
 一方で無数に群がるクランフィアを悪魔的形状のメイスで叩き伏せていったエロールは、すこし戦闘が落ち着いたあたりで彼女に訊ねた。
「素手で炎の精霊をブン殴るなんて、おまえくらいだぞ。熱くないのか?」
「ああ…わたし、子供の頃、篝火に拳を突き立て続ける修行とかさせられてたんで。熱いのを殴るのは慣れてるんです」
「ええぇぇ……」
 壮絶な過去をさらりと口にするちびのノルドに、エロールは絶句する。
 こいつ、修行僧か何かだったのか?
 そんな疑問を頭に浮かべながらも、エロールはちびのノルドとともに城内のデイドラを掃討し、やがて領主の部屋へと辿り着く。






「チッ、遅かったか…つか、入った瞬間からわかってたよな。手遅れも甚だしい状況だってさ」
「……ええ…」
 荒らされた室内、砕けたワインボトルの破片に紛れて、血にまみれたクヴァッチの領主オーメリアス・ゴールドワイン伯の亡骸が横たわっていた。
 全身をデイドラの返り血に染めながら、ちびのノルドとエロールは言葉を無くしてその場に佇む。
 城内に生存者は残っていなかった。ただの一人も。完璧な皆殺しだった。
 とりあえず城を制圧していたデイドラたちはすべて葬った。だが…わかっている、そんなことはないとわかってはいるのだが、ちびのノルドは、自分たちのやったことが何も意味を成さなかったのではないかと思わずにはいられなかった。
 そんな彼女の心情を察したのか、エロールはちびのノルドの肩を叩くと、部屋を出るよう促した。
「こうなっちまった以上、いつまでもこんなところにいたって仕方がないぜ。とりあえず、サヴリアン隊長に報告しに行こう」
「……うん」
 哀しげに頷き、ちびのノルドはゴールドワイン伯爵の亡骸に背を向ける。その表情は、鋼鉄の仮面に遮られて窺うことができない。






 同じ頃、中庭の戦いにも決着がついていた。
 サヴリアン率いる即製のクヴァッチ城奪還部隊が勝利し、魔界の眷属たちはみな地獄へ叩き返された。しかし、人間側の被害も甚大であった。





【 To be continued ... 】










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