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主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。 生温い目で見て頂けると幸いです、ホームページもあるよ。 http://reverend.sessya.net/
2024/04/20 (Sat)18:03
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2019/12/27 (Fri)17:31


 
 
 

Jagged Alliance Back in Action

Shades of Red

- 後編 -

 
 
 

 
 
 
 
 
*注意*
本リプレイではゲームデータの一部を改造し、
ストーリーを脚色&変更しています。

 
 
 
 
 
 
 イヴリン・マッケンジー……通称"イヴ"、ギャングのボス。19歳まではごく真っ当な学生としての人生を送っていたが、ギャングの幹部であった実兄が内部抗争で重傷を負ったことがきっかけで裏社会に足を踏み入れ、以後、死と暴力が支配する世界に心から感動し組織の頂点にまで成り上がる。
 
 使用武器……G-118。グロック18を極限まで切り詰めることで携帯性を追求し、そこへロングバレルと多弾数マガジンを装着することにより携帯性を台無しにした、意味不明なカスタム銃。イヴの愛用品であり、32発装填のマガジンにはAP弾がフルに詰められている。
 またイヴは66mm HEAT弾を使用する四連銃身式クアッドミサイル改造銃を所持している。発砲のさいにかなり強烈な反動があり、常人が使用した場合、肩の脱臼ないし骨折は免れないだろう。
 
 
 

 
 
 
 
 
  >>クレイブ:
「それで、他のお仲間はどうしたんだ?まさか一人で来たわけじゃないだろ?」
 
 
  >>イヴ:
「そういやぁ俺と似たような境遇の連中が何人か居たような気もするな。上空でSAMを喰らったときに死んだか、降下したときに殺されたか、どっちかだ。たぶん、生きたまま捕まったのは俺だけじゃねーかな」
 
 
  >>クレイブ:
「作戦はどうなってた?まさか降下したあと、手当たり次第に殺すことしか考えてなかったわけじゃないだろ」
 
 
  >>イヴ:
「狙いはシレビック一人だ。ヤツの兵隊は良い装備を持ってるし、よく訓練されてるが、だからといってジャガイモより賢いってことにはならねぇ。頭を潰せば、残りの連中は銃を持ったバカの集まりになる。少なくとも、NSAはそう考えてる」
 
 
  >>ブレンダ:
「シレビックを殺ったあとは?トラックや戦車に追い回されながら地上を這いずり回るなんて御免よ」
 
 
  >>イヴ:
「ここのヘリポートにベル206が留めてある、そいつを奪って脱出する。本来のメニューにはない行動だが、こっちのアシがやられちまったんでな」
 
 
  >>クレイブ:
「シレビックの兵隊どもは放っておいていいのか?」
 
 
  >>イヴ:
「脱出と同時にNSAの現地要員に連絡する手筈になってる。残存兵力の掃討と核ミサイルの確保はそいつらの役目だ。ていうか、おまえら何も聞いてないのか?」
 
 
  >>クレイブ:
「チンピラどもがテロ屋の掃除に失敗したから尻拭いをしろ、としか聞かされてねぇ。まったく無責任な話だぜ」
 
 
  >>ブレンダ:
「無責任はアンタだろ。どうせ話し半分に聞き流してたんじゃないの?」
 
 
  >>クレイブ:
「…どーだったかな。たしかヘネシーを2~3杯ひっかけたような記憶はあるが。いや2~3本だったか?」
 
 
 

 

 
 などといったやり取りを交わしつつ、三人は施設内のテロリストたちを掃討していく。
 やがて整備室を兼ねた装備保管庫を確保した三人は、その物量の多さと質の高さに驚かされた。ほとんどがヨーロッパ製で、最新型ではないにしろ手入れが行き届いている。
 
 
 
 
  >>クレイブ:
「随分と溜め込んでやがるな。大量の武器弾薬に、BDU、抗弾ベスト…自力でかき集めたシロモノじゃなさそうだ」
 
 
  >>ブレンダ:
「スポンサーがついてるってこと?」
 
 
  >>クレイブ:
「だろうな。おそらく、今回シレビックを倒すだけじゃあ問題の根を絶つことはできないだろう」
 
 
  >>イブ:
「植民地主義者のヨーロッパ人を嫌ってる連中は世界中にいる。どんだけ悪党どもをぶっ倒したところで、問題が解決するなんてことは永遠にないんじゃねーか?」
 
 
  >>クレイブ:
「……かもな」
 
 
  >>ブレンダ:
「見たところ、こいつらアラブ系のテロリストといっても反米帝国主義というより反イスラエルの勢力…PLOの分派か何かに見えるわね。まあ、だからどうってこともないけど」
 
 



 
 
 三人は立て続けに食料庫、調理場、治療室などを確保していく。
 
 
  >>クレイブ:
「せっかくだからつまみ食いでもするか。ウーン、ここの連中、銃の腕も悪くないが料理の腕もなかなかイケルな。戦場でマズメシ食わされるなんてのは、士気に関わるからな…こいつらが敵だっていうのは、つくづく惜しいことだよ、本当に」
 
 
  >>ブレンダ:
「食料や医療品の備蓄は充分なようね。設備も揃ってる。いい生活してるわ」
 
 
  >>イヴ:
「足りないのは娯楽だな?いまどきビデオゲームやパソコンもなけりゃあ、テレビやラジオすら置いてねーときてる。いくらパンがあったって、こんな僻地での生活を信仰心だけで乗り越えるのは難しいってもんだ。空から降ってきた美女という名のトロフィーに舞い上がっちまうのも無理はねぇ」
 
 
  >>ブレンダ:
「まだ言うか、オマエ」
 
 
 侵入者の存在はすでにテロリストたちに知られており、追撃に出た者が悉く打ち倒されたことから、残存兵たちは自ら打って出ることはなく部屋に篭城し傭兵たちを待ち構えていた。そこへ不用意に足を踏み入れようものなら、あっという間に蜂の巣になってしまうだろう。厄介なことである。
 入り口が一つしかない場合でも、扉を開けてそのまま突入…などという戦法を取るわけにはいかなかった。とある部屋の制圧にて、クレイブは扉を開けた直後に退避、そこへイヴがミサイルガンを撃ち込むという作戦を立てる。
 
 
 
 
  >>クレイブ:
「いいか、俺に当てるなよ!絶対に当てるなよ!」
 
 
  >>イヴ:
「当てなかっただろうが。信用ねぇな、こんな一直線の射撃でマトを外すヤツいるか?」
 
 
  >>クレイブ:
「それが結構いるんだよな。手榴弾を足元に落としたり、延々と目の前の壁を撃ち続けたりするヤツが」
 
 
 
 
 すでに敵兵のほとんどは斃され、クレイブたちはいよいよシレビックの待つ司令室へと続く通路へと迫った。クレイブとブレンダが一階、イヴが二階から突入する算段である。
 敵は準備万端整えた状態で待ち構えており、土嚢でバリケードを構築してこちらに狙いを定めていた。クレイブとイヴが同時にグレネードを投げ込もうとするが、投擲の瞬間に姿を発見されたイヴがCAWSショットガンの猛射を喰らいダウンしてしまう。
 
 
  >>クレイブ:
「おっと、こいつはマズイな!突入だ、連中の目が二階に釘付けになっているうちに、ラッシュ!ラッシュ!」
 
 
  >>ブレンダ:
「コピー、後に続く。ターゲット・インサイト!」
 
 
 
 
 階段を駆け上がり厳重警戒エリアに突入したクレイブとブレンダは、イヴに照準を合わせていた敵兵たちを瞬く間に撃ち倒していく。屋内を制圧したのち、クレイブは負傷したイヴを治療。ブレンダは長い通路の向こう側から攻撃してくる兵士の再装填のタイミングを狙って銃撃、これを撃ち倒す。
 
 
  >>クレイブ:
「大丈夫か?ギャングスター、相変わらず厄を引きつける体質だな」
 
 
  >>イヴ:
「まったくだぜ。今回の作戦で傷病手当が出るのかどうか、聞いときゃよかった」
 
 
  >>ブレンダ:
「ところで連中、変なガンを持ってるんだけど。なに、これ」
 
 
  >>クレイブ:
「どれどれ…こいつは中国製のQLB-06、の亜種に見えるな。ロケットライフルとか呼ばれてるやつだ、装填されてるのは対人用のHE弾頭か?」
 
 
  >>イヴ:
「おっかないぜ、テメェの味方が巻き込まれるのも構わずジャカスカぶっ放してきやがった」
 
 
 残るは司令室のみだが、三人は脱出用ヘリのコンディションをチェックするため一度外へ出た。
 
 
 
 
  >>クレイブ:
「こいつが例のベル・レンジャーか。見たところ破損や計器の異常はないし、燃料も充分にあるようだな」
 
 
  >>イヴ:
「操縦は俺に任せてくれ。免許は持ってねーが、こいつの飛ばし方は心得てる」
 
 
  >>ブレンダ:
「大丈夫かなー…?」
 
 
 ふたたび基地に引き返した三人は、道中で隔壁が解放された先にあるミサイルサイロを発見する。
 
 
 
 
  >>クレイブ:
「ミサイルにはスデに核弾頭が積まれているようだな。いつでも発射可能な状態にあるってわけだ…仕様通りの効果を発揮するかどうかはわからんが」
 
 
  >>イヴ:
「いっそ、俺らの手で弾頭に信管を取りつけてこの場で核爆発を起こすってのはどうだ?このクソ溜めを綺麗にまっ平らにできるぜ」
 
 
  >>ブレンダ:
「綺麗にすんのはいいけど、あたしらはどうやって逃げるんだよ?よっぽど離れてから起爆しないと、爆発に巻き込まれるか、核爆発で生じる電磁波でヘリの操縦システムがやられるかのどっちかだ。起爆までに余裕を持たせたら敵に解除されるだろうし、現実味のないプランだね」
 
 
  >>クレイブ:
「どのみち、核爆発なんてそう滅多に起こすもんじゃない。アトム神の救済を望んでるんでもなけりゃあね」
 
 
  >>イヴ:
「アストロボーイがなんだって?」
 
 
  >>ブレンダ:
「そのアトムじゃない」
 
 
  >>クレイブ:
「このヘアースタイルがサザエさんみてェーだとォ?…ま、そんなことはどうでもいいんだ。残るは司令室にいるシレビックと、取り巻きの護衛をぶっ飛ばすだけだが、イヴはここからミサイルガンで制御室の窓を叩いてくれないか?俺とブレンダが爆発と同時に突入する」
 
 
  >>イヴ:
「怪我人に気を遣ってくれてんのかい?お優しいじゃねーの」
 
 
  >>ブレンダ:
「ヘリを運転する前に死なれても困るしね」
 
 
 
 
 階段を上がり、制御室の前に待機するクレイブとブレンダ。
 イヴがミサイルサイロからミサイルガンを制御室の窓に向けて連続で撃ち込む、と同時にクレイブがドアを開放。イヴに注意が向いている二人の敵兵を、クレイブとブレンダが各個撃破する。
 司令室にいたシレビックの護衛二人がこちらへ向かってきたところを階段で始末し、そのあいだに駆けつけたイヴと合流したのち、クレイブとブレンダは司令室にフラッシュバンを投げ込む。
 爆発の直前に司令室から飛び出してきたシレビックの身体を、三人の銃撃が引き裂いた。
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 いっとき成功が危ぶまれたシレビック暗殺と核ミサイルの確保は、三人の傭兵により無事果たされた。これによりEU各国首脳が集まるサミットは仔細なく開催され、米政府は軍の活躍により不穏分子と核の脅威が排除されたことを大々的に発表した。
 傭兵たちの活躍が後世で語られることは決してないであろう。彼らが欲するのは名声に非ず、戦場に富と冒険を求める彼らが正義を人殺しの言い訳に使うことはない。
 他者に与え続けてきた死が、いつか自らの身に降りかかるまで…彼らは、今日もどこかの戦場で戦い続けているのだろう。
 
 
 
 
 
 [次回へつづく…?]
 
 
 
 
 


 
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