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主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。 生温い目で見て頂けると幸いです、ホームページもあるよ。 http://reverend.sessya.net/
2024/05/02 (Thu)06:44
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2018/08/16 (Thu)22:53







様式美である



 どうも、グレアムです。現在、あるゲームの二次創作ネタをやるための準備にかかりきりです。
 そんななか、だいぶ以前に購入して半分ほど攻略したまま放置していたHacknetが公式日本語化されていたことを知ったので、今更ながらデータを消して再プレイし、一気にクリアまで進めました。

 ─本作の簡単なストーリー解説…
 ある日突然、プレイヤーのもとへBitと名乗る正体不明のハッカーからHacknet OSというハッキングに特化した未知のOSが送られてくる。「ハッキングに必要な道具を与えよう。使い方も教えよう。そのかわりに私を助けてほしい。君がこれを読んでいるとき、私は既に死んでいるはずだ」というメッセージとともに…
 Bitからの指示をもとにEntropyやCSECといったハッカー集団とともに活動していくうち、「Bitという凄腕のハッカーが突然行方をくらました」という噂がプレイヤーの耳に届くようになる。ハッカー仲間とともにBitの正体を追っていくと、EnTechというセキュリティソフト制作会社の存在が浮かび上がってきた。
 あらゆるハッキングを寄せつけない最強のセキュリティを持つEnTechとは何者なのか?Hacknet Projectとは何か?そして、Bitの遺志とは?

 ハッキング・シミュレータと題されることの多い本作、その本質はむしろ謎解きADVに近く、ハッキングのテクニックやアクションそのものにはあまり重きが置かれていない(悪く言えばハッキング作業そのものは単調)。
 しかしシナリオやストーリーテリングは白眉で、悪タレのライバルハッカーNaixの攻撃にはじまり、様々なハッキング依頼達成に明け暮れて本題を忘れかけていた頃に訪れるBit関連のミッションから繋がる怒涛の展開は時間を忘れてのめり込むこと請け合い。
 むしろ「眠いからまた明日やろう」という気持ちを抑え、バッドコンディションでハッキングを敢行することすら逼迫した状況での抜けられない仕事的フレーバーを与えてくれさえする。
 またハッカーコミュニティの雰囲気や社内メールのあるあるネタ、どうしようもなく下らなく面白いIRCチャットのログなど、本作は徹底して世界観作りが上手く、実際に生きた世界でハッキングをしている感覚が味わえるのが非常にGOOD。

 日本語テキストについてだが、極僅かに訳されていない部分はあるものの概ね良質な翻訳で、日本人にとっては(言語的or文化的に)理解できないネタがわかりやすいものに置き替えられていたりといった手心まで加えてある手際のよさである。
 一部の文章がウィンドウをはみ出して読めなかったり、ゲーム中で日本語入力が不可能なため文章を書き換える作業を行うときに不都合が発生したりはする(但しゲームクリアに支障が出ることはない)が、このあたりはコアのゲームシステムそのものに起因するところも大きいため、一概に翻訳スタッフの不手際とは言い切れない。
 唯一最大の難点はファンシーなごんぶとフォントで、これのせいで文字が潰れて読みづらいことこのうえない。俺はゲームプレイをはじめて五分足らずのうちに「頼むからフォントを変えさせてくれ!」と叫び、ゲームを一時中断してデータフォルダ内を探しはじめてしまった。生憎本作のフォントはXNB(XNA Framework用のテクスチャ規格)だったので、俺では手が出せなかったが。そこはTTFでいいじゃん…

 本編について。俺はNaixに/el.の掲示板を紹介されるルートで攻略しました(ハッキングに使用した代用マシンは気に入ってるから手を出すな、と言ってきたので、彼が使用する“メイン”のマシンに侵入してデータを片っ端から消してやったのだ)。
 初心者キラーと名高いNaixの攻撃(彼曰く「GUIでなけりゃ簡単なハッキングもできない残念なスクリプトキディ」はここでゲームを中断する破目になる)は前にプレイしたとき既に遭遇してたので、消去されるファイルのバックアップを作成しておけばすぐに復旧できることは知っていたものの、誤ってx-server.sysではなくbootconfig.dllをコピーしていたため(単純な勘違い/何の意味もない)、けっきょくlogを遡って攻撃に使用されたNaixのリモート端末に侵入しx-server.sysを分捕る“正攻法”を使う破目になった。
 全般的なハッキングの難易度に関しては、最初に削除する“はず”のSecurityTracer.exeの使い途を知っているかどうかでだいぶ変化するような気がする。ここでは詳しく書かないが、俺はこいつをSTという名前にリネームして使っていた(本作はファイルのリネームがかなり便利。他にもSSHcrack.exeをSSH、KBT_PortTest.exeをMSにする等)。
 こいつがあれば基本的にトレーサーが脅威ではなくなるので、常時のんびりハッキングができるようになるが、一部トレーサーに依存しない時間制限が発生するハッキングもあるので(IPSサーバー侵入時とラストミッション)、過信しすぎないほうがいいだろう。
 個人的に詰まった部分は.decファイルの扱いで、こいつの解析ツールは二種類存在するため(一見すると後発のが上位互換ぽいのだが実際は用途に合わせて上手く使い分ける必要がある)、そのあたりで混乱することがあった。




決して焦らず急いでIPアドレスを変更せよ!



 本作は音楽も素晴らしい。ラストミッションで流れるCarpenter BrutのRoller Mobster(いわずもがなHotline Miami 2の中盤クライマックスで使われた曲)をはじめ、メインテーマと言うべきMalware InjectionやPanic Trackを手がけたRémi Gallego(フランスのプログレ集団The Algorithmのフロントマン)の楽曲が個人的なお気に入り。他にもアンビエントなものから派手なものまで良曲揃いだ。
 かつては英語テキストということもあって人に薦めるのはちょっと難しかったが(ADV要素が強いため)、現在は日本語訳完備なので気軽にオススメできる一作です。




その気になれば人だって殺せる






実は下らないチャットログを見てるときが一番楽しい




君は真実に到達できるか?

















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