主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。
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2012/04/14 (Sat)14:22
『本来の世界のナターシャ・クロートキィ像』
わたしの名はグレアム・カーライル、かつて救国の英雄と呼ばれた男だ。いまでは一線を退き、慎ましく隠居生活をしている身である。
いまこうしてペンを手に取っているのは、なにを隠そう娘の成長をここに記そうと思ったからである。
娘の名は、ナターシャ・クロートキィ。
見た目は年齢相応の少女ながら、その正体は妖精。
この国が戦乱に揺れていたとき、ふとしたきっかけで妖精王と知り合ったのが運の尽き。若いながらも年金生活で日々を楽しく無為に過ごしていたわたしに、ある日妖精王がこの少女の世話を頼んできたのだ。丁寧なことに、執事役の遣いまで寄越して。
かくして…突如10歳の娘を授かったわたしは狼狽しながらも、どうにかして一人前に育てようと誓ったのだった。
娘を育てるにあたって、わたしは一つ目標を立てることにした。
わたしにとっての理想は、立派な職業軍人になること。
前線になど立たず、後方で的確な指示を与える指揮官。強く気丈に、それでいて気品を感じさせる優雅な物腰であれば言うことはない。このさい色気だとか、家事といった方面には目を瞑ることにする。
最初の2年間は勝手がわからず苦労したものだった。
ナターシャの才能を伸ばすには学校で授業を受けさせることが最善策だが、その授業料というのがバカに高い。1回の纏まった授業で300~500Gかかる計算で、これではわたしの年金(年500G)ではとても足りない。
授業料を稼ぐため、そして信仰心を養うために教会へ遣いに出したはいいものの、やはり聖職の手伝いというのはまったく金にならない。農場の手伝いはそこそこ収入になるものの、日々の肉体労働はナターシャをあっという間にガサツな娘へと変えてしまった。まあ年若い少女ということで、多めに見れんこともないが…
そしてこの頃のナターシャは体力的にやや問題があり、アルバイト先で頻繁にミスを繰り返していたようだ。病気にこそならなかったが、このあたりはわたしの管理ミスと言われても仕方があるまい。
肝心の学業、わたしはもちろんナターシャに軍学を専攻させたのだが、なかなか身につかずやきもきしたものだ。
13歳になってようやくアルバイトと学業の両立が上手くなってきたようだ。
ナターシャは新しく墓守の手伝いをすることになったのだが、信仰の高さゆえか成仏できずにさ迷っている騎士の亡霊の攻撃に悩まされているようだった。命までは取られなかったものの、もとが負けず嫌いなためか、なけなしの財産をはたいて武器防具を揃えて迎え撃ったところ、夜明けまで続く激戦の末に亡霊を打ち負かしたそうだ。そのことを報告するナターシャの表情は輝いていたが、わたしとしては、あまり娘に剣を振るってほしくはないのだが…
軍学に馴染めなかったナターシャは自然科学と格闘を学び始め、順調に知性と肉体的素養を養っていたようだ。そして当人はあまり興味を示さなかったが、わたしが将来のことを考えて礼儀作法の授業も取るように説得した。
この頃から城の人間とも交流を深めるようになり、特に知性的な人物との交流を好む大臣とはすぐ打ち解けたようである。
14歳になり、大臣に収穫祭のミス・コンテストへの参加を勧められたナターシャだったが、結果は散々だったようだ。もとより士官としてはともかく、お世辞にも女性的魅力には乏しい娘である。大臣の口添えをもってしても、入選すら果たせなかったようだ。
そのことが余程こたえたのか、15歳の収穫祭ではミス・コンテストには目もくれず武闘会に参加。見事に優勝をおさめる活躍ぶりを発揮した。多額の優勝賞金と、国王から直々に授けられた「至宝の剣」を手にしたナターシャの喜びようといったら、とても文章では書きあらわせないほどであった。
調子づいたナターシャは、勉学や家庭教師のアルバイトを放置して武者修行に明け暮れるようになる。
はじめのうちは森に生息するモンスターや、人気のない場所を徘徊する無頼者に返り討ちに遭い、執事のラフィエルに連れ戻されるのが常だったようだ。
だが先述の通り、ナターシャは生来の負けず嫌いである。
学校で剣術を学び、潜在的な戦闘能力をめきめきと上げると、森のモンスターを次々と討伐。次第に水郷、砂漠、山岳へとその行動半径を伸ばしていった。かつて墓守のアルバイトで培った抗魔力も役に立っていたようである。
娘が強く逞しく育つのは良いのだが、このまま危険なことを続けて最悪の結果にならなければ良いが…と心配するのは、父として無理からぬこと。
はじめは「今日はオオカミを退治したよ!」といった可愛げのあるものから、「賞金首をやっつけたの!」「悪魔と戦ったのだけれど、寸でのところで逃げられてしまったの」、果ては「トカゲ野郎を5匹も血祭りに上げたわ!」と、報告内容が次々にエスカレートしていったときには戦々恐々としたものだ。
ちなみに「トカゲ野郎」というのがドラゴンのことを指していると知ったときは仰天して、しばらく口がきけなかった。
また、その頃からことあるごとに武芸者が来訪してはナターシャに挑戦してきたが、もはや人間など相手にならぬナターシャにとっては肩慣らしにもならなかったようだ。
そんなナターシャだったが、16歳の誕生日を迎えてしばらくしたある日、パッタリと武者修行に出るのをやめてしまった。
なんでも、北部山岳地帯で出会った「武神」と呼ばれる存在に敗退を喫してから、自分のいままでの行為に疑問を覚えるようになったらしい。
それまでのお転婆ぶりがウソのように、ナターシャは勉学に励むようになった。礼儀作法はもとより語学や神学にも興味を持つようになり、戦いに明け暮れるようになって以来すっかり疎遠になってしまった教会にもたまに足を運ぶようになったようだ。
一度は失いかけた信仰をふたたび取り戻した背景には、自分がこれまに行なった殺傷行為を悔いていたからかもしれない。
そしていつの間にか女性的魅力を身につけていたナターシャは、なんと収穫祭のミス・コンテストで優勝してしまう。2年前に参加したときには選外だったとはとても思えぬ美貌に、選考者はもとより観客も目が釘づけになったという。
そのことがきっかけとなったのかどうかはわからないが、収穫祭からしばらくして、何人かの男がナターシャにプロポーズに来た。農家の男に気障な貴族、わたしの目から見ればどれもパッとしない顔ぶれであったが、そう感じたのはナターシャも同様らしい。彼女は誰のプロポーズにも首を縦には振らなかった。
17歳の誕生日を迎えたあるとき、ナターシャはこれまで自重していた武者修行の旅にいま一度出ると言ってきた。
その瞳には確たる決心のようなものが感じられ、わたしは本心とは裏腹に許可を出してしまう。もっともいまにして思えば、彼女がもう一度「北部山岳地帯」に向かう理由など、一つしかなかったとすぐに理解して然るべきだったのだが…
武者修行の旅から帰ってきたナターシャはただ無言のまま、「含光」と呼ばれる一振りの宝剣をわたしに見せた。呆気に取られるわたしを前にしたナターシャの表情からは、いままで抱えていた闇のようなものがすっかり晴れたように、満ち溢れる自信のようなものが感じられた。
その後は武者修行に出ることもなく勉学に励んでいたのだが、収穫祭でふたたび武闘会に出ると宣言したときには誰もが驚いたものだった。なにせ学校に通っているときのナターシャは淑女そのもので、てっきり誰もが、今年もミス・コンテストに出場するものだと思っていたからね。
結果は優勝、それも、誰の目から見ても圧倒的な、完璧としか言いようがない一方的勝利。果たして全盛期のわたしですら、いまのナターシャに勝てるかどうかは怪しい。そのわたしの言葉に、ナターシャは思うところがあったようだ。
そして、18歳。運命のときである。
ナターシャは、わたしのもとを離れた。もっと言えば、ナターシャはこの国から離れた。
「国王はきみに将軍職を用意している、考え直す気はないか」という将軍の言葉も、「危険だから考え直してくれ」というラフィエルの言葉にも耳を貸さず、ナターシャは旅立った。わたしは、なにも言わなかったが。
以前、占い師から「この娘は将来、賞金稼ぎになるだろう」と言われたのを憶えている。そのとき、わたしはナターシャに「おまえを無頼の徒にするなど、このわたしが許さない」と言ったものだ。
だが結果として、わたしはナターシャの出奔を許してしまった。
それは。
それは…ナターシャが旅立ったのは、決して「無頼の徒として」だからではない。
それはナターシャが、「勇者として」旅立ったからだ。かつてのわたしのように。
そしてナターシャは、いま…わたしの隣にいる。「いつかこの国に帰ってくる、絶対に」という約束を果たすために。
世界各地を旅したナターシャ。その美貌は数多の地で噂され、ナターシャに求婚を迫る男は後を絶たなかった。しかしナターシャは、これらすべてに興味を示さなかったのだ。
まさか同性愛の気があるのでは…というわたしの的外れな疑問に、ナターシャはもっととんでもない返答を寄越したのだった。
そう、ナターシャ・クロートキィはいま、わたしの妻なのだ。
血こそ繋がっていないが、実の娘同然に育てたナターシャに告白されたときのわたしの感情は、当然ながら複雑なものだった。しかしナターシャの真剣な告白に、ついにわたしは彼女を妻として娶ることを約束したのである。
『最終成績』
血液型:O型
誕生日:690年4月2日
子宮名:アリエス
守護星:火の妖精王
身長:158.94
体重:37.84
バスト:87.63
ウエスト:55.26
ヒップ:87.74
体力:414
筋力:133
知能:547
気品:554
色気:325
モラル:413
信仰:317
因業:0
感受性:335
戦士評価:470
戦闘技術:144
攻撃力:135
防御力:42
魔法評価:375
魔法技術:104
魔力:126
抗魔力:145
社交評価:276
礼儀作法:104
芸術:105
話術:27
家事評価:125
料理:47
掃除洗濯:46
気だて:32
最多アルバイト:墓守
モンスター殺傷数:80
母性:0
父との関係:101
執事との関係:34
王子との関係:60
総合得点:899
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