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（メルカーンの裏路地を歩いていると、どこからかあなたを呼ぶ声がした）

（声の主を探すと、フードを目深に被った怪しげな男があなたに向かって手招きをしている。男はあなたに近づき、周囲に誰もいないことを確かめると、ひそひそと声を潜め話しかけてきた…）

「なあ…あんた、同業者だろ？
　エッ、『何の』だって？決まってるだろ、奴隷売買だよ！
　隠したって無駄だぜ…同類は臭いでわかるんだ。
　交易で栄えるこの都市の地下賭博場じゃあ、日夜アリーナが開催されてる。
　娯楽のために、命知らずの腕自慢や運の悪い連中が戦わされてるわけだ。
　そこの奴隷商人は主に冒険者たちからアリーナで戦わせる奴隷を仕入れてる。
　冒険者たちにとっては良い商売さ。
　あんたも本業は冒険屋家業だったりするんじゃないのかい？
　なに、俺も元は…世界中を旅して回っていたもんさ。
　すぐに奴隷売買専門のバイヤーに成り下がっちまったがな。
　あんたが魔法を使って奴隷を捕まえてるのか、
　それともボール屋のレンドから道具を仕入れているのかは知らんが、
　なるべく高く売れる奴隷を効率良く集めたいとは思ってるだろ？
　そこでだ…ここに一枚のリストがある。
　俺が長い年月をかけて捕まえてきた奴隷の値段のリストさ。
　完璧なものじゃないし、中には変な名前を見ることもあるだろうが、
　596種類もの奴隷の値段を網羅してるんだ、どうだ凄いだろう？
　奴隷の値段は諸条件で上下するから、若干の誤差が生じる可能性はあるが…
　今ならこいつを、なんとたったの5000gpで売ってやろう！
　どうだ？」

（あなたは少し躊躇したあと、男に金を支払った）

「そうそう、そうこなくっちゃなあ！
　心配すんな、騙したりはしねぇさ…
　見たところあんた、それなりに腕が立ちそうだしな。
　なにより…俺ももう、そんなに若くない」

（そのときあなたは初めて、男が足を引きずっていることに気がついた。どうやら腰のあたりを酷く損傷しているようだ。いまも男は苦しそうに呼吸を漏らしている）

「とんだヘマをしたもんだよ…
　ヴェテランぶって調子に乗ってたらこのザマさ。
　そう、俺はもう奴隷売買はやってない。
　今じゃあこうやって、昔の遺産をどうにか金に換えるのが精一杯だ。
　そうそう、シェイドは正確な値段を調べるのが困難だったから載せてない。
　それと、増殖するタイプの怪物は端金にしかならんから気をつけな。
　奴隷は竜や巨人といった頑丈なやつが高く売れる傾向にあるようだ。
　見るからに体力のありそうなやつを選んで捕獲するといい。
　じゃあな、あばよ。俺みたいにはなるなよ」

（そう言うと、男は寂しそうに背中を見せて立ち去った。あなたは手元に残されたリストを見つめ、それが本当に男の言った通りの代物かどうか確かめることにした）



　［▼More…］

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　どうも、グレアムです。
　ずっと前に予告していたElona plusの奴隷売買の値段リスト、とりあえず一段落ついたかな…？というところまでデータが収集できたので公開してみました。なんか余計な小芝居がついてるけど、なんとなくこう、昔の攻略本やTRPGのルールブックみたいなテイストで、こう…なんかやってみたかったんだよ。
　公開が遅くなったのは、じつはデータ収集中に空白をスペースで入力してしまっていて、いまさら直すのも面倒なのでなるべく違和感ないよう記事にするのを四苦八苦していたせい。あんまり雑にやると無駄に容量がデカくなるし、なにより文字数制限にひっかかるので。最終的にはシンプルに纏めました。
　ちなみにこれ、全部支配の魔法を使って実際に奴隷商人に売り飛ばしてます。極一部だけ支配の魔法じゃなくてアストラル光筆を使ったりはしてますが。
　大変だった。

　余談ですが、12月のノイエルで吊るされてるマニの信者は内部的にはパンクです（結婚したらパンクのカードが出てきた）。内部的にというか、マニの信者という名前のパンクですね。なので上のリストに載せる意味はないんですが、せっかく調べたしなんとなく悔しいので掲載してます。

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