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主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。 生温い目で見て頂けると幸いです、ホームページもあるよ。 http://reverend.sessya.net/
2024/11/24 (Sun)05:49
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2013/09/30 (Mon)13:23

「俺の名はクレイブ、傭兵だ。今日もウェイストランドの旅がはじまる…」




「俺は世界を炎に包みたいわけじゃない、ただ君の心に明かりを灯したいだけなのさ♪」
 ガチャリ、「予備役兵のライフル」と呼ばれた銃のボルトを操作しながら、俺はギャラクシー・ネットワーク・ラジオの曲に合わせて下手糞な歌を口ずさむ。
「俺の心が望むのは君だけ、他のものなんかどうでもいい♪」
 グリーナー牧草廃棄所に放置された、コンテナを改造した簡易小屋の中で、俺はライフルを分解し手入れをはじめる。迷彩柄のポリマーストックを装備したこいつ、おそらくM24、か…いずれにせよレミントンM700をベースに改造したモデルだと思うのだが、確証はない。俺には大概、ボルトアクション式のライフルはどれも同じに見えるためだ。
 陽が落ちて視界が悪くなり、一番近くにあった安全を確保できる場所がこのコンテナの中だった。一夜を過ごすには、そう悪くない場所だ。他のもっと劣悪な環境に比べればマシ、程度のものだったが。
 歌いながら銃をバラしていく俺の傍らには、防護服に全身を包んだ何者かの死体が横たわっている。
 外観からは男とも女とも判断がつかなかったが、中身を確認しようとは思わなかった。防護服に傷がつき放射線に汚染されたのか、あるいは飢餓による死か、いずれにせよ人気の少ない場所に放置された死体がどんな状態かなど、調べてなんになるだろう。
「…ハァ。俺はただ彼女を幸せにしてやりたかっただけ、そのためなら世界を敵に回しても構わなかった」
 死体を相手にぶつくさと呟きながら、俺は過去の思い出に浸る。
 そう、俺は世界を焼き尽くしたかったわけじゃない。ただ、彼女の幸福そうな顔を見ていたかっただけ。凍りついた心に火を灯し、明るい笑顔を見つめたかっただけ。そのためなら、そう、結果として世界を焼き払うことになるとしても、そんなものは構わなかった。
 しかし、そうして世界を燃やした俺の手元に残ったものは、なにもなかった。
 彼女の存在は消えて無くなり、彼女のために敵に回した世界だけが俺の目の前に鎮座していた。
「人生って、なんなんだろうな。あんた、どう思う?」
 こいつも、この死体も、なにか大切なもののために世界を敵に回したのだろうか?だから、こんな場所で無様に朽ち果てる破目になったのか?大切なもののために全てを投げ出し、何一つ報われないまま。
 こいつの末路は、俺の未来の象徴なのでは?
 そこまで考えてから、俺はフッと自嘲の笑みを浮かべた。こんなものは、俺の妄想に過ぎない。
「まぁ、酒でも飲もうや。付き合ってくれるだろ?」
 そう言って、俺は死体の傍らにウィスキーの1パイント瓶を置いた。顔も名前も知らない相手に対しての、せめてもの手向けのつもりだった。こいつが下戸でなければ良いのだが。




 あてのない放浪中、リクライニング・グローブスという場所で、なんとVault101の住民に出会う。
「あら、こんな場所で会うなんて奇遇ね」
 スージー・マックは、俺が帰郷したときに作ってみせた血のカクテルにドン引きしていたウォリー・マックの姉だ。ほとんど面識はなかったが、自己主張の強い男どもに影の薄い母という家族構成だったためか、結構な女傑に育っていたと記憶している。
「これもなにかの縁かしらね。これあげるわ、放射能で汚染されてない水。外じゃ珍しいんでしょ?」
 その言葉に、俺はVault101の未来を見たような気がした。
 あの場所を出たときには不安しか感じなかったのだが、なかなかどうして、彼らは俺の助言をきっちり正確に理解していたようだ。Vault101の浄水設備はたいしたもので、自分達が普段当たり前のように摂取していたものが外界では貴重な財産であり、それを早くもビジネス・チャンスに活かしていることに安堵する。
 それに、気前の良さ。ケチな人間に人望は集まらない。本当に優れた商才の持ち主は、取引先との友好関係を維持するために鼻薬を用いることを躊躇したりはしない。
 いつ、誰が、どんな形で役に立つかわからない。味方は多いに越したことはない。目先の利益だけを追い求める者では、そういう巨視的な物の見方はできない。
 スージー・マックはそのことを理解していた。自分達の都合で利用し、追い出した、たかだか一介の傭兵に過ぎない俺に、価値があるとわかっている清浄な水を惜しげもなく手渡したことで、それを証明したのだ。Vault101は安泰だと、俺はそんな確信を抱いた。
 ただ…
「なんというか、なんだ…その、いかにもヴォールト居住者って服装、なんとかならない?」
「なにか問題でも?」
「荒くれどもに世間知らずだとナメられかねないぜ。それに、ヴォールト出身者ってだけでちょっかいを出してくる面倒な連中も多いからね、ウェイストランドには」




 そんなわけで、俺がウェイストランド流のコーディネイトを見立ててやったというわけだ。
「エート…本当にこんな格好がいいの?これがウェイストランド流?」
「もちろん、マジマジ。バッチリ決まってるじゃない、超イケてる」
 ほとんど自分の趣味全開で着せ替えさせた俺に対し、スージー・マックは疑念の表情を崩さない。
 それと武装が旧式のアサルトライフルというのも不安の種だったので、俺がピットを壊滅させたのに使ったステアーSCOUTを持たせることに。といってもこの場所自体がVault101からかなり離れており、ここまでほぼ無傷で来れただけでも心配無用というか、杞憂のような気もするのだが。
 もちろん、この銃にそんな血生臭い来歴があるなんてことは言ってない。というか、言えるはずもない。
 しつこいようだが、俺はVault101の存亡などに興味はない。ただ、たとえ過去に良い思い出がなかろうと、故郷は故郷だ。あの場所は、人間性を保っていた俺の過去そのものなのだ。もし、Vault101が壊滅したら…過去との接点を失ったら…そのときこそ、俺に人間性なんてものはカケラも残らなくなってしまうのだろう。
 ピットに居たときのように。ウェイストランドを離れ、過去に縛られず行動したときのように。
 だから、そう、彼らには平和に生きてほしい。そう思う。身勝手な話だが。



 その後、某MOD装備を手に入れるため、コンスタンティン砦に向かうことになった。
「そういや以前、暗殺を依頼してきたグール…なんつったっけ、ミスター・クロウリーだかがあそこに行くっつったきり行方不明になってたな」
 俺はかつて歴史博物館に築かれたグールの拠点アンダーワールドにて、ビジネスマン風の胡散臭い格好をしたグールの男に四件の暗殺を依頼されたことがある。脳天を銃弾で撃ち抜き、彼らが所持する「カギ」を証拠として持って来い、という、いささか条件のキツい代物だったが、金払いが良かったため引き受けたのだ。
 そして暗殺の証拠となるカギを手にしたミスター・クロウリーは、「コンスタンティン砦に向かう」というメッセージを残し、アンダーワールドを発った。以後、行方はようとして知れない。
「あっちこっちにカギ掛かったまんまだし、来る途中でおっ死んじまったんだろーなぁ」
 未だに防衛プログラムが生きている地下施設を彷徨いながら、俺はそう呟いた。
 もしミスター・クロウリーが生きてこの場所に到達していたならば、すべての扉のカギは開いているはずだし、防衛プログラムも解除(物理的な意味で)されているはずだ。しかし、ここには最近何者かが侵入した形跡がない。
 そう、思っていたのだが…




「おや、誰かと思えばスムーズスキンの傭兵じゃないか。どうしたんだ、こんな場所まで」
「…おまえさー」
 どうやら彼の本来の目当てらしい(暗殺の目的はグール差別主義者の断罪だと言っていたが、今にして思えば方便だったのだろう)、厳重に保管されていたと思われるパワーアーマーを着用したミスター・クロウリーが、まったくの健康体そのものといった感じで佇んでいた。
 ちなみに目的のMOD装備もこの場所に置いてあるのだが、今はとにかくミスター・クロウリーのことが気になって仕方なかった。
「あのさ…生きてんなら、とっととアンダーワールドに帰れよ!」
「いやなに、思いの外この場所が気に入ってしまってね」
「知らねぇよンなこたァ!いつまで経ってもおめーが戻らねーから、俺が殺したんじゃないかって噂されてすげー居づらくなったんだぞ!?」
「殺す?君が、私を?…なぜだね?」
「カルマ極悪だからだよ言わせんな恥ずかしい」
 いまいち事態を把握していないミスター・クロウリーに、思わず激昂する。ものの…こりゃあ、一人相撲だな、おい。
 とりあえず目的のブツ(後日登場予定)を回収した俺は、くれぐれもアンダーワールドに帰るようミスター・クロウリーに釘を刺すと、コンスタンティン砦を後にした。
 …カギがないと開かない扉をどう潜り抜けたのかって?コンソールだよ言わせんな恥ずかしい。
 裏話…どうやら彼は本来パワーアーマーを入手後にアンダーワールドに戻るらしいのだが、私の環境だとパワーアーマーが保管されている部屋に留まり続けていた。オーバーホール系のMODを導入すると、ちょいちょいAIがこういった誤作動を起こすのが困りものである。
 ちなみに彼、ヘルメットはなにがなんでも装備しようとしない。そんなに顔を露出させたいか貴様。本体のハンサム顔をアピールしたいのか。同様に武器に関しても、途中で入手したガトリングレーザーを耐久度フルまで修理し予備弾ごと渡してやったにも関わらず、頑なに初期装備の.44Magnumを使い続けるという強情ぶり。アズクハルといい、リボルバー好きなのかグールって。




 せっかくなので投げナイフMODなるものを導入。このナイフは例のガラクタ兵器ことレールライフルと同等の性質を持っており、四肢頭部を壁面に釘付けにすることができる。
 内部的には手榴弾のシステムを流用しているらしく、命中させるのが中々に難しい。あと、V.A.T.S.だとほぼ確実に的を外すので要訓練だ。どちらかというと背後からのスニークアタックがメインの用途だろうか、その場合サイレントキル扱いになる…なった気がする。
 ちなみに爆発ナイフ、麻痺ナイフなどといったバリエーションもあり。中でも爆発ナイフが強力無比の威力を誇るのだが、たまに経験値が入らないことがある(恐らく命中ダメージの後に入る爆発ダメージで殺してしまうと、プレイヤーが殺したことにはならない内部処理を行なってしまうのではなかろうか)。
 こいつをメインで使う際は、ぜひエイメン!エイメン!叫びながら投げてください。爆発ナイフは爆導鎖!で。ただ攻撃間隔がけっこう長いので、複数相手の乱戦では不向きです。




 旅の途中で宇宙人に誘拐されたりもした。荷物を奪われたので、人見知りが耐えれる範囲での素顔公開である。スタンロッドで宇宙人どもをメコメコにしばき倒し、脱出方法を模索することに。
 今回は登場人物の全員生還を目的としていたのだが、独房を脱出してあちこち物色していたら同居人のソマーがさっそく光の早さでお亡くなりになりおった。てめぇなにしてんだニグロガール!
 じつはこのDLCクエスト、最後までクリアしたことなかったんだよな。というわけで誰一人死なせたくないという思いからNPCを同伴させず全ての行程を独力でこなしたのだが、どうもこのクエストの醍醐味はNPCを同伴させて彼らの反応を楽しむことのようで(後から調べて知った)、わりと台無しである。
 あとはモグラ叩きのギミックの設置意図がわからずに大量のエイリアンを自力で排除して死にそうになったり(というか実際、何度か死んでる)とか、カゴにゃんのあまりのネタ度の高さに笑ったり驚いたり。
 ただ翻訳テキストが中途半端にネタ性混じってたのがどうもな。ネットスラングが散見されたりだとか、いかんせんやり方が中途半端なせいでイマイチ乗り切れなかった。コンシューマ日本語版だとどうだったろうか。というかFOJP版の翻訳テキストって、かなりの量をコンシューマ日本語版から流用してるっぽいんだが、いいのかこれ。今更だけど。
 しかし、ま、なんだ。やっぱりどうも、60年代SFってのは肌に合わんのー。セインツロウ3のDLCのときも思ったんだが。俺にはブレードランナー以後の、退廃的な電子色の近未来が性に合ってる。2つで充分なんだよ。




 そして霧煙るポイント・ルックアウトにも行って脳味噌削られたりした。
「あいつら絶対許さねぇ」
 髪の毛の恨みは怖いんだぜ。
 あと、このDLCクエストの中盤あたりからクエストマーカーがまったく機能しなくなって焦った。ウェイストランドに帰還してしばらくしたら元に戻ったけど。
 この島のアパートなんかは自宅に最適なんだけど(バスルームあるしね)、そのためだけに移住する気にはなれんよな。せめてマトモに機能してる友好的コミュニティの一つでもあればねぇ。




 で、まぁ、帰ってきてみると、普段は対岸越しにレイダーと撃ち合いをしていたスパミュー2人組が対岸の向こう側まで移動しておった。泳いできたのかお前ら。
 そして姿を消したレイダー達。怖すぎる。





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2013/09/28 (Sat)10:50

「俺の名はクレイブ、傭兵だ。今日もウェイストランドの旅がはじまる…」




 銃火とともに死に絶えたレイダーどもの死体をあとに、俺とワーナーは前進を続ける。
「アンタ、腕利きの傭兵だってな。パラダイス・フォールズの奴隷商人から噂を聞いたぜ」
「えー…どうせ良くない噂なんだろうなぁ」
 眼帯をした、スネーク・プリスキンみたいな風貌の男ワーナーと出会ったのはウェイストランド北端の列車トンネルの中だった。彼はピットと呼ばれるレイダーの巣窟から逃げ出し、過酷な労働環境にある奴隷達を開放するための協力者を探していたのだという。
 そしていま、ピットでは「トロッグ化」と呼ばれる謎のミュータント変異現象が発生している。人間が突如知性を失った化物に変身する恐ろしい奇病で、原因は未だに掴めていない。
 だが最近になって、ピットを支配するレイダーの頭領アッシャーが「キュア」と呼ばれるトロッグ化の治療法を発見したという。もしアッシャーがキュアの技術を独占すれば、奴隷は二度とアッシャーに逆らえなくなる。
「だから、俺はアンタにアッシャーからキュアを盗み出して欲しいのさ。もしキュアさえ奴隷達の手に渡れば、形勢は逆転する。奴隷達は圧政から開放されるんだ」
「政治に興味はないね。俺に興味があるのはキャップだけさ」
「金はない。こうしよう…すべてが終わったら、俺はキュアの技術をアンタと共有したい」
「ウェイストランドでトロッグ化の治療法などあっても何の役にも立たんぜ」
「今はまだ、な。これはあくまで俺の見立てだが、いずれはウェイストランダーにもトロッグ化が発症する可能性がある。もしそうなったとき、その治療法を知ってるのがアンタだけだとしたら…さて、どうなるかな?」
「なるほどね。金でも物でもない報酬って発想は気に入った、手を貸そう」

 こうして、俺はワーナーに協力することになった。
 しかし正面から突入する気満々でピットに侵入しようとした俺を、ワーナーの一撃が襲う!後頭部を殴打され昏倒した俺の耳元で、ワーナーがそっと囁いた。
「バカな真似をするんじゃあないぜ、若造。そんなんじゃあ命が幾つあっても足りねぇ、ここは奴隷として内部に潜入するんだよ。あとのことは、ミディアって女がピットの中で指示をくれる。上手くやるんだぜ」
 畜生め…心の中で悪態をつく俺の傍らで、「新しい奴隷を連れてきた!こいつの身ぐるみ剥いでピットに放り込め!」とワーナーががなり立てる。
 少なくともここで一つ、ワーナーは俺曰くの傭兵協定を破ったことになる。曰く、「傭兵は依頼を遂行するために存在する。しかし、依頼の遂行手段に口を出す資格は誰も持たない、依頼者すらも」だ。もちろん、最初から指示があった場合は別だがね。
 傭兵がもっとも嫌うのは、「隠し事と裏切り」だ。こいつは先が楽しみだぜ。

 囚人服に着替えさせられた俺の傍らに、なにやら性格の悪そうな女が立つ。どうやらこいつがワーナーの言っていた協力者ミディアらしい。
「なんてザマなの、まったく。ワーナーは今度の協力者のことを『賢い男』と言っていたはずだけどね…チッ」
 あ…
 いま、こいつ、舌打ちしやがった。
「待ちなよ女」
「あん?なにさ」
「いいかクソアマ…俺の目の前で、俺の前ではなッ、『舌打ち』と『わざとらしく見せびらかすようなアクビ』はッ!『Kill Me』と同意語なんだぜッ!!」
 俺の生理的嫌悪感を掻き立てたミディアの頭を、隠し持っていた小型のリボルバーで撃ち抜く!
 それと同時に、周囲を警戒していたレイダーどもが一斉に発砲してきた!そいつらを命懸けで斃し、どうにか装備を奪い取ることに成功する。




「なんだってんだクソが、奴隷が奴隷を撃っちゃあいけねェっつーのかよォーオイ」
 なんだかんだでそれなりに気に入った装備が手に入り、これは幸先良さそうだとこれは内心での感想。
「しかしどうもあの女、不死属性持ちのようだな…忌々しい……まぁいい。ここの連中に、ウェイストランドの流儀ってヤツをたっぷり教育してやらなきゃあならんよなァーッ!」
 ひたすら殺戮するのはウェイストランドの流儀ともまた違う気はするが。
 決意を新たにしたはいいものの、レイダー達はピットの立体構造を駆使して多角的な攻撃を仕掛けてくる。さすがに捌ききれないため、一度屋内に避難する。が。
「あ、あなたは…」
「ゲッ、クソアマ」
 どうやらそこは、ミディアの棲家のようだった。気まずい空気が流れる中、俺を追ってきたレイダーどもが狭い屋内に大挙して押し寄せてくる。




「…ンマァ、たった一つの狭い入り口から入って来るってンだから、処分は楽だがよォー…たぶん、ノルマンディー上陸作戦のオマハビーチでMG42をぶっ放してたドイツ兵ってのはこんな気分だったんだろうぜ」
 距離と高低差を利用して攻撃してきたさっきまでとは違い、これ以上にないほどラクなコロシで拍子抜けである。入り口に向けてトリガーを引くだけの簡単なお仕事です。通称逆オマハビーチ。
 屠殺現場と化した宿舎内を迷惑そうな目で見つめながら、ミディアが愚痴をこぼした。
「もう充分楽しんだでしょう?そろそろビシネスの話をしない」
「おまえ、ホンットーにヤな女だな」
 ミディアの口から語られた今後のプランというのは、こうだ。
 まず奴隷として働きレイダーの信頼を得る。そして地下闘技場の勝ち抜き戦でチャンピオンになり、勝者の権限でアッシャーと面会する、というものだ。あとはアッシャーを殺すなり、キュアを奪うなりお好きなように、というわけである。
「…なぁ。それってつまり、『しばらく普通の奴隷として過ごせ』って言ってるよな?それプランって言っていいの?俺のことナメてる?」
「他に良い案があるなら言って欲しいけどね」
「奴隷全員に武装させる。蜂起する。レイダーどもを潰す。ザッツオール」
 ハァ…ミディアがため息を漏らす。
「それじゃ被害が大き過ぎるでしょ。私達はなるべく奴隷を死なせたくないのよ」
「へー。自分達の手は汚したくないから、余所者を引き入れて無茶振りするのが正しいと仰る。見たところ、ここは鉱物資源が豊富なようじゃないか。どうせ余所者を雇うんだったら、それこそタロン・カンパニー一個小隊でも雇ってだなァ。レイダーどもをぶっ殺してもらって、報酬は鉱物資源の年間歳出量の10%を上納するとかいう契約書でいいじゃない」
「それじゃ結局搾取されることに変わりはないじゃないのよ。それに鉱物資源を頼るなら、やっぱり奴隷みたいに働かなきゃならなくなる」
「甘い汁は吸いたい、犠牲は出したくない、どんだけワガママなんだクソ奴隷どもが。施しを受けることに慣れ過ぎちまったのかァ?」
 駄目だ、この女と話してても埒があかん。それに、このままじゃストーリーが進まない。

 とりあえず奴隷としての義務を果たすため、スチールヤードに向かうことにした。
「しかし、採集すんのが鉄のインゴットとはね。鉄て。なにが悲しゅうてそんなクッソ重たいモンを。たとえ自分のモンにならなくてもサァー、金とかのほうがモチベーション上がるよねぇ。ゴールドラッシュの夢の追体験とかいいじゃない。あァ哀しきプロレタリアは夢を見ることすら適わないー♪」
 ほとんど自暴自棄になりながら、俺はデタラメな歌を口ずさみつつスチールヤードを徘徊する。手にオートアックスと呼ばれる鋼材切削用の電気ノコを握りながら。
 このスチールヤードでは、例のトロッグと呼ばれるミュータントが徘徊しているらしい。オートアックスは護身用だ。現状では手持ちの弾薬があまりに少ないため、こんなモンでも使わなければマトモに戦えないのである。




「アァ…こーんなモンで、こーんなヤツを切り刻んでもサ…なァーんも楽しくないんだよねぇ」
『ギェェエエエーーーッッッ!!ブギャギャギャ!』
 ギャリギャリギャリギャリ!
 大量の返り血を浴びながら、俺はこの奇怪なバケモノを裁断していく。金属を切断できるノコで、生物の骨肉を真っ二つにするくらいはなんてこともない。台詞とは裏腹に、俺はけっこう楽しんでいた。
 気づけば鉄のインゴット集めもかなり捗り、与えられた仕事はきっちりこなす生来の生真面目さが自分でもちょっとイヤになる。
「一度に50個も集めれば御の字かねェ。しかし、これじゃ本当にただの有能な奴隷だぜコリャ」
 帰還したとき、予想以上の成果だということで色々と装備品を賜ったりもしたのだが、ぶっちゃけどれもダサくて着たくないものばかりだったのでゴミ箱に捨ててきた。




 翌日、広場で圧政者アッシャーの演説があった。内容はまったく憶えていないが。
 ともかくここでのミディアの粋な計らいで、俺は地下闘技場のファイターとして戦うことになった。これは本来優秀な奴隷をレイダー側に引き抜くためのもので、優秀な成績を収めた者にはアップタウンでの不自由のない生活が約束されるという。
 まあ早い話が、地下闘技場のチャンピオンになれるくらい優秀だったら、わざわざアッシャーを敵に回す必要なんかなくなる、とゆーことだ。誰も奴隷を助けようとしないのはそういうことで、奴隷を助けることができるくらい優秀だったら、自らが搾取する側に立てる環境が整っているというわけだ。
 なるほどアッシャーは上手くピットを運営しているな、と俺は思う。つまるところ、ここで奴隷に身を堕としている連中は技術のない「役立たず」か、現状に満足している奴隷根性の身についた「負け犬」の二種類しかいない、というわけである。無能な奴隷が優秀なレイダーに逆らうなどおこがましい、この点になんの問題があろうか?これこそ社会の縮図だ。

 とはいえ、俺はレイダーどもと肩を組んでこんな穴ぐらで一生を終える気はない。依頼者がクズだろうと、とりあえずは任務を遂行してやろうじゃないか。
 地下闘技場で闘士どもを次々と屠り、見事にチャンピオンの座を勝ち取った俺。それもこれも、すべてV.A.T.S.システムのおかげだ。かつてドクター・ジマーに強化反射神経の手術を受けたとき、ついでにデカくてかさばるピップボーイを分解して全身の体内に分散して組み込んだおかげで、外見からは俺がピップボーイ所持者だとは…Vault出身者だとは悟られることがない。
 ニューラル・インターフェースとARシステムの連動、強化反射神経とV.A.T.S.の組み合わせは見事にバッチリとハマッた。モニターや外部端末を排除したことでサイズがスマートになったことも大きい。

 そして、俺が地下闘技場のチャンピオンになったとき…連中は愚かにも、ピットの入り口で奪い去った俺の装備を返してきたのだ。この迂闊さよ!おそらく、せっかくチャンピオンになったのだから装備を返却してもすぐに逆襲してくるなどとは考えなかったのだろう。
 しっくりくる戦闘服に着替え直した俺は周囲のレイダーどもを始末すると、アッシャーの根城へと向かった。装備が帰ってきたならば、わざわざ謁見に乗じて暗殺を目論むなどという遠回りな手段を取る必要などない。皆殺しにしてやる。






 アッシャーが君臨する屋敷とその周辺を一望できる高台を確保し、周囲をシロアリのようにたかる…もとい、護衛についているレイダーどもを次々と狙撃していく。このステアーSCOUTはピットで入手したものだが、なかなかどうして使い勝手が良い。気に入った。
「…ワン・ダウン…ツー・ダウン…スリー・ダウン……」
 BLAM!BLAM!BLAM!
 キルカウントを口ずさみながら、俺はひたすらに淡々とレイダーを処理する。やがて外に生存者が一人もいなくなったことを確認した俺は、アッシャーの屋敷へと侵入した。




「へぇ…五連発のボルトアクションで近距離集団戦っても、案外なんとかなるもんだな」
 アッシャーは多数の屈強な護衛とマシンガン・タレットに守られていたが、V.A.T.S.システムの敵ではなかった。グリムリーパー・スプリント・プログラムによる機能ブーストのおかげもあるだろうが、それにしても、こうもアッサリとカタがつくとは。まさに瞬殺である。
 .308口径弾で頭部を粉砕されたアッシャー以下護衛数名、そして研究員らしき女の死体を見下ろしながら、俺はキュアなるものを探すため周囲を観察した。俺の任務はあくまでキュアの奪取で、アッシャーの暗殺ではない。ここまで暴れればもう関係ないというか、むしろボーナスを期待しても良いレベルだが。




 しかし、キュアの正体を知った俺は愕然とする。
「まさ、か…これがキュアなのか?この…赤ん坊が……!?」
 キュア=トロッグ化現象を防ぐための抗体。
 研究設備が整った部屋、カプセルで厳重に保護されている赤ん坊を見つめ、俺はすべてを理解した。
 つまり、抗体を持った赤ん坊ってことか。結局のところワーナーは、赤ん坊を攫ってこいと俺に依頼したのだ。自分の手を汚したくないがために。奴隷を救うための研究材料に赤ん坊を使うと、ヤツはなぜ俺に言わなかったのか?キュアの正体を知らなかったからか?いや、そんなことは有り得ない。




 俺はワーナーに会うため、死体が積み重なるアッシャー邸を後にした。
 赤ん坊をどうしたかは、あえてここで書く気はない。




 ワーナーは奴隷居住区の中庭にいた。その手には自慢の.44マグナムが握られている。
 ヤツと対峙した俺は、ゆっくりとステアーSCOUTの銃口を上げつつ話をはじめた。
「そういえばあんたは、肝心のキュアの正体がなんなのかを俺に言わなかったな」
「なぜだかわかるか?それはオマエが甘チャンだからさ…いつも顔を隠してるのは、自分に自信がないからだろう?そういう野郎は、決まってつまらない良心で間違った行動を取るもんさ。現に今、オマエはガキを持ってきてないしな。まぁ、ここまでアッシャーのクソ野郎どもに打撃を与えてくれたんだから、それで良しとするぜ」
「良心?バカな、くだらない良心を捨てきれてないのはあんたの方さ」
「なんだと?」
「アンタに良心がないなら…本当に良心がないなら、パラダイス・フォールズでの俺の評判を鵜呑みにして、最初から俺に赤ん坊を攫ってこいと頼めば良かったんだ。そうしなかったのは、あんたの中で赤ん坊を攫うのは後ろめたい行為だっていう認識があったからさ。そうでなければ、そもそも余所者を引き込もうなんて発想自体が出てこないはずだ。あんた自身がやれば良かったんだから」
「俺じゃあやれない理由があった。最初に言ったろう、俺は連中に面が割れてる。だから、外の人間を使って連中の油断を誘う必要があったんだよ」
「本当にそうか?あんたじゃレイダーとアッシャーどもを倒せないと?俺よりザコだから?いいや違うね、あんたほどの実力があれば、俺と同じようにすることは可能だったはずだ。そして、それはあんたにもわかっていたはずさ。でも、やらなかった。なぜか?」
 そこで俺は一呼吸置いたあと、とびきり邪悪な笑みをマスクの内側に浮かべて言った。
「あんたは自分の手で赤ん坊を取り上げるのが怖かったんだろ?赤ん坊の目を見ながら、奴隷を救うためにそいつを切り刻まなきゃあならない未来のビジョンを見ちまうことに良心が耐え切れなかったんだろ?赤ん坊を抱き上げるのが…怖かったんだろ?えぇ?今後あんた自身のガキが産まれたとき、そいつを見るたびに自分がバラした赤ん坊のことを思い出すのがよ」
「だからなんだ!」
「だから?だから、そう、あんたは汚れ仕事は全部俺に押しつけることにしたのさ。隠し事までしてな」
 そこまで言ったところで、しばらく間が空いた。沈黙の間だ。
 やがて黙ったまま銃を構え続けることに疲れたのか、ワーナーが口を開いた。
「それで…これから、どうなる?」
「ハッキリ言おう。俺は見知らぬ赤ん坊がどうなろうと、知ったことじゃない。まして、ピットの奴隷の将来なんてのはそれ以上にどうでもいい。だがあんたは俺に隠し事をした。俺をコケにして、職業上の信頼を失わせた。俺にとって大事なのはそこだけだ。だからあんたは、死ぬしかないのさ」
 俺が、死ぬしかない、と言ったあたりで、ワーナーが撃鉄を起こした。俺は間髪入れずにV.A.T.S.システムを起動し、ワーナーの腹に二発、心臓に一発の銃弾を送り込む。




 ワーナーの死を合図に、奴隷たちが一斉に襲いかかってきた。しかし、レイダーの精鋭やアッシャーを殺した俺にとって、戦闘慣れしていない奴隷など物の数に入りすらしなかった。ふたたびV.A.T.S.システムを起動し、奴隷たちの頭部に正確に銃弾を叩き込んでいく。
 けっきょく、ピットを救うはずだった俺は死と破壊をもたらしただけだった。逃走するミディアを視界の端に捉えた俺は、思わず声をかける。
「ミディアよ。あんたは俺に報酬なぞ用意はしちゃいまいが、俺からはとっておきのプレゼントがあるんだぜ」
 そう言って、彼女の頭部に銃弾を叩き込んだ。今度はちゃんと死んでくれた。ボルトをがちゃりと動かして薬莢を排出しながら、俺は安堵のため息を漏らす。
「俺の商売道具はな…鉛弾だよ、レイディ」




 ワーナーは最初、ウェイストランドにトロッグ化現象が蔓延する可能性を示唆していた。たしかに無視できない問題だ、ワーナーのようにピットからウェイストランドに逃げ込んでくるやつが出てきたら、病原体を体内に持ち込んでくるやつがいたら、悪夢は正夢になりかねない。
 ピットとウェイストランドを繋ぐ橋を渡りながら、俺はレイダーがしこたま仕掛けた地雷の爆薬を抜き取り、橋の基部に仕掛けていった。仕上げに秘蔵の小型核弾頭(通称ミニ・ニューク)を幾つか設置し、信管に接続する。
 やがて爆音とともに橋が崩落し、廃車の列が次々と河に飲み込まれていく。
 これで、ピットとウェイストランドを行き来する手段はなくなった。まさかトロッグ化現象も、風だけを頼りにウェイストランドまで届くことはあるまい。それは同時に、ピットの住民には逃げ場がなくなったことをも示唆しているが、あんな連中のことは心底どうでもいいので、別に構わない。

 けっきょく、今回の仕事はただのくたびれ損だった。とはいえワーナーの依頼は徹頭徹尾、俺曰くの傭兵の流儀に反するものだったので、いまさら報酬どうのと思い煩うこともなかったが。



    **    **    **    **



 というわけで、The Pitt編でした。クレイブ激ぉこモード発動でとんでもないことに。
 The Pittは何度かクリアしていて全容を知っていたので、あえてラフなプレイに走ったところ相当に暴力的な内容になってしまいました。ウソ日記もそれに比例していままでにないほどバイオレンスな展開に。
 次回以降はもうちょっと穏便に済ませたいと思いますですはい。





2013/09/26 (Thu)18:16

 どうも、グレアムです。Fallout3日記はじまるよー。

 嘘日記を何度か書いたことで主人公のキャラが一人歩きをはじめたので、せっかくだから「主人公=プレイヤーの分身」ではなく、個別のパーソナリティを設定しておこうと思った。




[基本データ]
 名前:クレイブ(Clabe) 性別:男 年齢:19 カルマ:極悪人

[略歴]
 Vault101出身。浄化プロジェクトを再開するためVaultの隔壁を開放した父を追って外の世界へ。その後スプリングベールの農場に潜伏していた元娼婦のシルバーを殺害し、彼女の財産と家を略取。それを元手に装備を整え、傭兵として生計を立てることを決意する。
 偶然訪れたGNRプラザにてBoSとスーパーミュータントとの戦闘に巻き込まれ、そのときの縁で紹介されたスリードッグから父の足取りを偶然知る。もともと父の行方には興味がなかったが、成り行きでトレンキルレーンの呪縛から父を開放した彼はそのまま浄化プロジェクトに関わることになる。
 現在はウィルヘルム埠頭の旧スパークル邸を拠点に活動している。

[性格]
 重度のガンマニアで、ナード。Vault101では理解者がおらず、辛い幼少期を送ったことが現在の捻じ曲がった人格を形成したものと思われる。基本的にモラルが行動の規範になっておらず、その場の感情の赴くままに物事を判断する。
 射撃は得意だが格闘戦は滅法苦手。レーザーやプラズマといったSF兵器は大嫌いな実弾火薬至上主義者である。また手クセが悪く、ヘアピンを使った鍵開けが得意だったが最近爆薬による開錠方法を編み出したため、鍵開けスキルが無用の長物となってしまった。

[勢力関係]

 <Vault101>
 結果として父と自分がVaultの平和をぶち壊してしまったことに後ろめたさを感じており、贖罪も兼ねてできるだけ彼らを援助しようと思っている。が、幼少期に良い思い出があるわけでも、特に親しい友人がいるわけでもなかったため、内心ではいつ滅びても構わないと思っている。




 <メガトン>
 モイラのサバイバルガイド作成に協力した縁で住民とはそれなりの面識があるが、最近はほとんど訪れていない。メガトン中心部の不発弾の信管を解除して得た自宅には一度も入ったことがなく、現在は不法居住者の溜まり場と化しているが、そのことは別に気にしていないらしい。スーパーミュータントの作ったゴアバッグの中身をジェリコの自宅にばら撒くのが趣味だったが、最近はそれも飽きたようだ。




 <リベットシティ>
 たまにマーケットに顔を出すことはあるが、住民とはほとんど接点はない。ここでドクター・ジマーから受けた強化反射神経の施術に何度も命を助けられており、いつかは連邦に行ってみたいと思っている。ハークネスの失踪に自分が関わっているという噂が立ち、そのせいで最近は近寄り難い場所となってしまった。




 <パラダイス・フォールズ>
 なぜか奴隷商人からのリスペクトを一身に集め、正直、困惑気味である。奴隷ビジネスには一切関わっていないのだが…奴隷商人に好意を抱いているわけではないが、手広くビジネスを展開している彼らとのコネクションは非常に有用であると理解しているため、表向きは友好的な付き合いを続けている。ガンディーラーのプロントとはオタク仲間だが、大量の銃火器を用立ててやったにも関わらず品揃えが一向に改善されないのが気がかりである。




 <アンダーワールド>
 個人的お気に入りのスポット。とはいえ住民からは変人扱いされており、「ネクラのスムーズスキン」「スムーズスキンのくせに顔なんか隠しやがって」と罵られ涙目になることもしばしば。装具屋を経営するチューリップとはちょっとイイ仲らしい。最近、この場所に馴染みがあるはずのリトル・ムーンビームが顔を見せないことを心配している。




 <テンペニー・タワー>
 インターフォン越しにがなり立てる五月蝿いグールの頭を吹っ飛ばした縁で、チーフ・グスタボと度々銃火器の取り引きをするようになる。冒険野郎ダッシュウッドに密かな憧れを抱いているが、実際はまったく相手にされないため少し寂しい思いをしている。アービング・チェンとはウマが合い、ビリヤード仲間として親交がある。が、二人ともビリヤードはそれほど上手くない。

 <カンタベリー・コモンズ>
 往来でコスプレ・ヒーローショーを演じていた変人たちをその場で瞬殺したことをアンクル・ロエに評価され、以降は彼がキャラバンとの仲介役を演じてくれている。しかし、はじめに幾らかの投資をしてからはまったく立ち寄っていない。




 <タロン・カンパニー>
 敵対的同業者。はじめは一方的に攻撃を受け、現在では両者ともに険悪な感情を抱いている。タロン側にとっては突出した一匹狼の存在は許し難いものであるらしい。それでも当初はタロン側につく選択肢も残されていたのだが、至高のオーバーロードを暗殺したことで両者の溝は埋め難いものになった。

 <レギュレイター>
 まるで親の仇のように追い回してくる、自称「正義の体現者」の集団。度々モラルに反する行為を見咎め、これを諌めるために実力行使に出てきたところを撃退して以降、「仲間の敵討ち」という名目が積み重なり現在も順調にボディカウントを増やしている。

 <ユニオン・テンプル>
 壊滅。基本的に個人主義を是とするため、庇護者を必要とする奴隷のことをあまり快く思っていない(か弱い人間に無償の援助を提供するのは当然のこと、みたいな態度が気に喰わないらしい)。彼らを助けるため奴隷商人を始末するか、それとも奴隷商人に協力して彼らを始末するかの瀬戸際で、単純な利益追求の観点から奴隷を皆殺しにした。この一件が奴隷商人のリスペクトを集める遠因となったのだが、当の本人は自覚していない。

 <アレフ、ファミリー>
 壊滅。両親を殺害したイアンを連れ去ろうとしたヴァンスをアレフの住民が見咎め、銃撃戦に発展したところに遭遇。息を引き取る直前のエヴァン・キングにファミリーの壊滅を託され、一本のワインという報酬でこれを引き受ける。ファミリー殲滅後、彼らのターミナルから血の有効活用法を知り、以後は体調改善のため定期的に血液を摂取するようになる。ちなみにルーシー・ウェストとの面識はないが、アレフ壊滅の原因と疑われ一方的に嫌われている。

 <エンクレイブ>
 浄化プロジェクトの絡みで命を狙われることになった集団。個人的にエンクレイブ・ラジオのファンなので、これは悲しい事実である。彼らの装備する光学兵器やパワーアーマー等にも興味はないため、戦利品目的で戦う理由が薄いのもつらい。できることなら交戦を避けたい相手である。

 <アンデール>
 <ビッグタウン>
 <デイブ共和国>
 壊滅。その他、小規模コミュニティの壊滅多数。

 <備考>
 ここに記述されていない勢力(BoS、アウトキャスト等)との接点はほとんどないものとする。



    **    **    **    **



 とまあ、一応こんな感じだろうか。ちなみに名前Clabeは俺の好きなゲームBLOODの主人公Calebのアナグラムである。特に意味はないが。
 メガトンとはほとんど接点がないという設定だが、これはコンシューマでのプレイ時にずっとメガトンを拠点にしていたため。ぶっちゃけあの街の景観はすこし飽きた。爆破しても特に面白くないしなー。
 その他、ストーリー設定の端々にウソ情報を織り込んでます。ゲーム未プレイの読者は鵜呑みにしないように。また、MODを入れてもここまでストーリーが変わることはそうそうないので念のため。





2013/09/24 (Tue)12:47

 どうも、グレアムです。最近ずっとFallout3ばっかやってます。なんて報告も今更感が漂ってきた。




 オヤジをスプリングベールに連れてきたついでにクソアマもといクソアマタのヘルプメッセージを受信したので、せっかくだから故郷Vault101に里帰りでもしてみる。
「…最初は善人に徹するつもりで、誰一人殺さずに出てきたんだよなぁ…」
 それが今じゃどうだ。レギュレイターからは暗黒大魔王みたいな扱いでつけ狙われるわ、パラダイスフォールズの連中は異様にフレンドリーに接してくるわ、悪人街道まっしぐらじゃないか。
 つーか俺の場合、悪行しまくってるんじゃなくて善行積んでないのが良くないっぽいんだよな。
 そんなことを考えつつ、故郷へと続く隔壁を開く。




 Vault101に入ってまず目にしたのは、若者の死体。
「あの平和だったはずのヴォールトに、いったい何が…?」
 はっきり言ってここには良い思い出なんかないし、特別親しい人間なんかいなかった。正直、俺はここの連中がどうなろうと関心はない。
 しかし、それでもここは普通の人間が安全に暮らしていただけの場所で、その環境をぶち壊してしまったのは自分の父だ。もちろん理由はあったが、だからといって許されるような行為ではない。そしてその責任の一端は自分にもある。せめても落とし前はつける必要がある、というのが今回の帰郷の動機だ。




 オフィサー・ゴメスと再会し、ここではVaultを開放しようとする勢力と、安全確保のためにそれを許さない監督官一派の間で諍いが起きているという話を聞く。要するに、よくある若者と大人の闘争だ。ちっぽけな規模の抗争とでもいうか。
 しかし人手が足りないからといって、こんなジイさんすら治安維持に駆り出すってのはどうなんだ。手がめっちゃ震えてるじゃねーか。




 昔、自分の誕生パーティをやった食堂で悪ガキ一味の一人だったウォリー・マックと再会。驚いたことに彼はブッチと袂を分ち、監督官一派についているという。ブッチやアマタのような、夢見がちな子供の戯言にはついていけないそうだ。
 そういえばこいつは頭の回転はそこそこ早いほうで、ブッチに従いながらもどこか見下していた印象がある。もっとも、俺はそんなこいつの抜け目ない部分を逆に警戒していたのだが。
「まさか銃オタのお前がこんな姿になってるとはな。驚いたぜ、まったくよ」
「大変なことになっちまったな。俺のオヤジのせいで…タバコ吸うか?」
「ありがたいね!ヴォールトじゃタバコは作ってないからな」
「しかし、こう…古巣ってのもいいもんだよな。俺が言えた義理じゃないが…」
 そう言いながら、俺はバックパックから取り出したウィスキーと血液パックの中身をガラスピッチャーに空け、シェイクしはじめた。
「…なにやってんだ、それ」
「地下鉄に住んでる、ファミリーって連中に教わったんだ。血の味わいかたっていうのかな?こいつを飲むと、全身に活力が湧いてくるんだ。ウォリーも一杯どうだい?」
「いや、俺はいいや…」
 血のカクテルを飲み干す俺を、あからさまに引いた態度で見つめるウォリー・マック。まあ仕方ないか、あれでも多少オブラートに包んで話したのだが…
 こいつを飲むと活力が湧く、と俺は言ったが、実際には定期的に血を飲まないと身体が思うように動かなくなってしまうのだ。ファミリーと違うのは、俺にとってこれは食事ではなく生命維持薬のようなものだ、ということ。食事は食事で別に摂る。
 必要に迫られれば人体から直接血を摂取することもあるが、平時にそれをするほど悪趣味ではない。俺ってばけっこう潔癖症だから、血液パックがあればそれに越したことはないのだ。

「ところで、ブッチは元気かい?」
「なんで俺があのバカのことなぞ気にしなきゃならねェ?あいつ、外の世界に出てギャングの一大勢力を作るとかなんとかほざいてるよ。寝言もいい加減にしろってんだ」
「…トンネル・スネーク、世界に羽ばたく…か。いいね、それ。いいかもしれない」
 ウォリー・マックから聞いたブッチの壮大な夢に、俺はわりと本気で関心していた。夢があるって、素敵やん。こんな希望のカケラもない世の中で、そういうデカい夢を持てるってのはいいもんだ。
 そして、それが俺の行動を決定した。Vaultを開放しよう。
 最初は俺もVaultの解放をガキの妄言だと思っていたし、安全のためにも誰一人Vaultから出さないつもりでいた。
 しかし最初に言ったように、俺は基本的にVaultの住民がどうなろうが知ったことではない。であれば、行動の意思がある連中には自由にさせてやってもいいんじゃないのか。それでここが壊滅するようなことがあれば、それこそ知ったことではない。




 監督官のオフィスへ向かう途中、ガードの襲撃を受けた。
「あッ、貴様はあの医者の…!!もう逃がさん、今度こそ確実に殺す!」
「…オフィサー・ウィルキンス、正当なる防衛って言葉を知ってるかい」
 BLAM!BLAM!BLAM!
 銃のトリガーに指をかけるガードに、俺は容赦なく銃弾を浴びせる。
「殺すなんて台詞は、相手の息の根を止めてから言うもんだぜ。俺たち傭兵の世界ではな」




 老獪な監督官は、心なしか以前より疲弊しているように見えた。
「いまさら戻ってきて、ついに私を殺しに来たか?」
「馬鹿を言うんじゃないよ。いまこそヴォールトを開放するときだ監督官、もう安全のためなどと言ってる場合じゃない。このままでは住民は、ヴォールト101はゆっくり死に絶えていくだけだ」
「…すべてはヴォールト・テックからの指示だった。純粋な血族の保護、それが最優先事項だった」
「俺はヴォールト・テック本社に行ったことがある。ただの廃墟だったよ…もうヴォールト・テックは存在しない、なら血筋に拘ることになんの意味がある?もうここは実験施設なんかじゃない、ヴォールト神話を終わらせるべき時だ。そして…そう、そして、ただの人間として生きるのさ。ヴォールト住民なんて肩書きは必要ない」
 どうやら俺の説得に、監督官は心を動かされたようだ。
「わかった。そろそろ歳寄りは引退し、若者に未来を委ねるべき時かもしれん…アマタを私の後任にしよう」
「そうか。うん…え?いや、それはちょっとマズイ!」
 決断するや否や全力でアマタの居場所まで走り出す監督官、それを追う俺。
 まったく、このオッサンの親バカっぷりは変わらんな!
「待てよオッサン、あのアホ娘に指導者は無理だ!」
「なんだ、なにが不満だ?」
「全部だ!知性、経験、判断力、どれも欠けている。少なくとも、今は…誤解してもらっちゃ困るが、俺はあんたの指導力を疑ったことはない。あんたには経験があるし、なにより多少は外のことを知ってるんだろう?せめてアマタを後任にするなら、しばらくはサポートが必要だ」
「しかし、いままで争っていた相手が政策の指導につくのは彼女らが納得しないだろう」
「あのな監督官、たしかにアマタは大人になったかもしれない。だが、まだあんたの父親としての仕事は終わってないんだよ」
 スプリングベールの農場で廃人同然の暮らしを送っているオヤジの姿を脳裏に浮かべながら、俺は監督官に言った。
「そろそろ、普通の親子として暮らしてもいい頃だ。監督官とその娘、ではなく。ヴォールト神話の終わりってのは、つまり、そういうことだ」

 最後の一言が効いたのか、それ以降の両勢力の話し合いはスムーズに進んだ。
 あまりの急展開にアマタは驚くやら、喜ぶやら、呆れるやら、とにかく感情をくるくると変えたあとで、俺に対してある提案を持ちかけてきた。
「あなたの協力には本当に感謝しているわ。でも、あなたの存在は未だにヴォールトの人々にとって争いの火種となる可能性を残している。だから…」
「出て行ってほしい、だろ?わかるよ、俺も長居をするつもりはない」
 とりあえず、オヤジが起こした騒動に一応はケリをつけることができた、と言っていいのだろうか。
 アマタの懸念は理解できる。恩知らずと断じることもできようが、Vault101の住民のことを思えばこそ当然の配慮だと言える。ただ、この…報酬代わりのダッサイVaultスーツはいらないかな…うん……
「外は危険だらけだが、上手くやれる方法がないわけじゃない。それに、このヴォールトは恵まれてる…自分たちがどれだけ恵まれてるかを理解し、それを利用することだ。そうすれば、外の環境に合わせてリソースを上手く使うことができる。外の世界に無いものがここにある。ここに無いものが、外の世界にはある。短所を補い、長所を伸ばせ。そうすれば、このヴォールトはいままで以上に発展する」
 最後に、せめても自分なりのアドバイスを残し、俺はVault101を去った。もっとも、未だ興奮冷めやらぬ若者たちに、俺の言葉が届いたかどうかはわからなかったが…




「しかし、ま、いざ出てけって言われると、けっこう傷つくよな…」
 ウィルヘルム埠頭、旧スパークルばあちゃんの小屋だった自宅にて。
 もともと、自分から出て行くつもりではあった。しかし自分から「俺の役目はもう終わった。傭兵はクールに去るぜ」と言うのと、「出て行け」と言われて背中を向けるのとでは、心的外傷の度合いが違う。
「クソッ、クソッ、あのクソアマタ!あんな場所、エンクレイブにでも乗っ取られちまえばいいんだ!」
 そして小心者の俺は、あとから愚痴ることしかできなかった。




 おまけ。キッチンが豪華になりました。

 しかしまー、もうFOOK2とか全然関係なくなってきたな。
 おそらくこのクエストは、本来バニラ通りの展開で進むはずです。なんとなく妄想を膨らませながらプレイしてたら上記のような話がでっち上がりましたまる。ひろし。オゥシット。




2013/09/22 (Sun)05:53

 どうも、グレアムです。今日もウェイストランドに入り浸り。
 自宅で眠ることができないのはさすがに不便なので、家主が死んだ建物の所有権を得ることができるMOD「Owned!」を導入。しかし、このMODで追加されるオブジェクト(があるはずの位置)に悉く<!>マークが表示される罠。
 つってもOwned!はespのみのMODでメッシュ等はバニラのものを流用してるはずなので、本来こいつが表示されるはずはないんだが、たぶんFOOK2がなんらかの悪さをしてるのではないかな、と予想(バニラのデータを書き換えた部分が干渉してる、とか)。
 べつにOwned!で追加されるオプション機能(持ち家を他人に貸して賃貸料を得る、など)はいらんので、<!>マークはDisableで消しちまえばいいのだが、さすがに持ち家全部のマークを消して回るのは面倒だ。
 と、そこで俺は思った。Owned!を導入して建物の所有権が書き換わった状態でセーブして、その後Owned!を外したらどうなるのか?オプション機能や所有権獲得のログなどは消えるだろうが、データが書き換わった部分はそのまま残るのでは?試しに実行してみたら、これがビンゴ!余分なオブジェクトは消え去り、建物の所有権はプレイヤーのものになったまま再開することができた。
 もともと屋内にあの白くてデカイ本が鎮座するのがイヤでこのMODを導入していなかったようなものなので、たんに所有権が欲しいだけなら「Owned!を入れる→データをロードし、所有権獲得のメッセージを確認してからセーブ→一度ゲームを終了してOwned!を外し、ふたたびデータをロードする」の順番で何も問題ないことがわかった。

 さて新居を構えたことで、いままで住んでいた家をどうするのかを考えなければいけない。
 しかし俺は、すでにその答えを見つけていたのだ。




「オヤジ、ここが俺の住んでいた家だよ。今は新しい場所に引っ越したから、ここはオヤジが自由に使っていいからね」
「    」
「ワン!ワン!」
 そう、なんとオヤジは生きていたのだ!
 あの事件のあと俺はすぐさまジェファーソン記念館に引き返し、瀕死の状態で隔壁をこじ開けたまま力尽きていたオヤジを救出したのだった。唯一オータム大佐の死体が消えていたことは気がかりだが、今はそれよりオヤジの生存が確認できたのが嬉しい。




「食料や飲み物は沢山あるから心配しないで。ほとんど、レーションとアルコールだけど…」
「    」
「いちおう調理器具も揃ってるから、簡単な料理くらいならできるよ。オヤジ、料理できたっけ?」




「見てくれよオヤジ、こんなに銃を集めちゃったよ!どうだい、昔を思い出さないかい?」
「    」
「これだけ沢山の銃があれば、強盗に襲われても心配いらないね!アハハ!」




「いやーしかし、オヤジが生きててホントに良かったよ!」
「    」
 すでに懐かしい感触がする椅子に腰掛け、くつろぐ俺。
 しかしオヤジは棒立ちのまま、何も言わずにただ虚空を見つめ続けている。
「…本当に良かったよ……」
 俺は少し泣きそうになりながら、そう呟いた。




「それじゃ、俺、帰るから。元気でな、オヤジ」
「    」
「…あの、さ。この家の中にあるもの、なんでも好きに使っていいからさ。たまに食べ物とか持ってくるから、オヤジは何の心配もしなくていいからね」
 去り際に、俺は後ろ髪惹かれる思いで振り返る。しかしオヤジは相変わらず感情のない顔つきで、じっと壁を見つめ続けていた。何も聞こえていないのか、まるで俺がそこにいることすら気づいてないかのように……




「…おまえたち、オヤジのこと、頼んだぞ」
「ワン!」
 寂しさを紛らわせるかのように、俺はK-9とドッグミートをなでくり回す。
 …オヤジは。
 オヤジは、あのときの銃撃戦で受けた傷がもとで、脳と身体機能に深刻な障害を負っていた。いままでの快活さが嘘のように、今は物言わぬ影のような存在になっている。
 はっきり言って、この家はオヤジにくれてやったらもう戻らないと決めていた。だが、なんというか…たまには戻ってこようと、なぜか、そう思った。

 舞台裏を話そう。
 エンクレイブ襲撃後にスクリプトで消されたオヤジをコンソール・コマンドでムリヤリ生き返したあと、Movetoでスプリングベールの農場に連れてきたはいいが、肝心のAIが機能しなくなっていた(あるいは、中身のないAIに設定が書き換えられたか)。
 ただ、これはこれでおいしいと思ったので、咄嗟に上記のような話を思いついたという次第である。AIが機能してないっつっても、どっかへフラフラ移動したり全力でジェファーソン記念館に向かったり、あちこちのオブジェクトに手を出しまくって家の中メチャクチャにされるよりはマシなんだよな。ぶっちゃけ自宅療養させるだけなら植物状態でも問題ないんだコレが。
 …最初は簡単なプレイレポだけだったはずなのに、気づけば嘘日記が板についてきた。




 その後、なんとなくジャーマンタウン警察署にスパミューどもをシメに行く。
 直前に入手したレールライフルをなんとなく使ってみたが、コレ敵の部位を壁に釘付けにできるんだな。FEARで言うところのネイルガンとゆーやつだ。肝心の胴体が縫い付けられないのが残念至極だが。
 じつはこれバニラから存在する武器なのだが、このテの自作武器ってダサくて全然使ってなかったから、こういう機能があるって知らなかったんだよな。というか最初レールガン(電磁のほう)の類かと思ってワクテカして作ったら汚ぇガタクタが出来たんで脳内から存在を抹消したんだよな。惜しいことしてた。
 そんなわけでスパミューどもの頭をごっすんごっすん壁に撃ちつけながら驀進し、ついでに捕らわれていた連中を救出する。こいつら建物の中で待機させててもファストトラベルでビッグタウンに飛ぶとちゃっかりついて来やがんのな。




 ついでにこいつの威力を人間相手に試してみたくなったので、射撃訓練と称してビッグタウンの連中を一列に並ばせたあと的の役になってもらった。射撃訓練だよ、俺のな。
 その後スパミューを一人で相手にしなきゃならなくなったり、写真を撮影している最中に俺の悪行を聞きつけたレギュレイターが雪崩こんできたりといろいろ大変なことになってしまったが。
 …俺、なにやってんだろ……




 ウェイストランド北端に存在する「Albert Einstein Tunnel」という場所を抜けた先に、Front Royal Canyonなるロケーションが存在する。これはFOOK2で追加された場所で、どうやらバニラの没データの中にあったマップらしい。
 寒々とした光景の中、野生の犬(友好的NPC)の群れが闊歩する。池の中にミレルーク・キングが三匹ほどいたので排除、こいつら当たらない遠距離攻撃頼りだから、装甲の硬さに任せて全力突撃してくるミレルーク一族の中ではダントツの弱さなんだよなぁ。
 なかなか味わい深い場所ではあるのだが、狭いうえ特にイベント等が設定されているわけでもないので面白い要素が特にないのが難か。ただまぁ、一目見ておく価値はあるんじゃないかな。





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