主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。
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2019/03/16 (Sat)23:51
アルルコ国北部オメルタ、反政府軍基地。二ヶ月前。
女王デイドラナ率いる政府軍の機甲部隊が展開し、街への大規模攻撃を開始。ゲリラだけでなく非武装の一般市民も攻撃対象となり、容赦のない虐殺が行われた。戦車砲弾と空爆により街は廃墟と化し、累々と横たわる死者が瓦礫のように折り重なる。
現在。チェコ、プラハ。
傭兵のもとへ、一人の男が訪れる。
名をエンリコ・チバルドーリ、アルルコの前国王である。
先のオメルタ襲撃は反政府軍のもとへ身を隠していたエンリコの殺害が目的であった。自らの死を偽装しその場を逃れたエンリコは、国から持ち出した隠し財産であるスーツケース一杯の現金をもとに、傭兵へ仕事を依頼する。
その依頼とは…
「現女王デイドラナの暗殺」
Jagged Alliance 2 Classic
【 Mercs Never Die. 】Part.01
>>トゥインキー:
「とまあ、そんなワケでやね。内戦やることになったよ」
>>クレイブ:
「権力の座を追われた前王が、自分の妻を殺せって?一体全体そのアルルコだのっていう、クソ田舎の小さな島国はなんだってそんな、けったいな状況になってやがるんだ?」
>>トゥインキー:
「もともとアルルコってのは、民主的な君主国家として知られててね。依頼人のエンリコは10年前、先代である父王の座を継ぐかたちで政権のトップについたんだが、妻であるデイドラナ、こいつがクセモノだった。彼女は父王を暗殺すると、夫であるエンリコを投獄し、自ら権力を握ったというわけさ。以来、平和だったアルルコは独裁的な軍事国家に様変わりってわけよ」
>>クレイブ:
「計画的な犯行ってヤツかな。最初から権力の座を狙って結婚したんだろうな、そのデイドラナってのは。マジビッチ。まあ、そんなガチビッチの本性に気づかず結婚した前王にも責任はあるというか、可哀想なのは国民だよ」
>>トゥインキー:
「殺しても心を痛めない標的(ターゲット)なのは確かだ、ありがたいことに。俺たちはヘリを使って隣国から低高度飛行で国境を越え、国境沿いの街オメルタへ降下する」
>>ノーマン:
「密入国か?国際法違反だ、バレたら縛り首だな」
>>ナターシャ:
「一度入国さえしてしまえば、その方法を問われることは滅多にありませんけどね。どのみち、我々は正規の軍人ではなく傭兵です。ジュネーヴ協定も我々を守ってはくれません…法律は、私たちにとって味方ではないのです」
>>クレイブ:
「直接、王宮近くへ降下するんじゃ駄目なのか?」
>>トゥインキー:
「ダメだ、SAMがある。HAHOでも、まあ…無理だろうな。当然だが、女王も暗殺を警戒してる。容易には近づけない」
>>イヴ:
「たんに殺しゃいいならよー、王宮にスカッドでもブチ込めばいいんじゃあねーの?そうすりゃ気分もスカッとするぜ」
>>トゥインキー:
「それこそ国際問題になる…世界中のどこにも逃げ場がなくなるよ。だいいち、スカッドの値段が幾らか知っとる?なにより、それで確実に女王を殺せるとも限らないしね…死体を確認しないとさ。だから俺たちのような傭兵が必要なのさ」
>>ノーマン:
「予算は?」
>>トゥインキー:
「ざっと45,000ドルってところかな」
>>クレイブ:
「やっすいなオイ!そのなかに俺たちへの給料も含まれてるんだろ?装備代は経費で落ちるんだろうな!?」
>>ナターシャ:
「作戦の全容は?どういう計画になっているんですか?」
>>トゥインキー:
「まずはオメルタに潜伏してる反政府ゲリラと接触する。依頼人から書状を預かってるんでね、ついでに、先に送り込んでおいたエージェントと合流する」
>>ナターシャ:
「エージェント?」
>>トゥインキー:
「現状では情報が少すぎる、実際に現地へ行ってみないとわからないことが多いからね。だから先立って現地で情報収集をする人員を一人送り込んでおいたのさ。そいつと合流したあと、オメルタ南東のドラッセンを制圧する。そこには空港と鉱山がある、アルルコは鉱業で栄える国でね。鉱山を押さえれば鉱山収入が得られるし、現政府の資金源を減らすことにもなる。そして空港を押さえれば武器や補給品の空輸が可能になる、裏を返せば、それまではまともな補給を得られないと思ったほうがいい。そんなわけで各自、装備品は自分が最高と思うものを持参するように。弾薬その他も多めに用意しておいたほうがいいだろうね」
>>イヴ:
「資金が必要ならよー、鉱山なんか掘らないでもっと簡単な方法があるだろうよ」
>>ノーマン:
「たとえば?」
>>イヴ:
「農地を全部ケシ畑にするんだよ!そんで、工場を全部コカイン工場にする!そうすりゃあキツイ肉体労働なんかしなくても、短い時間の労働で大金が稼げるってワケよ。現地住民も大助かり、残業もない超ホワイトな職場だぜ!質の良いヤクが安く手に入るようになるしな!んで女王をブッ殺して政権奪取したら、コカインを合法化する!そうすりゃ世界中の人間が合法的にヤクをやれるようになって、みんなハッピー!どうだ、最高のプランだろ?」
>>クレイブ:
「おめーの頭ん中がハッピーなのはよっっくわかったよ!誰だ、こんなヤツ連れてきたのは!?」
>>トゥインキー:
「ホワイトな職場環境っていうか、発想がブラックすぎる…」
>>ノーマン:
「ヤクみたいに真っ白な発想って意味だろう?」
>>ナターシャ:
「あのっ!話の腰が折れてます、主題を戻しましょう!チンピラの駄法螺に付き合わないでください」
>>イヴ:
「つれねーなぁオイ、お互い同じ世界に生きる身じゃあねーか。もうちょっと愛想良くしてくれないと、オレ悲しくて泣いちゃうぜー?いいのかー?うるうる」
>>ナターシャ:
「うざっ…勝手に同類扱いしないでください」
>>イヴ:
「オレはギャングのボス!おめーはマフィアの殺し屋!そこになんの違いもありゃしねぇだろうが!」
>>ノーマン:
「ガチ犯罪者じゃんこいつら…」
>>トゥインキー:
「オーケイ、話を元に戻すッ!ドラッセン制圧後はそこを拠点に義勇軍を編成し、地元住民を訓練して戦力を増やす。王宮を落とすには戦力が必要だし、制圧した拠点を政府軍の反撃から守る必要もあるしね。そうやって磐石の基盤を整えつつ、徐々に南下して他の街も制圧、最後に王宮を叩く」
>>クレイブ:
「大掛かりな作戦になるな。期間はどのくらいを想定してるんだ?」
>>トゥインキー:
「とりあえずは二週間、だけど、それよりも長引く可能性は高い。こればっかりは実際にやってみないとね」
>>トゥインキー:
「これが戦術マップだ。俺たちは0730時にアルファ・ナインへ降下、二ヶ月前に政府軍の襲撃を受けたオメルタで現地の反政府勢力と接触する。そして先に派遣していたエージェントと合流後、東へ移動しポイント・アルファ・サーティーンからドラッセン空港へ侵攻、制圧する」
>>クレイブ:
「道路沿いは避けるのが無難だな、敵のパトロール部隊と遭遇したらかなわん。で、いつ攻撃を仕掛ける?」
>>トゥインキー:
「日が落ちてからにしよう。たぶん、暗視装置を装備してる兵士はそう多くないんじゃあないかな。そんなわけだから、各自、夜戦装備を揃えておくように。サプレッサーもあったほうがいいかも」
>>トゥインキー:
「なんかこう、ヘリからの降下って戦場の狼みたいだよね」
>>クレイブ:
「一人で来たかったのか?それを言うならブラックホークダウンだろ。にしても、反政府ゲリラの影も形も見えねぇな」
>>ノーマン:
「それどころか人影が見えない。まるで廃墟だ、この有り様を見るだけでも女王のヤバさが伝わってくる」
>>ナターシャ:
「あそこに居るのは誰です?」
突如として銃声が響き、傭兵たちの足元に銃弾が突き刺さる。視線の先、半壊した建物の影には拳銃で武装した男がこちらに銃口を向けていた。
>>ノーマン:
「一人…ではなさそうだな。野盗か、火事場強盗の類か?」
>>クレイブ:
「いやー、どうも…あれは政府軍の兵士じゃねぇかな」
>>イヴ:
「とりあえず軍服着てるやつは全員殺していいんだよな?」
>>トゥインキー:
「その状況認識はちょっと危険じゃないかなぁ…」
かくして…
アルルコに降り立った五人の傭兵たちの戦いがはじまった。
[次回へつづく]
そんな感じで、どうも、グレアムです。
シヴァ島のほうが途中なんですが(いちおうネタを仕込んでる最中ではあります)、ようやくきたCataclysm: DDAの安定版0.Dが個人的にちょっと微妙で、その代わりってわけでもないんですが買ったまま積んでたJA2をプレイしたらこれがまぁ面白ェのなんの、おかげで徹夜続きで連日フラフラでございますよ。
プレイ環境としてはSTEAM版WildfireのDLC「Classic」版をデータ改造して運用しております。といっても傭兵の性能やポートレート、初期所持品をいじったくらいで後はバニラのままなんですけどね。
最初の戦闘で戦うことになる敵、Tシャツ姿に拳銃一挺とどう見ても辻強盗か何かにしか見えないんですが、ここ傭兵一人だけで降下すると降伏勧告を告げられて、投降すると政府軍の捕虜になるんです。というわけで、この強盗みたいなやつは政府軍兵士らしい、と。Brigade E5シリーズみたく、敵の名前がわかればいいんですけどね。
キャラクターの紹介は次回やります。
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