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主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。 生温い目で見て頂けると幸いです、ホームページもあるよ。 http://reverend.sessya.net/
2024/04/20 (Sat)00:27
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2016/01/13 (Wed)01:18





 トレーズ・ミドウィッチ…ヴァレンウッド出身、推定60歳のアルトマー(ハイエルフ)。
 アルドメリ軍の将校で、内戦問題を解決するため帝国軍に派遣された。現在はホワイトラン周辺の治安維持のため、山賊やストームクローク兵士の討伐にあたっている。




「スカイリムの寒さは身に堪えるね。なにか買っていくかい?」
「ふわああぁぁぁぁぁぁ!!ネコしゃんだ!ネコしゃんがいっぱいいるお!」
 動物(カジート含む)と接するときだけ童心に返るトレーズは、ホワイトランの前にキャンプを張るカジート・キャラバンを目の当たりにしてテンションが壊れた。
 幼少の頃に両親がカジート・キャラバンと取り引きしていたことや当時の思い出などを語り、かわりにリーダーのリサードからもエルスウェアの話を聞く。
 しばらく故郷の話を口にしたあとで、リサードはやれやれと首を振って話を打ち止めにした。
「これ以上は止そう。里心がついていけない」
「ネコしゃんはスカイリムで大変な思いをしてるんだお…でも大丈夫だお!サルモールがスカイリムを支配して帝国人やノルドを全員地獄に叩き込めば、ネコしゃんももっと快適に過ごせるようになるお!ネコしゃんはアルトマーのゲボ…友達なんだお!!」
「…サルモール?聞かなかったことにしよう」
「ネコしゃん…(´・ω・`)ショボン」
 どうやら彼らはサルモールのことをあまり快く思っていないらしい。それは虚無の夜の件ですべてのカジートがサルモールを崇拝していると考えていたトレーズに大きなショックを与えた。




 ホワイトラン近郊で炎の精霊に襲われているムアイクを発見、これを手助けする。
「片付いたな」
「弱いよ!ネコしゃん弱いよ!?」
 岩陰からひょっこりと姿を現し、まるで自分が倒したかのような台詞を口にするムアイクに、トレーズは裏声で叫んだ。







 その後、ホワイトラン周辺をパトロールしていた衛兵の報告をもとに、トレーズはミストウォッチ砦を根城とする山賊の討伐へ出かける。
 砦の内部へ侵入するための扉には鍵がかかっていたが、トレーズより先に潜入していた男が鍵を所持していた。クリスターと名乗る、どう見ても戦士というよりは農夫といったほうがしっくりくる風体の男は鍵の譲渡と引き換えに、山賊に捕えられた妻フオラの救出を依頼してくる。
 だが驚いたことに、フオラは捕虜などではなく山賊の頭領その人であった。
 夫との退屈な生活に飽いた彼女は持ち前の剣の腕を発揮し、ここミストウォッチで山賊を纏め上げたのだという。
 トレーズは兜の下で舌を舐め、剣をかまえる。
「どのみち殺して有耶無耶にする予定だったが、山賊なら大義名分ができたというものだ。死ね」
「そう易々と殺されると思うな!」
 かくして山賊たちを葬ってきたトレーズと、山賊の首領フオラとの一騎討ちがはじまった。


「カアアァァァァッ!!」
「何ぃっ!?」
 ドガッ!!
 盾で剣撃を防ぎながら距離を詰めていくフオラ、トレーズの一撃を受け流し剣を振りかぶろうとしたそのとき、トレーズの体当たりが直撃し体勢が崩れる!
 その隙を見逃さずトレーズは大剣によるリーチの長い突きを繰り出し、フオラにとどめを刺した!


「それなりの強敵だった、やはり力強い剣捌きにかけてはネディックの末裔は優秀だな。女といえど」
 スカイリムに来るまで、トレーズはノルド人と戦ったことはほとんどない。
 レッドガードとは違う力任せの戦法を直に体験しつつ、やがてはこうした連中と戦火の中で剣を交えることになるだろうという予感を胸に抱きながら、トレーズは砦を出た。
 ちなみにフオラの救助を依頼してきたクリスターに「おまえの妻は山賊の頭領だったので斬り捨てた」と報告したところ逆上して襲いかかられたので、これも斬り捨てた。後悔はしていない、だってノルドだし。








 トレーズの山賊退治の旅は続く。
 ロストナイフ洞窟に山賊が集結しているという情報を得たトレーズは、罠だらけの洞窟内を慎重に進んでいく。
 かつてヴァレンウッドで両親とともに猟師を営んでいたトレーズにとって、物音を立てぬ移動と罠の回避はお手のものだ。たとえ、そう、重い鎧を身に着けていたとしても。その技術はアルドメリ軍入隊後の「ある特殊任務」でも非常に役に立った。ハンマーフェルへ派遣される前の話だ。


 山賊討伐後、檻に捕えられていたサーベルキャットがいつの間にか脱走していることに気づいたトレーズ。慌てて剣を構えなおすも、どうやらこの野獣に敵意はないようだ。
「飼い主に忠実、というわけでもないようだな。愛玩用…ではないか。闘犬、いや闘猫?どのみち趣味の良い目的ではなかったろうな」
 敵意がないなら殺す必要はないので、トレーズはこのサーベルキャットを放置し洞窟から出る。
 しばらく餌には困らないはずだが、もし今後人里に下りてきた場合…そのときは、手にかけることになるだろう。








「タアァッ!!」
 ドンッ、ボジュウウウゥゥゥゥウウウ!!
 トレーズが剣を振るうと同時にドラウグルが吹っ飛び、青白い炎に包まれるとともに爆発、塵と化す。
 その光景を目の当たりにしたノルドの戦士ゴルディールは、並のエンチャントではない剣の力に驚きの声をあげた。
「なんなんだ、その剣は…」
「フフン、太古にメリディア様の加護を受けし我が一族の宝剣よ。アンデッドと、貴様らの祖先たるネディック人の叛徒を屠るために鍛えられた業物だ。恐れ入るがよい」
「なんかいま、ものすごく不穏当な言葉を聞いた気がする」
「気にするな」
「うーん…」

 ここヒルグランドの墓周辺では、夜な夜なドラウグルが徘徊し近隣住民に被害が出ているという報告が挙がっていた。
 トレーズが調査のため内部に侵入した直後、ゴルディールと名乗る青年と遭遇。ドラウグルの出現は、ゴルディールの祖先の魂を汚そうと画策する妖術師ヴァルズ・ヴェランの仕業だという説明を聞き、トレーズは彼とともに墓所の最深部へと向かうことにしたのである。
 内部ではかなりの数のドラウグルと遭遇するも、対アンデッド特化のトレーズの武器ナリル・モリの魔剣の前では無力に等しく、やがて二人は事件の元凶であるダンマーの妖術師ヴァルズ・ヴェランと対峙する。


「死者は生者に仕えるためにいるのだ!その…なんだこいつは」
「おいあんた、そんなとこで何してるんだ!?」
 いつの間にかヴァルズ・ヴェランの隣で剣をかまえるトレーズに、ゴルディールが驚きの声をあげる。
 なにせトレーズの剣の切っ先はゴルディールに向けられているのだ。
「なにしてるもなにも。ノルドとダンマーだったら、どっちの味方につくかなぞ考えんでもわかるだろうに」
「アンタ何しにここへ来たんだよ!?」
「というわけで妖術師よ、私はおまえの味方だ」
「わけがわからん!」


 残念ながらヴァルズ・ヴェランに肩入れするルートは存在せず、トレーズとゴルディールは協力して彼が復活させた先祖の死体…武装したドラウグルの集団を撃破し、命乞いをしながら逃げ回りつつ稀に呪文を放つヘタレ思考な妖術師にとどめを刺した。
「これで死者が冒涜されることもなかろう…貴様はこれからどうするんだ?」
「俺はしばらくここへ残って、あいつのせいで死んだ叔母や、冒涜された祖先の亡骸の面倒を見なければならない。あんたには、世話になったな」
「そうか。それじゃあ、まあ…死ね」
「えっ?」


 ドシャアッ!
 ヴァルズ・ヴェランによって殺された叔母の死体の隣に、ゴルディールの巨体が沈む。
「肉親の隣に葬ってやろう。せめてもの情けだ」
「ゴハッ、がっ、な、なぜ…!?」
「ノルドだから。他に理由がいるのか?」
 相手が有益な情報を持っている可能性がある限り、相手がノルドであろうと、すぐに殺すことはない。
 しかし既に用済みだと判断した場合、トレーズの剣に「容赦」の二文字はなかった。




 現状では、首に懸賞金がかかるような活動をおおっぴらに行うことはできない。しかしその心配さえなければ、相手が何者であろうとトレーズの剣の標的であった。ストームクロークも同様である。
 ある砦に展開していたストームクロークの斥候たちにトレーズは急襲を仕掛け、これを壊滅させる。
「タロスなぞ信じる輩は一党平等皆殺しだ!望みの天国へ叩き込んでやる!」







 そんな無茶ばかりしていたせいか、あるときトレーズは道中で暗殺者の襲撃を受ける。
 二刀流の使い手であるカジートの女暗殺者が斬りかかってきたとき、トレーズはすぐ戦闘態勢に入ることができなかった。
「ネコしゃん!?ネコしゃんが襲ってくるのなんで!?」
 攻撃を大剣による防御で受け流し、牽制のつもりで剣を振りかぶる。しかしカジートの女暗殺者はその一撃で呆気なく死亡してしまった。


「ネコしゃん弱い!ネコしゃん弱いよ!?」
 普段は愛玩動物扱いとはいえ、命を狙われて加減するほどトレーズは呆けてはいない。
「…ていうか、暗殺者って白昼堂々正面から襲うもんじゃないと思うけどな…」
 半ば呆れつつ、襲われる謂れのない…というにはあまりにも語弊があるか…ともかく、いったい誰の命令で襲ってきたのか、手がかりを探るため暗殺者の持ち物を改める。
 優秀な構成員であれば、自らの素性や依頼者の手がかりとなるようなものは持ち歩かないはずだが…
 やがて一枚の手紙を見つけたトレーズは、その内容を確認した。
『我々が川のそばまで連れてきた婦人は怒りっぽい性格らしかった。バーバグは彼女を大人しくさせられると思ったようだが、力づくでやり過ぎたようだ。このことを聞いて、ボスが怒らないわけがない』
 …… …… …… ……
 …… …… ……
 …… ……
 これじゃない。
 どこで手に入れたのかすら忘れた謎の紙片をその場に捨て、トレーズは改めて暗殺者の持っていた手紙を読んだ。
『指示に従い、必要とあらばなんとしてでもトレーズ・ミドウィッチを排除すること。黒き聖餐は行われた。誰かがこの哀れな愚か者の死を望んでいる。既に契約の支払いは受け取っている。失敗は許されない。‐アストリッド』
「えっと…」
 どうやら組織的な動きであるのは確かなようだが。
「黒き聖餐、聞き覚えがあるな。この手口はなんだったかな…モラグ・トング、じゃないか。黒き兄弟、いや闇の一党(ダーク・ブラザーフッド)だったか」
 ダーク・ブラザーフッドに関しては(ゴシップレベルであるとはいえ)書籍が何冊か発行されているため、黒き聖餐や夜母などについての知識はいちおう頭の片隅に残っている。
 もっともトレーズは諜報畑ではなく、裏社会との繋がりも乏しいため、直感的にピンとくる名前ではなかった。
「殺し屋か…面倒だな」
 これはそのうち対処しておかなければならない問題だな、と思いつつ、トレーズはその場を後にした。




 日が暮れたので、イーストマーチの温泉地帯にてキャンプ。
 トレーズの山賊殺しの旅はまだまだ続く。



>>to be continued...








 どうも、グレアムです。相変わらずメインストーリーが進んでないです。おかしいなあ…
 しかしSkyrimをプレイしてて感じるのは、Oblivionのときとは違い、登場キャラクターの思想やクエストの内容がタムリエルの歴史観に直結している、ということです。
 Oblivionのクエストは基本的にどれも「なんか悪いやつが悪事を企んでるからそれを潰す」で済まされるレベルだったんですが、Skyrimの内戦問題や民族的な対立に基づく争いはそういう勧善懲悪的なものとは一線を画していて、どうしてもその背景を探らずにはいられなくなります(世界的な災厄であるドラゴンのほうが印象薄いってのもどうかと思いますが)。
 いずれにせよ、「どちらが正義で悪なのか」「どちらに加担するのが正しいのか」などという短絡脳で判断することが許されない世界は、一筋縄ではいかない魅力がありますね。
 似たようなアプローチであるFallout: New Vegasは決断に対するアウトプット量がやや少ないうえ、「どれも気に入らないから俺が全部支配してやるぜー!」というお子様マインド全開な非現実的選択ができてしまう時点でちょいと評価が下がるんですが、さて、Skyrimではどうなるんでしょう。

 ちなみにトレーズのノルドに対する容赦なさに関してですが、これはかつてサルモールがサマーセット島に住むエルフ以外の種族を皆殺しにしたり、帝都陥落の際に民間人をもろとも虐殺したレイシストぶりを継承しているものです。
 衆人環境で大組織を敵に回すほど見境がないわけではありませんが、大義名分が存在するか証拠が残らない状況であれば迷わず凶刃を振るう危険な人物という設定です。彼女としては「自分は正しいことをしている」という認識なので、そこに罪悪感はありません。行動原理は犯罪者のそれではなく、あくまで国家と祖先への忠誠なので。
 すぐに手が出る性格は、あるいは彼女の祖先であるアイレイド滅亡にもっとも貢献したと思われる虐殺者…もとい聖騎士ペリナル・ホワイトストレークへのコンプレックスによるものという可能性もあります。ふたたびエルフが大陸の覇権を握るには、目前の敵は叩いて潰す圧倒的な力が必要であるという認識が彼女を凶行に駆り立てているのかもしれません。











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