主にゲームと二次創作を扱う自称アングラ系ブログ。
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2013/05/11 (Sat)16:51
以前、BLOOD2の紹介記事で「デモ版では敵をバラバラにしたときに目玉が残るが、製品版ではオミットされている」と書いた。これはv1.01とv2.1の両方で確認しているので、ほぼ間違いないと思われる(ちなみに両方ともクリアまで遊んでいる。昔はAUTOEXEC.CFGの設定がめんどくさそうだったので、面倒のないv1.01で遊んでいたのだ)。
とはいえデモ版を遊んだのもかなり昔の話なので、せっかくだからと改めてデモ版を落としてプレイしてみた。現在でもFilePlanetから普通に落とせる。Frontのほうではないので日本人でも安心だ。気になるバージョンは1.0aという独自のもので、とりあえずキーバインドにまつわるエラー(不正終了)は存在しない。
さっそくハードウェア・レンダリングモードでプレイしてみたら、タイトル画面が表示されず。BLOOD2のプレイヤーにとっては馴染みの光景だ。画面が表示されないだけでちゃんと動作はしているので、とりあえず盲目状態でメニュー画面を操作し、1度ゲームを開始してから改めてメニュー画面を開くと、今度はちゃんと表示された。以後、起動時にも普通に表示されるように。あれ~こんなに融通きいたっけコイツ?
「It's howdy doody time kiddies , the bad man is here . 」
ケイレブ御大のステキなボイスとともにステージ開始。んで、いきなりの試練が。なんとデモ版では、コンソール(通常チートの入力に使うMASSAGEのほうではない。@で開くほう)からFPSの指定ができないのだ!なんてこった!もちろんビデオカードのドライバから垂直同期を強制ONにしても効果はナシ。高速のままゲームが進み、このままでは検証どころではないので早速MASSAGE「MPGOD」で無敵モードに。
とりあえず目につく連中を片っ端からバラバラにし、目玉が出るかどうか試してみた。
↑出た。
↑出た!
↑出ました!
やっぱりアレですね、目玉が出るのと出ないのとでは残虐度が全然違いますね。
ちなみに目玉が出るのは身体をバラバラにしたときです。つまり目玉が出るのと同時に「目のついてる生首」が転がることもあるわけで、違和感がないこともないですが、それでも無いよりはあったほうがテンションは上がるわけでして。
この目玉はガスマスク装備のファナティックを殺したときにも発生します。というより、人間系のキャラであれば誰でも発生する可能性があるようですね。可能性…つまり、必ずしも発生するわけではありませんが。
そこでグレさんはちょいと気になりました。「思ってたより(記憶していたより)目玉の発生率が低い?」「思ったよりも視認しにくい…」と。つまり、「ひょっとして製品版でも眼球は出てたけど、俺が見過ごしてただけなのではないか?」という疑問が浮かんだわけでして。
そこで改めて、デモ版で登場したステージを製品版で遊び、「本当に製品版は目玉が出ないのか?」を再検証してみることにしました。
↑出ねぇ。
↑うおおおーーーっ!
↑出ねぇ!
↑出ねぇよぉ!
おーん。
懐かしい壷ネタを振ったところで、まとめといこう。
「結論:製品版は目玉が残りません。」
Out out , damn spot !
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2013/05/01 (Wed)10:11
↑BLOOD2オープニングムービー。カッコイイよなあ。
このゲームはムービーシーンにもうちょっと力を入れても良かったと思う。
先日BLOODを紹介した手前、せっかくなのでBLOOD2も久しぶりに遊んでみた。
1年くらい前に再インストールしたとき、すでに最新のパッチを当ててAUTOEXEC.CFGも調整済みだったのでスムーズにプレイできたことは過去の俺に感謝したい。
ちなみにグレさんが所持しているのはソースネクスト版の日本語マニュアル版、実をいうとグレさんがBLOODに触れたのはこの2が先である。現在はダウンロード販売で安く手軽に購入できるそうだが、形として手元に残しておきたい主義のグレさんとしては、やはり昔(もう何年前か忘れた)そんなに安くなかったにも関わらず中古を見つけたときに購入した自分を褒めてあげたい。
↑遠くに見える月が非常に美しい。
舞台は前作から100年後の2028年(つまり前作は1928年の出来事)、あと15年くらい先の未来ですね。ちなみにBLOOD2の発売は今から15年前です、なんか奇妙な因縁を感じる。あと15年程度ならM16もまだ現役だよなぁきっと。
とりあえず舞台がガラリと変わったことで前作ファンからの評価はあまり高くないんですが、前作とはまったく別モノ、というか、趣向の異なる作品として遊べばかなり楽しめると思います。というか今回ひさしぶりにプレイしてみて、結構フツーに楽しかったのが自分でも意外でした。
前作がゴシックホラー、本作がSci-fiアクションということで。SFホラーと言うには、ちとホラー要素が薄い気がする(けど序盤のマンションのステージなんかはかなりホラー)。一応、最後らへんでDOOMのHELLっぽいステージは出てくるんですけどね。元々SFとブラッド&ゴアはよくある組み合わせなんで、血が出て内臓飛び出せばホラーかっていうと、そうでもないのがなんとも。
↑最初のステージが電車から始まるという映画的シーケンス。
もちろん一般人も巻き込みまくりです。
相変わらずケイレブの魅力がぱないですね、前作以上によく喋るし、台詞がいちいちカッコいい。いかしてる。Monolithはこんな魅力的なキャラを過去の遺産にしとくのは勿体無いよホント。
まあその反面、他のキャラでプレイする意味がまったくないってのは…うん、まあ、仕方ないね。
本作では、前作で死亡したザ・チョーズンの3人が復活してプレイヤーとして使用できるんですが、イシュマエルはともかく、恋人のオフィーリアのキャラ変わり過ぎ問題。ガブリエラ(=ガブリエル)に至っては性別変わってるし。ジョジョか。本人は「It's a long story.」とか言って誤魔化してますけど。たぶん前作ファンの評判良くなかったのは、このへんのキャラ改変が一番大きかったんじゃないかと思うんですけどね。イシュマエルはいいキャラしてるんだけど、他がなぁ…というか、オフィーリアがなぁ。
↑スタイリッシュに生まれ変わったファナティック。
背のシリンダーの薬液を体内に注入すれば、自爆兵器に早変わり。
グラフィックは、当時のものとしてはかなりキレイですね。
よく言われる、エフェクト関連については正直あまりピンと来ないんですが、一人称視点での武器のモデリングとか、テクスチャなんかがすげぇなと。いや他と比較してどうこう、てんじゃないですけどね。当時FPSって他に何が出てましたっけ?
あとは薬莢ですよ!Monolithといえば薬莢、これは外せない。とにかくすげーリアルなんですよ、まずパッと見で角ばって見えないってのが凄い。テクスチャも美しい、透明感のある質感といい、先端の焼けた感じの表現とかも素晴らしい。こんだけ美しい薬莢がドバドバ出るゲーム、他に知りませんよ俺は、未だに。でもって薬莢が落下したときの効果音もすげーいいんだコレが。
そうそう効果音、効果音も外せないね。このゲーム、効果音にもすげーこだわってます。なんせ(ボイスデータ含む)効果音が格納されてるSOUND.REZを解凍してみたところ、2400近いwavデータが入ってたからね。なんに使ったんだよそんなに!(笑)ボイスデータと合わせても多すぎる。
こういう、一見無駄にも思えるコダワリがMonolithたる由縁だと思ってるんだけど、最近はどうも、そういう執念というか、ゲーム製作にかける妄執のようなものが感じられなくて辛い。もう初期のメンバーとかほとんど残ってないのかな。
↑これがMonolith謹製の薬莢だぁーっ!
効果音と合わせて、未だにグレさん的ベストオブ薬莢の座は揺るがない。
あとはやはりあれですな、パッチについても触れておかねばなりませんな。
最新のパッチを当てると、なんとゲームプレイ中にBGMが再生されるんですよ!というか、以前プレイした古いバージョンだとBGMが再生されなかったんですよね。ひょっとしたら環境依存の問題だったのかもしれないけど。
BGMの有無はプレイのモチベーションにかなり関わってくるので、もし古いバージョンでプレイしていてBGMが再生されない方は最新のパッチを当てましょう。「2.x~以降のパッチはキーバインドがめんどくさいからヤダヤダーっ!」という人も、めんどくさがらずにちゃんと設定しましょうね。とりあえずAUTOEXEC.CFGをまっさらにしたら、あとはゲーム中にオプションで設定すればいいだけなので楽勝です。別にノートパッドとにらめっこしながら手打ちでバインドする必要はありませんので。
あと、新しいバージョンだとオートセーブ機能が実装されてます。たしか古いバージョンだとオートセーブなかったと思うんですよね。けっこうエラー落ちとかもありますし、わりと死にやすいゲームでもあるので、ステージ開始時にオートセーブされる仕様は有り難いハズ。ただしステージ開始直後にエラー落ちした場合は前のステージから始めることになります。さすがMonolith、詰めが甘いッ…!
それと、これはパッチとは別に気になっていることなんだけど、デモ版では人間キャラをバラバラにすると初代BLOODみたく目玉が飛び散るんですが、なぜか製品版だとオミットされてるっぽいんですよね。最新パッチ当てると追加されるのかなーと思いきや、そんなことはなく。
とにかく、他のプレイヤーはちゃんと目玉が飛び散っているのか、それともあれはデモ版のみの仕様だったのか、それが長年ずっと気になっているんですよ。誰か情報持ってないですか?製品版だと目玉の形したアイテムが存在するんで、それとの混同を避ける形でオミットされたのかなーとか思ってるんですが…でもあれ、ぶっちゃけ使わないしなあ。うーむ。
2013/04/27 (Sat)09:38
どうも、グレアムです。
以前「墓まで持っていきたいゲームを1本だけ選ぶとすれば」という題で「Operation Flashpoint : Cold War Crisis」を紹介しましたが、今回はもう1歩踏み込んで「2本目をチョイスするなら何を選ぶか」を書きたいと思います。
前回のOFPはグレさんに「システム面での革命」をもたらしましたが、今回選んだゲームは「ビジュアル面での革命」をもたらしました。もし「ゲームとして」ではなく「総合芸術として」選択するのであれば、むしろOFPより順位は上がるかもしれません。
それでは、紹介しよう。
↑「BLOOD」の主人公ケイレブ。
せっかくなんでイラストを描いてみたぜ。
「BLOOD」。
俺がさんざニコニコ用に動画を作っている「F.E.A.R.」シリーズを製作している、Monolith Productions(日本のモノリスソフトとはまったくの無関係。念のため)の処女作にして最高傑作。
これは俺がダークヒーローに傾倒するきっかけを作ったゲームであり、そして未だにこのゲームの主人公「ケイレブ」を超えるダークヒーローは存在しないとハッキリ断言できる。そして、このゲーム以上にダークな世界観を持つゲームも存在しないと断言できる。
↑ムービーシーンより。解像度と画質ともに荒いのが難点だ。
もっと綺麗なマスターは存在してないのかな…?
まず最初に、ざっとストーリーを紹介しておこう。
舞台は禁酒法時代のアメリカ…をモチーフとしているが、正直、時代考証や舞台設定の考察などはあまり意味がない。大体そのくらいの年代を想定した話だと認識していればいいだろう。
主人公ケイレブは伝説的な銃使いであり、かつて邪神チェルノボグを崇拝する新興宗教団体カバルのメンバー、それもザ・チョーズン(選ばれし者)と呼ばれる4人の幹部の1人だった。しかし彼は邪神チェルノボグ復活のための生贄として命を奪われ、他のザ・チョーズンのメンバーもチェルノボグ配下の化け物どもに捕らえられてしまった。そしてその中には、ケイレブの恋人オフィーリアの姿も…
しかし命を落としたケイレブは、どうやってか墓の中からゾンビとして復活した。再び生を得たケイレブは自らとその仲間を裏切り犠牲にした邪神チェルノボグに復讐するため、そして化け物に捕らえられた仲間たちを救うために行動をはじめる。
「 I Live … Again ! 」
↑街灯みたいに頻繁に出てくる惨殺死体。
少しプレイすればすぐに痛痒はなくなるはずだ。
ゴシックホラーを基調とし、ブラッド&ゴア(血と残虐表現)を前面に押し出した、アメリカン・コミックばりのケレン味溢れるテイストが特徴の本作。
とにかく、主人公ケイレブの魅力がハンパない。Stephan Weyte氏の低いトーンの演技が最高に極まってるし、台詞はいちいち粋だし(だいたい映画の台詞をモチーフにしたものが多い)、たまに上げる狂気的な笑い声などはクセになる。
それに、容赦のないストーリー展開。15年以上も前のゲームにネタバレもクソもないだろうから言ってしまうが、ケイレブは仲間の誰1人として助けることができない。彼が辿り着いた頃には既に手遅れで、プレイヤーは失意のままステージボスと戦うことになる。
そしてケイレブの、仲間の埋葬方法もユニークだ。恋人のオフィーリアにはガソリンをかけて火を放ち、イシュマエルは彼を喰らった双頭の獣ごと爆弾で吹き飛ばし、蜘蛛の繭に捕らえられたガブリエルに至っては「友よ、俺に力をくれ」と言いながらケイレブが彼の心臓を引きずり出しむさぼり喰うという壮絶さ。
↑オフィーリアの死。
ケイレブの悲痛な叫びと、怒りに満ちた声が響く。
そんな彼は、ステージ中に路傍の小石ばりに頻繁に登場する猟奇的な惨殺死体を見ても動揺することはない。せいぜい軽口を言って笑うくらいだ。一般人を殺してもゲーム的なペナルティが発生しないどころか、一般人を殺さなければ先に進むための鍵が手に入らない箇所があるため、これはもう製作側が「無関係な人間も構わず殺せ」と奨励しているのであり、まったく言い訳できない確信犯だ。
なにより敵もケイレブを攻撃する際、一般人も平気で巻き込んで攻撃してくる。というか、まあステージ中に登場するオブジェ化した死体はすべてカバルがこしらえたものだから、当然といえば当然なのだが。
↑信号弾を喰らって炎上した敵の末路。
使用武器によって敵の死に様が違う、この異様な作り込み。
このゲームのもっともタチの悪いところは、プレイ中に山のように登場する残虐描写を、すべて「ブラックジョーク」として済ませている点だ。
これで舞台がDOOMやDuke Nukem 3DのようなSFならまだいいが、近代を舞台に写実的に描かれた現実的な世界が舞台なのだから、もうどうしようもない。「現実に有り得るかもしれない光景」をすべてジョークで済ませるのはあまりに乱暴だと思わないか(もし現実にこんな光景は有り得ないと思うなら、世界中で起きた猟奇事件について調べてみるといい。人間の持つ可能性に驚くはずだ)。
ともかく、こんなゲームを作れるのはまさしく狂気の所業としか言い様がない。そして、俺はBLOODのそんなところに惹かれてしまうのだ。善悪などという曖昧な概念が入り込む余地のない、理不尽な暴力のみが通用する世界に。そしてそれこそがこのゲームの体現する、現実世界に向けた最大のブラックジョークだろう。
↑地面には薬莢が残る。
このへんの作り込みもMonolithならではだ。
ともかく、このゲームが俺のイマジネーションに与えた影響は計り知れない。
敵のビジュアルもいいしね。独自の言語を操る狂信者から、ゾンビにケルベロス、ガーゴイルや死神など、こういう敵がオーソドックスな外観で登場するFPSはむしろ珍しいと思う。それも科学的実験から生まれたモンスターではなく、魔術的、オカルト的な力が源泉というのがいい。こういう黒魔術的なものをモチーフにしたホラーはもっとあって良いと思うが、中々ないのだな、そういうのは。
とりあえずざっと解説してみたが、うん、あんまり魅力的な紹介文にはなってないな。まあ公共良俗に反する悪趣味なゲームなのは間違いないから、これくらいで良いとも思うが。こういうゲームを変に庇い立てするのも、それはそれでなんか違うよなあ。
2013/04/23 (Tue)05:48
どうも、グレアムです。
今回は「もし死ぬときに、1本だけゲームを棺桶に入れてもらえるとしたら」というテーマで話をしたいと思います。いや、別に死期が近いわけじゃないんですけどね。まあ人間なんていつ死ぬかわからない生き物ですが。
んでもって、もし俺が死ぬときに地獄まで(天国じゃねえのか)1本だけゲームを持っていけるとしたら、コレ。
↑「Operation Flashpoint : Cold War Crisis」メインビジュアル。
銃口の先に、君は何を見るのか。
↑「Operation Flashpoint : Cold War Crisis」メインビジュアル。
銃口の先に、君は何を見るのか。
「Operation Flashpoint」。
もちろんアレですよ、Codemastersが最近出したやつじゃないですよ。現在Armed Assaultシリーズを出しているBohemia Interactive Studioが製作したほうのやつです。いや、そっちもパブリッシャーはCodemastersなんですけどね。その辺の話は今回は割愛。
権利関係のいざこざで現在「Armed Assault : Cold War Rearmed」と名を変えて販売されている、初代OFPことOperation Flashpoint。欲を言えばGOTY(Golden Of The Year Edition)版を棺桶に入れたいところですが、どうしても1本だけと言うならば、ベースのCold War Crisisだけでも構いません。
そう、たとえバージョンが1.0であってもだ!この言葉がなにを意味するのか、わかっておろうな!?
そう…俺のOFP愛は筋金入りなのさ。
そんなわけで今回はゲームそのものの解説は置いといて、俺とOFPとの馴れ初めについて書こうと思う。
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そう、あれは今から10年くらい前の、夏の日だった。
俺がOFPについて初めて知ったのは、何かの雑誌の紹介記事だったと思う。といっても記事そのものは1~2ページほどの短いもので、ゲーム内容がよく理解できるような代物ではなかった。とにかく記事の最後に「今ならインターネットで体験版がダウンロードできる」と書いてあり、それに興味を持ったのがきっかけだった。
それまで俺はコンシューマのゲームしかプレイした経験がなく、まだ「FPS」なんていうジャンルの存在すら知らなかった(DOOMくらいはやったことがあるので、プレイ経験がなかったわけではない)。リアルな(深いツッコミはナシだ)ミリタリー系ゲームといえば、せいぜいメタルギアくらいしか知らなかったものである。
でもって、当時の俺はPCを持っていなかった。奇しくも当時は「ネットカフェ」というのが流行り始めた頃で、物珍しさもあってよく友人と通ったりしていたのだが、友人が別室でマンガを読んでいる間、俺はためしにOFPの体験版をダウンロードしてみたのだ(ちなみに、ネカフェのPCに勝手にプログラムをインストールするのはマナー違反だ。みんなはやらないように)。
俺がプレイしたのは2本目の拡張パック「Resistance」の体験版で、まだPCゲームのいろはも知らなかった俺は、ダウンロードが終了しデスクトップに作成されたショートカットを選んでゲームを起動すると、とりあえず1本目のシングルミッション「Battle Field Nogova」を選んでプレイしてみた。
…圧倒された。ただただ、圧倒された。
目の前のモニターに描画された、広大なフィールド。縦横無尽に動き回る大量のユニット、飛び交う無線音声。そのときの俺の心情はまさに「いきなり戦場に放り込まれた新兵」そのもので、まともに操作することすらできなかった(もちろん、そもそもOFPの操作が複雑だったという理由もある)。
そこには透明な「見えない壁」や、「ここから先へは進めません」だのといった馬鹿げたメッセージは存在しなかった。プレイヤーの進路を規定するための、壁のように配置されるオブジェクトも存在していなかった。
俺はモニター上に構築されたNogova島、約20km四方にも及ぶこの広大なフィールドを自由に動き回ることができたのだ。それはいかにもゲーム的なレベルデザインしか見たことがなかった俺に、衝撃を与えた。当時のネカフェに置いてあるPCはそれほど性能が高くなかったため、地面にはテクスチャが貼られず真っ白に染まっていたが(そういう時代もあったんだ)、それも「ロシアっぽい雪景色」として俺の記憶に残っている。これは割とどうでもいい情報だな。
そして、敵弾1発で死ぬシビアなゲームバランス。「そんなのってありかよ!」と思いながらも、不思議と腹立たしさや理不尽さは感じなかった。それはこのゲームのシステムが、雰囲気が、「銃弾1発での死」に説得力をもたらしていたからだ。最初は武器の発射モードすら変更できなかった俺がどうにか都市中心部の機銃陣地を潰せるくらいになった頃、ふと、とんでもないことに気がついた。
…毎回、NPCの行動パターンが違うじゃないか!
それまで俺がプレイしてきたゲームというのは、こちらがAの行動を取ればNPCは確実にBの行動を返してくる、といった単純なものばかりだった。中には多少違った行動を取るケースもあったかもしれないが、「NPCの行動に合わせて攻略パターンも変化する」ほどアグレッシブにAIが機能するゲームには、これまでお目にかかったことがなかったのだ。
たとえばBattle Field Nogovaでは最初にT-72やBMPが味方ユニットとして登場するが、これが早期に撃破されてしまうか、中盤以降まで生き残るかで、攻略の難易度は通常のアクションゲームでいうVeryEasyとVeryHardくらいの差が出る。運がよければ後半に敵の増援部隊として現れる機甲部隊を味方が処理し、プレイヤーはほとんど何もせずにステージをクリアできるが、もし中盤あたりで味方が全滅していれば、プレイヤーは死体から対戦車武器を確保し、再装填に時間がかかるうえほぼ確実にこちらの位置が敵にばれるロケット弾攻撃を数発当ててようやく破壊できる敵戦車を3輌ほど撃破し、さらに数十人の兵士を相手にしなければならなくなる。もちろん、こちらは小銃弾1発、機関銃弾1発で死ぬリスクを常に背負っている。
そんな、人によっては理不尽にしか思えないリアルさの追求に俺は心を奪われ、否応なく魅了されていった。ミッション中の行動に制限がなく、死体や弾薬箱から自由に装備を取得できる攻略の自由度。腕を負傷すれば照準がブレ、脚を撃たれれば歩けなくなり、治療は衛生兵か救護テントに頼るしかない回復システム。遮蔽物のない場所で走れば2~300m先からでも撃たれるが、森の中でじっと伏せていれば目の前を通り過ぎても気付かない、人間らしさを見事に再現したAIの探知能力。なにもかもに感動していた。
そこには、既存のゲームが抱えていた「いかにもなゲームらしさ」などどこにもなかった。ただリアルな戦場体験だけがそこにあった。いままでのゲームでできなかったこと、「どうせゲームだから」とはなから期待することを諦めていたものがそこにあった。
なにもかもが新鮮で、なにもかもが驚きの連続だった。
それは俺が未だかつて1度しか経験したことのない、「ゲームの常識が破壊された瞬間」だった。ゲームが持つ未知の可能性を体感した瞬間だった。
小さい頃からゲームが大好きで、それこそOFPをプレイする前ですらオタクでゲーマーだった俺が、「ゲームってこんなに凄ぇんだ」と思った瞬間だった。
↑Single Mission「Cleen Sweep」より。
ちゃんと正しいサイトアライメントで照準しているのがわかるだろうか?
** ** **
↑Single Mission「Cleen Sweep」より。
ちゃんと正しいサイトアライメントで照準しているのがわかるだろうか?
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ちなみに、実際にゲームを手に入れてからの話はそれほど書くことがない。
いい加減に体験版もやり尽くした頃、俺はPCゲーム屋でCold War CrisisとRed Hammerのバンドルパックを購入し、その時に至ってもまだPCを所持していなかったので、ネカフェで毎回30分ほどかけながらゲームをダウンロードし(PCゲームを持ち込んでネカフェのPCにインストールするのはマナー違反だ。みんなはやらないように)、プレイしまくっていた。
そんな環境だから、大抵はRed Hammerを入れずCold War Crisis単体で遊んでいた。もちろん当時はパッチをあてるという概念すら知らなかったからver1.0のままだ。武器の影がみんなM16だったり、車に乗ったら敵が攻撃してこない1.0だ(そんなわけだから、俺は1.0を知っている。1.0で遊ぶことには何ら抵抗がない)。
また、毎回インストール作業をしていたおかげでOFPの(アルファベットと数字が混じった)24ケタからなるCD-Keyは今でもソラで暗唱できる。近年やっと購入したGOTY版をインストールするとき、付属のCD-Keyではなく10年前に記憶していたほうのコードをソラで打ち込んだら1発で認証を通過できたから、今でも言えるはずだ。
Resistanceについては(Demoを除けば)GOTY版ではじめて遊んだため、じつはあまり印象に残っていない。これは単体のパッケージが発売当初から入手困難だったためで、俺は過去に1度しか見たことがない。それも有り得ないプレ値がついていて、購入を諦めた記憶がある。だから、俺にとってOFPとはCold War Crisisであり、Red Hammerなのだな。
それでもしばらくOFPから遠ざかっていた時期があったのは確かだ。というのも俺自身のPC環境が整い自宅でOFPが楽しめるようになった頃、どういうわけかOFPのプレイ中にCTDし、OSごとクラッシュするという謎の事故が多発したためで(これは海外フォーラムなどを調べても原因を発見できなかった。もし過去に似たような事例があれば大騒ぎになっていたはずだ)、最近ようやくGOTY版をインストールしたのも、かなりの覚悟が必要だった。
しかしまあ、当時を振り返って、OFP以外のゲームが全部クソに見えていた時期があったのも懐かしい。どうにかコンシューマで似たようなゲームがプレイできないかと思い、PS2版のゴーストリコンやメダルオブオナーを購入しては失望したのも良い思い出だ(両タイトルとも、のちにFPSというジャンルについてや、コンシューマとPCゲームの違いについての知識を深め、分別がついた後に楽しくプレイすることができたというのは付記しておく。どちらも名作だ)。
それくらい、OFPは当時の俺には衝撃的で、また、同じくらい衝撃を受けたゲームは後にも先にも存在しない(強いて言えばS.T.A.L.K.E.R.が若干イイ線行ってるかな)。
システム関連は上記の通り、他にも膨大な数のキャンペーン・ミッション、扱いやすいミッション・エディット機能など、「もし今後1つのゲームしか遊ぶことができなくなったら」と考えた場合に、このOperation Flash Pointを選ぶことに俺は何の逡巡もない。
(注:なぜ俺が文中で「バージョン1.0でもイケる」と力説するのかを説明しよう。OFPの初期の完成度の低さは有名な話で、その程度は大抵のプレイヤーが「まともに遊べないレベル」と評するほど。さらに当時リリースされたパッチの数の膨大さはリストを見るだけで目眩がするほど多く、おまけにパッチを当てる順番なども妙に面倒臭かった。なによりパッチをあてることで新たな不具合を引き起こすことも珍しくなかったのである。結局OFPは2つ目の拡張パックResistanceで大幅なバージョンアップがなされ、それ以前と以後ではまったく別モノといっていいほど変化している。大抵のプレイヤーは「Resistanceの環境でないとOFPの本当の面白さはわからない」と言うだろう…俺はそうは思わんがね。ともあれ現在はGOTY版であればそれほど煩雑な手順を踏まずとも最新バージョンでプレイすることが可能だ)
2013/04/19 (Fri)11:06
オブリビオンSSについてですが、今月に入ってようやく、というか、やっとNvidiaコンパネからアンチエイリアスかけるようになりました。
いやーなんというかね、実際やるまでは「別に必要ねーだろ」と思ってたんですが、いやはや、トンでもない!全然まったく見違えるようになります、ビックリしましたよ本当に。
なによりAAかけて一番恩恵が大きいのは影ですね。いままでは影がジャギジャギでとても見れたもんじゃなかったんですが(特に屋内。いままでは写真撮影のためにわざわざオプションから切ることもあった)、AAかけたらすげーなめらかで高品質になりました。まあ、それでもセルフシャドウは切るんですけどね。
あれはなー。オブリのはどうもリアルにも見えなければキレイにも見えないんですよね。個人的に。
ちなみに上の写真はAAかけたあと最初に撮影したスクショ。自分の分身とゆるゆり。
で、ここからはオブリとは関係ない話になるんですが、最近またOFPをプレイしてます。
やっぱりキャンペーンで遊べるミッション数が膨大ってのはいいよね。ArmAはミッション数少なかったのがなぁ。
それにしても、Commander視点での戦車の操作がウンコなのはこの頃から変わらなかったんだね。以前、ArmAの記事で「OFPでももうちょっとマシだったんじゃあ」と書いたけど、そんなことはなかった。
前に進め、っつってるのにターンしたり、急な傾斜でもないのにノロノロ進んでたり。テメー何度俺に「Fast!」って叫ばせるつもりだ。リアルでは「Fuck!」って繰り返してたぞ俺。AVGNみてーに。そのくせ「もう降りて戦ったほうが早ぇーじゃん!」と思って降車した途端にキビキビ動きやがる。ナメてんのかマジで。
ちなみにグレさんは赤浜大好きです。戦術?部隊指揮?ナニソレ(ホジホジ
レジはシチュは大好きなんだけど部隊のマネジメントがめんどくさくてなー。いやまぁ、どうせ単騎でランボーするんで適当にやっても問題はないんだけど。それもこれもDemo版のBattlefield Nogovaがいかんかったんや…あれで早々に味方部隊が全滅して、自分一人で敵の大部隊を殲滅したときになにか良くないものが生まれたと思う。
肝心のCWCは、まぁスタンダードな出来なんであえて言及することもないかと。
肝心のCWCは、まぁスタンダードな出来なんであえて言及することもないかと。
写真はCWCのラスト。わかる人だけ笑ってください。